東京タウンウォッチング情報 & 経営コラム 「経営コンサルタント・安岡裕二」の情報とヒント

ホットな街、店の現場から“時代”が見えるタウンウォッチング。経営に関連するヒントを独善的に“切る”短文のコメント。

楽しいタウンウオッチングガイド

鈍感力 お勧めの処世論

2007-04-30 12:02:47 | Weblog
 「鈍感力」が売れている。小泉さんが、安倍首相に鈍感になれ…と言ったとか、話題になった。著者があの渡辺淳一というと、つい艶っぽい内容を期待してしまうが、これは立派な処世論といえる。人生の生き方ガイドという大げさなモノでなく、飄々とした生き方として共感を覚える方も多いのではないか。
 「ぶつぶつ、ハイハイ」と主任Dr.から小言を言われても、逆らわず聞き流す先輩の姿は(お互いに1つのリズム)を作っているかのようだった。というくだりは、処世の心理をついているように思う。私のコンサルタント駆け出しの頃、「流れに逆らわない発想法」…なんて、真面目に講演テーマを考えた事があったことを想い出す。
 「図に乗る才能」という章もヒントに満ちている。私の主宰している会の会員である経営者で、「褒めて図に乗せる」マネジメントを実行し、飲食店50店舗の軍団を率いる人がいる。「豚もおだてりゃ木に登る、河童も貶せば水に溺れる」をいつも、口癖にしている。人柄も飄々とした感じで、何を言ってもフワリと聞き流す。私も「褒める7,叱る3」のバランスが、ヤル気を引き出すと思っている。要するに、人間は、褒められ、おだてられると自信がつき、才能が開花していくことが多いということ。
 もう一つ、「鈍感力は恋愛においても欠かせない」というくだりも、女性をテーマにしてきた著者らしい(口説きの哲学)があって、誠に面白い。「とにかく女性は口説かれるのが好きな生きもの」「何でも、よく食べる男性に男らしさと信頼感をを抱く」「雑然として、だらしない気配を感じる部屋には、母性愛すら感じるもの」など、女性にあこがれ感を持ち続ける(チョイ悪系)男性には、心強い内容に満ちている。
 ONとOFFの融合した(小粋な人生)を送りたいと願う男には愉快な本である。
コメント
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