
公演のためにロンドンに滞在中のダンサーのジュリー。
スターの彼をプロデューサーのホレスが、
ホレスは執事のベイツが、それぞれ世話をしている。
どこでも踊りたくなるジュリーはホテルの部屋の中でも
軽快にタップを踏む。
その音に対し、下の階の部屋に滞在するデイルは苦情を言いに来る。
ジュリーはデイルに一目惚れ。
彼女を追いかけ回し、デイルもジュリーに惹かれる。
しかし、なんやかんやで、デイルは
ジュリーを友人マッジの夫ホレスと勘違いし、
ジュリーの元から去るために
イタリア人デザイナーのアルベルトの求婚を受け入れベニスへ行く。
ジュリーは彼女の後を追いかける。
古き良き時代のミュージカル映画を、
変に現代風にアレンジすることないのが好感度大。
サイトー色は薄いけど、冒頭の映像など
元映画への愛情を感じとれる。
黒燕尾服のショー部分は圧巻。
宙組は踊れる子が多いんだな。
振付は本間憲一さん。
ホテルマン&メイドの踊りなど、
あんまりヅカで見ない振付だけど
ヅカに良くあっていて見応えがある。
まなとがのびのびしていて気持ちが良い。
タップで歌は体力的にも厳しいと思うけど
笑顔で演じている。
花組時代はチャンスを与えられまくりなのに
成長しなくてイライラしたこともあったけど、
タモ並みに、ちょうど充実期にトップになったんだなあ。
みりおんも快活でツンデレで可愛い。
テルみりを否定するつもりは毛頭無いけど、
ヅカはやっぱりトップコンビがラブラブなのがいいわ~。
まあみりは新鮮味は無いけど、キラキラしてるね。
カイちゃんは粗忽な調子が良い女好き。
こういう親父が似合うんだな。
カイちゃんって役柄のせいか小柄なイメージがあったんだけど
まなとと同じぐらいなのね。
星では大きい方になるのかなあ。
すっしー最高!
最後は全部持っていった。
あいちゃん振り切り勝ち。
二幕冒頭の白衣装はそらくんとえっちゃんね。
いい踊りだった。
驚いたことに生オケでした。
なんて贅沢!
指揮は田邉賀一さん。
客を追い出すための演奏を
最後まで聞いて拍手をしないと出られない。
追い出しの意味が無いけど、仕方が無いね。
私はサイトー君の個性は大好きなんだけど、
個性を押さえて、与えられた仕事に徹する方が
良い作品が描けるのかしら。
「カラマーゾフ」も新訳出版あわせだと思うし。
「一緒に空(宙)の下を歩こう」って台詞にジンと来た。
いいお披露目公演だった。