緊急事態宣言の延長で野鳥撮影には行けず、しばらくぶりの投稿となります。
ステイホームに徹しながらPCオーディオを本格オーディオ並みにしようと、5月初めに購入したヘッドフォン「ゼンハイザー MOMENTUM G」(以下、MGとします)。
ほぼ10日間、ひたすらに50時間ほどエイジングを行いました。
購入直後に聴いた感想は、私の既に持っているヘッドフォン「AKG K240 Monitor」(以下、K240とします)に比べて「メリハリのあるクリア」な音・・・という印象ですが、硬質で角があり、特に高音が刺さるところあるような気がしました。
エイジングの方法は、ピンクノイズを1日7、8時間MGで流しっぱなしにする方法です。
そもそもエイジングとは「慣らし運転」のようなもので、スピーカーやヘッドフォン、イヤフォンなどを一定期間鳴らすことで音がこなれ、聴きやすくなる(する)ことで「経年熟成」という表現がわかりやすいと思います。エイジングは振動幅の大きいスピーカーには効果的ですが、ちっぽけなユニットで振動が少ないヘッドフォンなどには効果がない!する意見もあり、賛否両論です。エイジングの時間も様々で30時間もあればOKという人もあれば、100時間は必要とする人もあり・・・とりあえず50時間を目安にエイジング効果の検証にトライです。
さて、その成果といえば・・・もちろん、劇的な変化などあろうはずもありませんが、聴き比べした4曲で最初に気になっていた「オーケストラ演奏で突然入ってくるピアノの高音の刺さり」や「バックコーラスの女性スキャットのきつい声」、「女性ボーカルの高く澄んだ声の生々しさ」などが改善され、全体的に柔らかで聴きやすくなってきたような気がします。・・・まあこれは、あくまでそんな気がする程度のことですが・・・そもそも、音をどう感じるか?なんて人それぞれの感覚的なものなので何とも言えませんが、自分としてはエイジングの効果はある!と思います。動きの伴うものなら道具でも機械でも、ある程度使いこんだほうが動きが滑らかになる道理です。
これが私が今まで所有していた「AKG K240 Monitor」です。1985年から2000年まで販売されたK240シリーズの原点ともいえる名機です。
インピーダンスは何と600Ω!上記のMGの16Ωに比べればモンスター級のものです。ではなぜK240が600Ωなのか?・・・それはこのK240はレコーディングスタジオなどのモニター用に開発された、いわばプロ用のヘッドフォンだからです。プロ用の器材(楽器やミキサー、アンプ、スピーカーなど)はすべて出入力は600Ωでやりとりされるため、K240もそのような仕様になったわけです。だから、このK240はスタジオモニターらしく「色づけのない、ナチュラルでピュア」な音が特色といえると思います。
ではインピーダンスとは何か?というと・・・一言でいうと「交流回路で電流の流れ難さを表す量」で・・・これ以上の説明は割愛しますが・・・要はインピーダンスが高ければ高いほど電流の流れは悪くなり、インピーダンスの高いヘッドフォン(スピーカー)には出力が高いアンプが必要となってきます。
PCのちゃちな音声出力ではこのK240を鳴らし切るのには無理があります。
そこで必要になってくるのがヘッドフォンアンプです。
このAudinstのアンプのインピーダンスは初期設定で16~300Ω、中の基盤のジャンパーピンを差しかえれば300~600Ωに対応することなので、K240を鳴らすために買い増しました。
ここで一つ問題が・・・K240を鳴らすだけならアンプ設定を300~600Ωにすればいいのですが、16ΩのMGを鳴らすときはどうするか?・・・いちいちアンプの箱をあけて回路を変えるなんてことはできません!つまり既定の16~300で600を鳴らすか、600に変えて16を鳴らすかの選択になります。
ここで、一つの法則が・・・「ロー出しハイ受け」です。オーディオ(電気工学?)では低いインピーダンスから高いインピーダンスに流すのは問題がなく、その逆だと機器に影響を及ぼすことがあるそうです。
つまり、16~300→600はOK。600→16はNG!ってことです。よって、私はこのヘッドフォンアンプのインピーダンスの設定は初期設定のままにしておくことにしました。
ステイホームで何をするか?手軽に、気軽にPCオーディオを楽しむのもまた一興かと・・・
皆さんも、それぞれ思い思いの興味あることに向き合っておられると思いますが、早く緊急宣言の解除や終息に向かって欲しいものですね。