東日本大震災のあと、それまで以上に、テレビを見なくなりました。
テレビ番組は、「悲惨さ」を強調するばかり。
しばらくすると、今度は、被災された家族の話や、支援者の活動をとりあげて、
今度は、ひたすら「感動」を煽っているように見えました。
そんなテレビ番組を見ても、何もならないように思ったからです。
・・・というのは、言い訳。
自分が被災地へ行って報道してもいないのに、偉そうな言い訳です。
私の場合、本当は被害の映像を見ることが怖くて、耐えられませんでした。
気分が悪くなり、眠れなくなりそうな気がして、テレビを見ることを避けました。
でも、先日、今年3月に被災地で撮影された映画「大津波のあとに」を見にいきました。
静かな映画です。
余計な音楽やナレーションはありません。
「悲惨さ」や「感動」をやたらと煽るような演出も特にないと思います。
被災地に行き、監督が見たもの、出会った人が、そのままの映画。
大津波のあとの風景に、自分も立って、見ているような感覚になりました。
怖さはなく、ただ「受けとめるしかない」と思いました。
テレビで見ていた映像よりも、現実を、現実として、感じられる映像だったからです。
登場する人々の言葉や姿に、何度も、泣きました。
優しさ、強さに胸を打たれました。
優しさや強さの裏にある深い悲しみを想うと、涙が止まりませんでした。
私にとっては、まさに今、震災に向き合うために見るべき映画だったと思います。
ご関心のある方は、ぜひ。
渋谷のアップリンクにて11月19日より上映
「大津波のあとに」
http://www.uplink.co.jp/x/log/004181.php
上映延長の決定、おめでとうございます(*^_^*)
まだご覧になっていない方は、是非!ですね。