燃えるフィジカルアセスメント

総合診療医徳田安春の最新医学情報集。問診、フィジカル、医療安全、EBM、臨床研究に強くなれます。

皮膚・軟部組織感染症

2019-05-27 | 勉強会
 
みなさん、こんにちは。
 
 
今回は皮膚・軟部組織感染症についてまとめました。
 


丹毒は皮膚、蜂巣炎は皮下組織に炎症の中心を有する細菌感染。


丹毒の発赤は平坦で、境界は明瞭で経時的に拡大傾向を示し、顔面に好発し、原因菌はA群連鎖球菌。


蜂巣炎の発赤は境界不明瞭でなだらかに膨隆し、主に下肢を襲い、大腿・鼡径リンパ節炎を伴うことが多く、大部分黄色ブドウ球菌かA群連鎖球菌が原因となる。


蜂巣炎・丹毒疑いで、全身状態不良や不安定なバイタル、局所所見がひどいときなどでは、ガス壊疽や壊死性筋膜炎、化膿性筋炎などとの鑑別が重要となる。


これらは外科的感染症であり、そのケアには外科医への迅速なコンサルが必須となる。



壊死性筋膜炎・化膿性筋炎には、ブドウ球菌、連鎖球菌、Clostridium perfringensによるガス壊疽、肝障害患者が海水中で受傷した傷口からのVibrio vulnificus感染、糖尿病患者に併発する大腸菌やKlebsiellaによるガス産生性壊疽などがある。


劇症型A群連鎖球菌感染症の可能性にも注意する。




写真 浜松の寺

 

 

病歴と身体所見の診断学: 検査なしでここまでわかる (ジェネラリストBOOKS)
 
医学書院

 

徳田安春・公式ツイッター

https://mobile.twitter.com/yasuharutokuda

健康や医学についてのファクトと徳田安春の個人的意見をお伝えします。

 

マンガ「群星沖縄臨床研修センターとは?」が出ました。これで群星沖縄のすべてがわかる。毎月更新されますので、是非ご覧下さい。

 

好評のメルマガ「ドクター徳田安春の最新健康医学」の最新内容を厳選編集した本の最新版「知っておくと役に立つ最新医学2019」が出ました。一般の方々の役に立つ最新医学知識を満載。グローバル・スケールでの先端医学のホットな話題もわかりやすく解説。特徴はテレビや新聞より早いグローバルな情報、科学的に正確なエビデンスに基づく情報です。

 

健康と平和について発信する英語版ブログをスタートしました。「Wellness and Peace and Okinawa」 長寿研究で有名なDavid Itokazu先生との共同作業ブログです。

 

徳田安春、荘子万能の「徳田闘魂道場へようこそ」こちらポッドキャストにて配信中、是非お聴き下さい。

 

科学的根拠に基づく最新医学情報とグローバル・スケールでの先端医学のホットな話題を提供し、わかりやすく解説します。メルマガ「ドクター徳田安春の最新健康医学」。☆まぐまぐ大賞2018のジャンル別賞の健康部門5位に決定しました。

 

こんなとき フィジカル1と2」立ち読みできます。是非どうぞ。

 

一般向け健康情報ブログ「総合診療医からの健康アドバイス」。こちらもご覧下さい。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 皮膚所見から考える感染症 | トップ | 褥瘡の診察 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

勉強会」カテゴリの最新記事