植物園の名札に気になるものがありました。
温室の水辺にカミガヤツリなる名札がありますが、それらしき植物が見当たりません。
名札プレートの周辺には、カミガヤツリではないシュロガヤツリらしいカヤツリグサがたくさん植えられています。
これではカミガヤツリはこれだと誤認してしまいます。
先日はこの近くで小学低学年と思われる親子連れが写生していました。もしもこのシュロガヤツリをカミガヤツリ・パピルスと間違えて覚えたとしたらとんでもないことです。
私もまだカミガヤツリには出会っていません。先のブログ(11月10日)で書いたとおりです。つまり南高校の「楽しい自然観察」で先生がシュロガヤツリを持ってこられたので、カミガヤツリはもっと細い葉であることに気がついたのでした。
それまではこの植物園のこの名札のまわりにあるものをカミガヤツリとしていました。
https://blog.goo.ne.jp/zassougoo/e/d3b3b78c0ec51f06732849dd560b9293
念のためカミガヤツリについて、偕楽園の書棚の図鑑から、カミガヤツリとシュロガヤツリの写真を撮らせてもらいました。
偕楽園の図書よりカミガヤツリ
偕楽園の図書よりシュロガヤツリ
いずれも大きなカヤツリグサですから、似ている点も多くありますが、二つを並べてみると両者は全く違います。
早速明日にも植物園へお知らせしなければ。
追記20190129
以上のブログを投稿してから床に就いたのですが、床の中で考えました。
~より魅力的な植物園にしたい。~
植物園というのは来園者に植物に興味を持っていただくところですが。
だとすれば、このことは、さらに来園者が興味を持っていただく絶好のチャンスではないだろうか。
現にこの温室ではクイズ形式で植物を見てまわるようなのがあるようです。
とても良い方法と思いますが参加者はどのくらいあるのでしょうか。見たことがありません。
ここでのクイズの例としては
カミガヤツリとシュロガヤツリを並べて植栽し、
紀元前の紙の材料となったのはどちらか?・・・・・カミガヤツリ
さらには英語のペーパーの語源となった言葉は?・・パピルス
また英語のバイブルの語源になった言葉は?・・・・パピルス紙の積出港ベイルートのビブロス(Byblos)
ちょこっと難しいクイズを出して資料室へ誘う。
現場のクイズによって、さらなる興味を持っていただき、紙から広がる世界にいざいます。
そのための資料が別室に用意してあることをお知らせしてはいかがでしょうか。
資料の例としては、思い付きですが、
紙の作り方・・・古代パピルスのすき方 現代の大量な紙の作り方 和紙の作り方
紙の原料・・・・古代のパピルス 現代のパルプ(材料針葉樹と広葉樹)やミツマタやコウゾなど。
紙から見えてくる世界への広がり・・・原材料の生態、資源の継続再生、環境問題などに関する魅力的な様々な資料など。
・・・すでに植物園にあると思いますが、見てみようという気持ちがわいてくるように。
さらに、これらのことを効果的にする施策として、下記のようなイベントがあったらよいとおもいました。
小中学生はクイズの答えを持参した時は入園料を同伴者ともども無料とする。さらに資料室の資料を見て園内のクイズに答えた方には記念品(パピルス製の紙とか)を差し上げたり、食堂で一品無料とする、次回の無料入場券を差し上げるなど。
寝る前に老人が考えたたわごとであるから捨て置いてくださってよいのですが、でも、常にこのような考えをもってより魅力的で活性化された地域にしようと奮起するお方が現れることを期待しています。