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自分を愛する力 (講談社現代新書) |
クリエーター情報なし | |
講談社
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「失敗は、成功の素(もと)」。
失敗した時、励ましや気持ちの切り替えに使える言葉です。
でも、「成功」と「失敗」は表裏一体で、
「成功」=ゴール、「失敗」=ステップ、ではないのかもしれません。
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人生における「成功」ってなんだろう?
突きつめて考えてみると、どんなにお金持ちになろうが、偉い学者になろうが、
人間は誰しも必ず死ぬわけです。
そう考えたとき、人生を生きることの意味というのは、成功するということではなく、
どれだけいろいろなことを味わうか、「経験」できるかということだと思うんです。
「成功」も大事な経験なんだけれども、
実は「失敗」のほうがはるかに多くのことを学ばせてくれる。
いろんなことを考えたり、
自分を変えるきっかけになります。
だから、「失敗」はとても豊かな経験なんです。
「失敗」と考えているものが、本当に失敗なのか?ということですね。
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乙武洋匡さんの新書「自分を愛する力」の中に、
乙武さんと精神科医の泉谷閑示さんの対談「自分を愛せない人への処方箋」が収められていました。
上記は、泉谷さんの言葉です。
たくさんのことを学べる経験だと考えると、
「失敗」はマイナスではなく、むしろプラス。
「失敗」そのものに価値がある。
そういうことかもしれません。
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本書には、乙武さんが、どんなふうに育てられてきたか、
また、教師として、どんなふうに生徒たちを見つめていたか
さらに父親となって、自分の子育てどんなふうに考えているか
などがつづられています。
自分自身を「愛する」には、他者から「愛される」ことが必要であること。
そして、さらに、自分が誰かを「愛する」ことも、必要だといわれているように思いました。