有名すぎる美術館、金沢21世紀美術館館長の蓑氏が書かれた本です。
読み始めから感動。
美術館に来てほしい。
美術館を市民それぞれが市外からのお客様をまず連れて行く「市民の応接間」にしたい。
気軽に訪れる場所にしたい。
館長蓑氏の強い思いが伝わってきて、すっごい仕事だなあといつもながらの読みながら涙~。
子どもにこそ、美術館に来て欲しい。
集客のためにそんなことまでするのかと思える努力、その豊富なアイディア。
常に美術館のことを考えていらっしゃるんだろうなと感じました。
これから感受性が磨かれていく小さな子どもを持っている方に読んでもらって、子どもさんを美術館に連れていって欲しいな。
美術館だけでなく、大人が良いと感じるものをそのまま子どもに見せたり、聞かせたり、触らせたりしなくちゃいけないんだなと。
あくまでお客様の視点の運営を最近、話題になっている九州の図書館の民間委託とつい比べてしまいました。
たまたまテレビの対談でその市長さんと反対派の評論家(?)の方の話を聞いたのですが、
市長さんは経費削減と自分が見た素晴らしい書店のコンセプトをその図書館に持ち込みたいという話。自分が図書館のヘビーユーザだという話もされていました。
対して評論家は公立図書館は思想を醸成する場所だから、それを民間に委託しては駄目だみたいなお話。
その時は両方にナルホドと聞いていたのですが、実は完全に利用者の目線が抜けていた。
テレビは賛成派、反対派と分けて市民の方に意見を聞いていましたが、図書館をどういうふうに運営するかを決める時に、市民の方の考えをもっと聞かなくてよかったのかなと思いました。
それはさておき、人を集める仕組みを考えていて、手に取った本でしたが、すべてのことに通じる話がありました。
それから・・
金沢に行きたくなりました。