猫猿日記    + ちゃあこの隣人 +

美味しいもの、きれいなもの、面白いものが大好きなバカ夫婦と、
猿みたいな猫・ちゃあこの日常を綴った日記です

ちびくんの帰宅

2006年08月18日 03時11分23秒 | 猫たち
ゴンザが夏休みに入った13日の朝。
異様な気配を感じて私が目を覚ますと、ゴンザが眠ったまま涙を流し、しゃくりあげるように泣いていた。

驚いて私が、彼を揺り起こすと、しばらくは現実と夢の区別がつかない様子。
私は心配で、事情を尋ねた。

「いったい、どんな夢を見たの?」と。

ゴンザは答える。
泣きながら、言葉もあやふやに。
息も出来ないくらいに咽びながら。

「ちびくんが、突然元気になって歩き出したんだよ」と。

私は。
どう声をかけていいかわからずに、それでも精一杯

「それはちびくんがゴンザに元気な姿を見せに帰ってきてくれたんだよ。お盆だもん」

と言った。

するとゴンザは

「うん。うん」

と、相変わらずしゃくりあげながら、ちびくんの名を呼び続けた。

そして今朝。
再び私はゴンザのすすり泣きで目が覚めた。
様子を見れば、どうやらまた今日も、夢の中で何かを見ているようだ。

私は。
13日の朝そうしたように、再び今朝もゴンザを揺り起こして訊ねた。

「いったいどんな夢を見ていたの?」と。

ゴンザは答える。

「ちびくんがここにいて、触ったら確かにちびくんの感触だったの」

と。

ちびくんは、いつもそうしていたように、ゴンザのわきの下のスペースにおさまっていたそうだ。

私は泣き続けるゴンザになんと言っていいかわからず、それでも

「それはちびくんがここにいるよって、教えてくれたんだよ」

と、そういった。

「だってちびくんはゴンザのことが本当に本当に大好きだったんだもの」

と。

彼らは。
本当にいつも一心同体のように行動していた。
そして今も。
ゴンザは小さなちびくんの爪の骨を身につけて仕事をしている。

ちびくんが旅立って5ヶ月が経ち。
ゴンザは悲しみをますます深くしていく一方で.....
私も
「そんなに悲しんでばかりいるとちびくんが心配するよ」
といいながら、ときおりどうしてあげたらいいのか、わからなくなる。

だからきっと、

「いつも一緒にいるよ」

そう言いたくて、ちびくんはゴンザの夢に現れたのだろう。
ゴンザが見たがっていた元気な姿を見せてくれるために。

そして。

「もう一度ちびくんにさわりたい」

そんなゴンザの夢をかなえるために、ちびくんは今日も夢に現れたのだろう。

だってちびくんはゴンザのことが大好きで、ゴンザが自分を大好きなことも知っているから。

だから.....
だから。

きっと、これからも毎日こんな風に。
写真みたいに。
ちびくんはいつもそうしていたように、ゴンザを見つめ、それからおもむろにトコトコトコと足音をたて、彼の脇の下や、足の間のスペースに収まるのだろう。

「ぼくはここにいるよ。ゴンザが大好きだよ」

と。