猫猿日記    + ちゃあこの隣人 +

美味しいもの、きれいなもの、面白いものが大好きなバカ夫婦と、
猿みたいな猫・ちゃあこの日常を綴った日記です

世界は遠くて世界は近い - 横浜国際フェスタ -

2008年10月29日 04時33分22秒 | お出かけ

 

果たして私に、それを言う資格があるのかはわからない。

 

【横浜国際フェスタ】は国際協力・交流の分野で
活躍する団体の取り組みを、
広く市民に理解してもらおうという交流イベント。

今回も色々食べて、見て。
こちらお馴染み、インドネシアの『ナシゴレン』は、
やっぱり美味いアジアンなお味♪
焼き鳥についてるピーナッツソースはガドガドかな?

 

ここには色んな国に住む人が来るし、
私より、はるかに多くのものを見た人ばかりが訪れるから。

 

 

美味しく楽しく、相互理解を深めようと。
各NGO/NPO、国際機関、企業、行政、学校等が一体となって。
ところで.....右のゆるキャラはなんのキャラ!?
我々が目にしたところでは、お兄さんの介添えなしには、
前に進むこともままならないようだったが(笑)
(「中の人、頑張れ~!」と応援しといた)

 

また、飽食の限りを尽くしながら、
エコについて語り、
窮状にある国や人々に思いを馳せることが、
果たして正しいことかもわからない。

確かに。
名目がどうであろうと、金が集まることが、結局は役に立つのだが。

 

おいしいものは世界共通。
これについては互いの溝を一気に埋める(笑)
こちら、ピーナツバターと牛肉とさつまいも、オクラのミンチが入った、
アフリカンカレー『マフェ』。クスクスと一緒に食べます。
お兄さんがカタコトの日本語で「辛いの好き?」と聞くので、
「好き」と答えると辛い粉をかけてくれ......
ひと口食べると「おお、この辛い粉が美味い!」
ゴンザは「もっとこれ、かけてもらおうっと♪」とブースに戻っていき、
お兄さんに「ね?辛いのオイシイでしょう!」と言われたそうで。

 

【偽善でも善は善】

私は常にそう思っている。

誰かが、周囲の評価を得ようとして、
または、自己満足のために差し出すパンの欠片でも、
飢えているものには、命をつなぐ糧となるから......

たとえば『偽善なら、しないほうがいい』などというのは、
飢えたことのない人間が言うことだと。

それについては、固くそう思っている。

 

こちらはモロッコの『ハリラスープとホブス』
ラマダンの後に食べるものだそうで、
味がすごく薄~いのはそのせいかな?

食販ブースはどこも活気に溢れる。
右はブラジル風揚げパイ『パステウ』。
中にはシンプルにチーズだけが入っています(笑)

 

だが。

本当はその先。

その先に問題があるのだということも、頭のどこかでわかっている。

国際問題の専門家ではないから、詳しいことはわからなくとも、
どの国の問題も、対処療法だけではなく、
根本的に解決する必要があるということは。

 

食べるだけでなく、知り、考えることも。
会場内には募金箱などが多く設置され、
売り上げが自動的にチャリティとなる商品もあり.....
各ブースへ行けば、その国の問題について教えてくれます。
アフリカの義足作りについて知らせたり、
オリンピック終了後に、本当の困難が待っているチベットの問題についても。
他にも学校不足に人身売買、HIVの蔓延.....世界には色んな問題があると。

パレスチナ難民は400万人、60年に渡って難民生活を続けているのだそう。
この美しい布は伝統的な刺繍だけれど、
ガザでは今も封鎖が厳しく、材料を運ぶだけでも大変なのだとか。
この刺繍は職業訓練としても取り入れられ、現在は400人以上の女性が、
この刺繍をすることによって、子供を育てているそうです。
ちなみに、伝統的なパレスチナ女性の衣装の胸元にはこの刺繍が見られ、
その柄で、出身地などがわかるようになっているのだとか。
ガザには砂漠の遊牧民ベドウィンも多く住み、シナイ半島の先はアフリカ。.
この鮮やかな色彩は、そんな風土からも影響を受けているらしく。

 

島国で暮らす我々にとって、世界の敷居は高い。

買い物ツアーやグルメツアー、
観光だけではわからないのが、その国の本質だろうし、
異文化圏で育った者が、そこに根付いたものを、
本当の意味で理解するのは不可能に近い。

 

こちらはウミガメの保護活動をする団体のブース。
このウミガメの赤ちゃんは小笠原から「船に乗って」やってきたそうで、
イベントが終わったら、また小笠原に帰っていくのだとか。
「あんた、泳げるのに船に乗って来たの~」と言う私に笑うお姉さん。

そして、これが一頭の死んだウミガメの胃腸から出てきた異物の実物。
彼らが飲み込んだのは、大量の人間が出した化学ゴミ。
「直接の死因とは関係ない」「エサと間違えて飲んだというのではない」
という説もあるけれど、どちらにしろ、人間が出したゴミを飲んだには間違いない。
原因は不明にしろ、死ぬウミガメが増えているということも。
ちなみに私は今からもう20年ほども前、熱帯魚店で身動きもままならないほど
狭い箱に入れられ、売られている(飼われている?)ウミガメを見たことがあるが、
今はさすがにそういうことはなくなってきているそうだ。

 

だが、人の心に流れる基本は、そうは違わないのだと、
そう信じたい。

ここから何が始まるという確信はなくとも、
敷居を少し低くし、相手を身近に感じながら......

目をみはり、耳をそばだてよう。

 

トルコ料理の『ドルマ』は日本人の味覚にもぴったりくる、激ウマ料理。
「いや~、さすがトルコ料理は世界三大料理に入るだけあるねぇ♪」
とは、ゴンザの言葉。トマトのうま味と酸味も素敵~♪
ちなみに料理が入っているトレイは、端っこを持ってピッとはがすと、
フィルムがはがれ、綺麗に再利用出来るようになっています。
この交流イベントと隣接するフリマのテーマは『MOTTAINAI』。
ゴミを捨てる場所では分別についても学べ、どこも意義ある形となってました。

美しい民族衣装と.....「あら、右は?」
実は、あるブースでみかけたこのTシャツ、我が家にもあるんですが.....
ブースのお姉さん曰く「ある方がテーマを知って大量に送ってくださったんです」と。
「あ、それ、ボクの友達です」とゴンザの言葉を聞き、驚いたのはお姉さんと私(笑)
「そいつがデザインしたTシャツだから、間違いないと思う」と。
のちに本人に確認したところ、「ああ、余ってたから送っただけだよ」と、
さらりと言っていたそうですが、それでもなかなか出来ることじゃないと、
お友達の行動力と、この偶然に感動。
しかしゴンザ......アナタ、どこにでも友達がいるねぇ(笑)