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レッドクリフの戦いに勝った呉の孫権が皇帝に即位。三国分立が成立。

2009-04-12 | 歴史
229年4月、呉の孫権が皇帝に即位。三国分立が成立。この日が、4月の何日かは知らないが、何時も参考にしている「今日は何の日~」のをみると、これが、4月12日の日の出来事として書かれていた。それが、正しいのか否かはたいした問題ではないので、今日は、この呉の孫権のことについて書いてみよう。
中国の(ご222年 - 280年。国名を呉と称しているが、春秋戦国時代とは同名別国で無関係。)は、後漢末から三国時代に活躍した武将孫権長江流域に建てた王朝の一つであり、孫権は皇帝に即位し、黄武8年(229年)は、4月に改元されて黄龍元年とし、首都は、建業(現在の南京付近)に置いた。
呉の初代皇帝となった孫権(在位229年~252年)、字は仲謀、呉郡富春(揚州参照)の人。孫堅の子、孫策の弟である。
群雄が割拠していた三国時代の出来事を記録した陳寿の歴史書『三国志』の君主の中で最も長命であった。よく並び称されるの武帝曹操(蜀漢)の初代皇帝劉備とはおよそ一世代下の人物にあたる。
生まれたとき、顎が角ばって口が大きく、目が生き生きと輝いていたので、父・孫堅は、これを高貴の相と見て驚喜したと言われる。10歳の時に呉の礎を築いた父・孫堅を失い、以来、勇猛を恐れられた兄の孫策に従って江東各地を転戦したが、18歳の時、孫策の死にともなって、豪族の集合体である孫氏軍閥の当主を引き継いだ。彼の元には、父や兄から引き継いだ張昭(ちょう しょう)・周瑜(じゅうゆ)ら旧臣がいたが、新たに魯粛(ろ しゅく)をはじめとする有能な臣下を加えて江東に強大な独立王国を築いた。江東を引き継いで以来の最大の危機は、208年、河北を平定した後、大軍を率いて南下する曹操の侵寇(しんこう)を受けたことである。この時、曹操が、無疵で手に入れた荊州の軍勢を加えて水陸80万と呼号したのに対して、孫権の軍勢はわずか数万。曹操の大軍勢を前に恐れを抱いた江東の文官、武官(張昭等)らがおしなべて講和論(帰順)を唱えるなかで、周瑜・魯粛は主戦論を展開、さらに、劉備の幕僚諸葛亮(しょかつ りょう)も加わって、南北両軍実勢を詳細に評価したうえ、南軍の有利を強調した。孫権は抗戦派の意見をいれて、劉備と連合戦線を組むことを決意。同年、赤壁の焼討ちで大勝を収めて、三国鼎立(ていりつ。(鼎【かなえ】の足のように、三者が互いに対立していること)の趨勢を決定付けた。
赤壁 とは、中国湖北省を流れる長江の支流漢水沿いにあったという崖に挟まれた地形。『三国志』の山場「赤壁の戦い」の舞台となったところである。
中国文学の四大古典小説とされている羅貫中の『三国志演義』を基に、その前半のクライマックスシーン「赤壁の戦い」を題材とした中国映画の超大作「赤壁」(邦題「レッドクリフ 」2部作)が、ジョン・ウー(呉宇森)監督により、製作費100億円をかけてつくられた。
その前編にあたるPartⅠが昨・2008(平成20)年11月公開されその壮大なスケールで衝撃を与えるが、本年・2009(平成21)年4月10日、後編にあたる「レッドクリフPart2」が公開された。
この映画で重要な役である孫権軍の司令官・周喩役はアジアを代表する演技派トニー・レオンが、一方、劉備軍の天才軍師・諸葛孔明役には金城武が演じている。また、周喩の美しい妻・小喬役にはアジアから世界に羽ばたくトップモデルのリン・チーリンが演じている。『三国志演義』上では「江東の二喬」と呼ばれ姉の大喬と共に絶世の美女とされている。赤壁の戦いで曹操が大喬と共にはべらせたいことを諸葛亮から聞いた周瑜は大変怒り、それで、戦いを決意させたとされている。映画では、天下統一の野望に燃える曹操の攻撃によって追い詰められた劉備軍の天才軍師・孔明は「天下三分の計」を説き、曹操軍に対抗するため、孫権軍との同盟を提案。自ら孫権のもとに向かい、そこで交戦派の司令官・周瑜と出会い、信頼関係を築き、かつて敵同士だった劉備軍と孫権軍が手を組むが、このような壮大な歴史の裏に、小喬という美女を絡ませてくるところが映画らしいところであろう。
話は元に戻るが、赤壁の戦後処理の過程で、孫権は荊州を劉備に奪われたが、劉備が益州の牧(州の長官)となった後、その半ばを奪還し、219年には関羽を殺して、荊州全域を支配下に収めた。その後、蜀帝となった劉備の遠征軍を夷陵に撃破(夷陵の戦い)して、西方の脅威を排除し、魏が蜀との応対に腐心してる間に江東に独立国を形成し、229年、呉を建国、自ら帝位に即いたのである。
魏・呉・蜀という三国は、さらに約50年間、天下統一を目指して戦争を続けることになる。狭義の「三国時代」は、229年から280年までの約50年間だが、いわゆる「三国志の時代」という場合には、三国成立以前の群雄割拠時代も含まれることが多い。小説などでは「三国時代になるまでの時代」が主に扱われていることが多い。兎に角、中国の歴史はスケールが大きい。これからの時代、世界の中でも中国の存在が大きくなってくるが、この機会に、一度、中国の歴史を学び直すのも良いだろう。私は、中国の歴史が好きなので、『三国志』は無論読んだが、何よりも中国の歴史を読みやすく、また、分かりやすく書いた本としては、私の住んでいる神戸の元町の生まれでもあり、私の大好きな作家の1人・陳舜臣の『中国の歴史』(全15冊 平凡社)をお薦めしたいね~。みずからの著書で語るところによれば、後漢陳寔の末裔。魏の陳羣陳泰らも祖先にあたることになるそうで、陳家は、中国の河南省の頴川から福建省の泉州、さらに台湾に移住し、舜臣は陳家35代目であるという。兎に角、生粋の日本人より日本語の綺麗な作家だと定評があるよ。
(画像は、コレクションの映画のチラシ「レッドクリフ」PartⅠとⅡ)
今日は何の日~4月12日
http://www.nnh.to/04/12.html
レッドクリフ - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AC%E3%83%83%E3%83%89%E3%82%AF%E3%83%AA%E3%83%95
レッドクリフ
http://redcliff.jp/index.html
赤壁の戦い・赤壁(レッドクリフ)
http://www.chugen.net/war/story/003.html
孫権-Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AD%AB%E6%A8%A9
三国志NET
http://satch.kt.fc2.com/index.html
My三国志 - 百科事典 -
http://my3594.net/search/?keyword=%E5%AD%AB%E6%A8%A9&type=pedia
John Woo 呉宇森 (ジョン・ウー)-goo映画
http://movie.goo.ne.jp/cast/48249/index.html
陳舜臣 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%99%B3%E8%88%9C%E8%87%A3