今月から月に一回、一関市東山町在住の七田清さん(岩手地学教育研究会会員)の化石を取り上げ、ブログで紹介します。
第一回目となる今回は七田さんの秘蔵化石の写真から・・・
これは一つの石に腕足類とリン木の両方がある貴重なものです。
この二つの化石は東山町の代表的な化石と言えるでしょう。
1933年、東北大学の学生だった野田光雄博士は同町田河津地区にて、腕足類(スピリファー・ベルヌイリ)を発見しました。
この化石がデボン紀を示す化石であることから、デボン紀の地層の発見は日本列島初という大発見なのでした。
デボン期後期には世界各地にかなりの森林が出現して、次の石炭紀の大森林時代の基礎をつくっています。
このような森林をつくっていたものの一つに、ヒカゲノカズラ類に属するレプトフロエムがあります。石炭紀のリン木の祖先です。
日本では1949年、橘行一博士が同町のデボン紀の鳶ヶ森層から幹の破片などを採集したのが最初です。
―七田さんからのコメント―
腕足類とリン木のセットの化石の標本はおそらく少ない。
腕足類は1933年に野田氏が発見したものと、1949年に橘氏が発見したものと同種のものです。
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