庭の花たちと野の花散策記

山野草と梅が大好きの「雑草」。花以外は思考不可の植物人間の庭の花と野の花散策記です。

鋸の目立て

2006年08月15日 | 日記・エッセイ・コラム

リホームが一段落して大工仕事をしてくれた兄が兄嫁を連れてきてくれた。自分のした仕事を見せたいのもあったろうが、かねてから私が来て欲しいと兄嫁にお願いしていたので弟の私の生活ぶりを姉さんも見ておきたかったこともあったであろう。兄は桜の木とアカシヤが大きくなって電線にも触れているので切ったほうがよいとさっさと枝を切り始め、あっという間に枝を落とし、幹も高さ高さ1mくらにに詰めてくれた。日ごろから詰めなくてはと思っていたが切れ味のよい商売用の鋸で難なく切り詰めてくれた。枝が全く無い状況になってしまい、来春の花が一輪も望めないので、家内からはせめて生花に使う分は残しておいてもらいたかったと言われたが後の祭であった。でもこれで枝ぶりもよくし立てられ、再来年には花をつけるであろうし、明るくなったのがとても気持ちがよい。

ところで兄が帰ったあとで、切り倒した幹を薪のように短く切って片付けようとして古い錆びた鋸で切り始めたところ、最初の1cmくらいは楽に切れたが、それ以上はどうにもならない。鋸が幹に挟まれて引くことも戻すことも出来ない。鋸の切れ味が悪いのと、錆びがこびりついてすべりが悪いためである。新しい鋸を買えば簡単ではあるが、鋸の目立てをすることとした。鋸などそんなに頻繁に使うわけでもなく新品を買っても一度使うとしばらく使わないでまた錆びてしまうかもしれない。昔、子供のころは木挽きさんがいて、大きな太い木から板材を取るために大きな鋸で切り裂いているのを見ていたことがある。今なら製材所の帯鋸であっという間に板材になってしまうが、当時は1枚の板を取るのに何時間もかかったものである。そして鋸の切れ味が悪くなると鋸の目立てをしていた。また目立て屋さんがいて時折注文取りに来ていたようにも思う。今では時折包丁研ぎの注文取りが来ることもあるが、鋸の目立て屋さんは見たことがない。

子供のころはこうして鋸の目立てを見ていたので、一応目立ての要領は見よう見まねで知っていたいたので、数10年ぶりに目立てをしてみることにした。道具はヤスリ1本である。鋸の歯を良く観察すると1個おきに互い違いに左右に向きが違う。鋸を縦方向からみると1個おきに歯の先端が左に曲がっているのと、右に曲がっているのが交互にあって、歯はきれいに二列に並んでいる。この左右への曲がりが鋸の板厚より若干広いので丸太を芯まで切っても鋸が丸太に挟まれることがなく、楽に鋸を押したり引いたりできるのである。この鋸の歯を左右に曲げる道具も必要であるが、どのようなものかは忘れて思い出せない。これがなくてもヤスリで研ぐ時に外側に曲がる方向に力が加わるので若干は曲げることはできるはずである。

いざ目立てをしようと鋸の歯を観察しようとすると、近眼の眼鏡が邪魔になる。近眼の眼鏡では近くが良く見えない。それは目が老眼になってきたためである。遠近両用なら良いのだが眼鏡は遠くが良く見えるもの。その上老眼になり近くが見えにくくなったので眼鏡が邪魔になるのである。ここで眼鏡を外すと置き忘れてしまい、時に置いた場所を思い出せず探し回ることがある。そういうことがないよう眼鏡に紐をつけたが、これまた作業をする時にはぶら下がった眼鏡がじゃまになる。そこで外してどこか思い出しやすいところ、踏みつけたりしないところに置くのであるが、忙しいときにはついつい不要なものを後ろにちょっと置くように無造作に置いてしまうことがあり、あわや踏みつけたり道具をぶつけたりしてぎょっとすることがある。さても眼鏡は厄介なものである。幸いにも眼鏡を外しても机上の書類を読むのには不自由がないので、鋸の目立てには裸眼で十分であるが、作業途中で何か探し物でもしようと立ち上がると足下が遠くなりよく見えないで不自由する。このとき無造作に眼鏡を置いたときは、眼鏡の置き場を思い出せず、まず眼鏡を探し、それから探し物をするという二段階の探し物となり厄介である。

さて鋸の目立てが終わり、錆びも砥石で落として機会油を塗るといかにも切れ味のよさそうである。果たして切り落とした桜の幹を切ってみるとすこぶる切れ味がよろしい。これならそんなに力をいれなくても切れる。そこで一気に作業を進めたところ、やっぱり鋸作業は疲れるものである。小学生のとき父の山仕事を手伝い、鋸作業を1日やってすっかり疲れて入院するほどであったのを思い出した。私は力仕事がさっぱり出来なかった。これに比べ兄は良く働いていた。その兄が今でも我等弟のことを思ってなにかと気遣ってくれることを有難く思う。

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電話の子機を修理

2006年08月04日 | 日記・エッセイ・コラム

10数年使用したFAX兼用電話機の子機が具合がわるくなった。電池が充電できなくなってしまったと思われたので、昔FAXを購入したNTTへ立ち寄ったところ、ここではもう顧客業務はしていないと看板に書いてあり困惑していると、職員とおぼしき方が「どうしました」と声をかけてくださった。「新しい電池が欲しくて来ました」というとこの方は2-3km先に修理センターがあることを教えてくれたが、また考えて、どうも修理センターには新しい電池を置いてないようで、電池センターの電話番号を教えてくださった。番号が誤っているかもと自信がなさそうであったが、その場で携帯でかけてみると果たして電池センターが応答していた。早速電池を注文すると、明日には宅配してくれるとのこと。なるほど便利になったものだが、知らないとなんと不便になったことか。

翌日電池が宅配され早速取り付けてみるが全く反応なしだ。悪い電池が送られてきたのかな?と古い電池を取り付けてみるとちょっと反応してすぐに全く作動しない。新しい電池は時折充電切れになっていることがあるので、もう一度取り付けてそのまま一晩様子をみることにした。翌朝になっても全く反応してない。やはり電池が悪いのか。電池代二千円近く支払ってこれでは納得いかない。修理センターへ充電器と子機を持ち込み調べてもうらう。考えられる不良箇所は、充電器の電源、充電器、子機それから電池。どれが悪いかはっきりしたい。

修理センターではまず電池が悪いと。昨日新品をもらったばかりでそれは納得いかないというとなにやら充電をやったりしているがダメ。電源がわるいのかなというと別の試験用電源で試してみるがダメ。充電器が悪いのかなというとセンターにあった別の子機を持ってきて試してみるがダメ。やっぱり電池が悪いのではというとセンターには電池がないのでわからないという。午後5時を過ぎて他の職員が帰り始める。子機の修理をしたいと。でも保守部品がもうないとのお知らせをだいぶ前に見たというと、この子機はアナログ式で古くて修理できないという。子機だけ買えないかというとそれは出来ない親機と合わせられないと。仕方なく原因がわからないまま持ち帰ることにした。子機なしで不自由するか、新しい電話を購入するかしかない。

帰り道、電気店に立ち寄る。FAXはA4が主流でB4は1機種だけ。2万代はちと痛い。家に帰りダメモトで修理にチャレンジすることに。生還率たった1%にも及ばない危険な手術をするようなもの。でも仮死状態ではこれしか打つ手はない。分解できそうなのは充電器と子機。電源と電池は不可能。そこで簡単な充電器を先に。電源プラグの接触はOK。子機との接触OK。ケースを分解し基板をみる。わずかな部品だけで問題なさそう。息を吹きかけチリを払うだけ。再度子機の充電を試みるがダメ。

次は子機の分解。電池ケースを外す。電池を外す。電池の下に子機の上下のケースを取り付ける木ネジが2個。これを外せば分解可能。ところがこの木ネジはねじ回しでまわらない。溝がつぶれたような形で堅くついている。このネジが廻せなければ分解不可能。諦めるしかないか。でも何とかしたい。よく観察するとネジと反対側の受話器側はプラスチックの上下ケースがはめ合わされているはず。これを外せば中を覗くくらいは出来そうだ。子機の中間の上下ケースのすき間に無理矢理に時計ドライバーを押し込んで開こうとすると上ケースが柔らかくてすき間ができた。慎重に受話器側に移動する。すき間が少し傷ついた。子機を捻じ曲げるとさらにすき間が。慎重に力を加えるとついに受話器側がパカッと音を立てて開いた。

開いたもののワニが口を閉じようとしているようだ。あまり力を加えるとケースが壊れてしまい元も子もなくなる。限度いっぱいに開いて中を覗くと意外と汚れていない。ほとんどチリがない。これではゴミ等によるショートの可能性は少ない。部品が劣化したかも知れない。これでは生還の可能性はなくなる。やっぱり修理不可か。でも万一ということもあるので息を強く吹きかけてチリを払う。二度三度吹きかける。念には念を入れてまた二度三度強く吹きかける。基板の裏側にも吹きかける。これしか打つ手がない。ブラシでも入ればさらに良いのだが入るほど開かないし。こうして祈るように子機の上下ケースを開けたまま電池を取り付け、これまた分解したままの充電器にかけてみた。何と充電中を示す赤ランプがついたではないか。でも安定しているかは疑わしい。もう一度充電器にかけなおすがランプは消えない。大丈夫かも。生還だ。

死んでいたわが子が生き返ったような嬉しさ。ちょっと大袈裟だが聖書の放蕩息子の父親の喜びのようだ。そうだこの子機のために専用の置き場をつくろう。これまでは電話台にあって時々落ちては電源コードで宙吊りになったが、これからは柱にしっかりと充電器を取り付けよう。この子機が死んでいたのに生き返ったのだから、これくらいのことをするのは当たり前ではないか。

こうして一晩充電してみると、見事に満充電の緑色のランプが点灯していました。またしばらくは軽快な電話ワークが楽しめそうだ。IP電話にも切り替えたし。全国どこへ電話しても市内料金並みの通話料とは嬉しい。相手もOCN系のIP電話なら通話料は只とはさらに嬉しい。でもそんなにかけるところはないのであります。

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リホーム一応完了

2006年08月04日 | 日記・エッセイ・コラム

昨日3日(水)にT社の職人が来てユニットバスの壁の音対策をした。壁を押すと外部のコンクリート片に当たってコトコトと音がしていたもの。解体工事で所定の寸法までコンクリートを取り払っていないため出ばっていて、ユニットバスの壁を押すとユニットバスの金属支柱がコンクリートに当たっていることを確認した。このすき間に10mm厚の板(31日に床材として購入して1枚だけ余っていたもの)を打ち込み固定すると、ユニットバスの壁もへこまなくなり音もしなくなった。この間わずか数分、この前ユニットバスの組み立てに来た職人さんが手際よく処置してくれた。この職人さんはかなり腕前がよろしいとお見受けした。T社はこういう職人さんを大切にしているようにも思われる。どんなによい商品を作っても施工技術がすぐれていなければ真に良い商品とは言えない。その点T社は商品もよし、職人もよしと思う。ユニットバスの天井にはマンホールがあるが、ここからは天井に登らないほうがよいとのことで、上を覗くための点検口と考えたほうがよいと教えてくれた。これもこのユニットバスを長いこと使用していく上では大切なこと。自社の製品が何時までも愛用してもらいたいというこの職人さんの気持ちの現れでしょうか。

T社お客様係から風呂の掃除の仕方を書いた お掃除読本が郵送されてきた。実はもう一冊のお掃除読本も同封されていた。それはトイレ。こちらは頼んだわけではないがとてもうれしかった。というのはたまたま我が家はT社の水洗トイレをすでに導入していたからである。聖書にはある人が娘さんに「水をください」と言ったとき「はい。あなたのらくだにもあげましょう」と答えてくれた娘を自分のご主人の息子の嫁にしようと決めていました。彼はご主人からご主人の息子の嫁を探して連れてくるよう頼まれていたのです。彼は祈り深く熟慮のすえにこう決めました。実にすばらしい考えでした。彼の話に比べるほどのことはないかも知れないが頼まなかった「トイレのほうも」とお掃除読本を送ってくださったT社の真心を見たようでうれしくなりました。

4日(金)にクレームをつけたガスレンジがきて、リホーム屋のプロパンガス屋さんが取り替えていった。クレームのレンジはキッチンメーカーへ返品して、新しいガスレンジはガス屋として取り寄せたものであった。ガスレンジのメーカーはどちらも同じR社のものであるが返品したものはOEMでC社名になっていてグレードは一見して下のほうのようであり、新しいガスレンジがはるかによい品であった。取り付けも一発でOKになった。箱の天板を見ると交換前のレンジを取り付けたとき絞めたネジの傷跡が天板についていた。それは傾いたレンジの高いほうであった。レンジの天板への取付部が歪んでいたのではないかと疑われる。そのため取り付けネジが天板に当たり(通常はレンジ本体と取り付けネジが天板を挟むようになるようだ)天板に傷をつけたようだ。

システムキッチンを購入するとき、特に安いシステムキッチンを購入する時はガスレンジは別途ガス屋さんから購入したほうがよいことに気づいた。このたびは箱サイズが小さく我が家にピッタリなのでこれを選んだが安いキッチンには安い(悪い)レンジがついてくる。たまたま今回はリホームをガス屋さんに頼んだことが幸いしてレンジのクレームの処置がうまく出来た。またガス屋さんのリホームの見積は今後ガスを購入してもらうことが前提で、工事は安くしてガスで長いお付き合いをお願いするようリホーム代が良心的で比較的に安く設定されているように思われる。携帯電話を格安で売っているのは電話の使用料金が見込まれるためであるのと同じ理屈である。ところが我が家は都市ガスのため、プロパンガスは使用しない。それでもリホーム代を高くはしないのだからありがたい。その代わり代金は早速明日支払うことにした。

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畳新調 続き

2006年08月03日 | 日記・エッセイ・コラム

翌日1日(火)は4畳半の畳の新調で前日の疲れからか、やはり畳屋さんに急き立てられるように4畳半の鏡台と電話台などを移動。というのも今日はゴミ出しの日で朝から昨日のゴミなどを袋に詰めたりしていたらあっという間に8時になってしまった。畳を剥がしてみると鏡台の重みで床板がたわんでいる。また人の出入りの多い台所側と6畳側の床板もふわふわしていたが、全体としてはしっかりしているようだ。

問題は縁側出入りのところの敷居の高さが1寸7分しかない。標準の畳の厚さは2寸で畳のほうが厚く敷居より高くなり擦り切れやすくなる。他にも深すぎるところ、浅いところがまちまちで、この部屋をやった大工さんの腕前が疑われる。部屋の中央の半畳分は掘り炬燵になっているので畳はふようであるが、コタツの木枠が低いので5分ほどスペーサをつけて高くしなければならない。畳屋さんは午後1時には新しい畳を持ち込むというので昼休みなしでも4時間しかない。この間に出来る範囲で床修理をしなければならない。

たわんだ床は新調しようか。また柔らかい板ではと躊躇する。それとも昨日剥がした6畳の古い床板の中から丈夫そうなところを切り取って使うか。これもいまいちうまく行きそうにない。結局は鏡台の下でたわんでいた板を裏表反対にしてしようすることに。たわみが逆になってまあまあな強度である。他の床板も表裏逆にすることにして我慢することに。もうひとつは釘が腐ってしまい全く利いていないためにたわみが大きくなるところがたくさんあった。昨日ワンパック買った釘は2畳分の補修で使い切ったので、もうワンパック購入した。釘を打ち足すと床がかなりしっかりしてきた。炬燵の枠にスペーサを取り付けで床修理は完了とした。

午後1時に畳屋さんが新品を持ってきた。今度はうまく収まった。敷居が高すぎるところは畳表の切れ端を床に敷いて少し畳を高くした。見事な出来栄えである。いよいよ支払いとなるわけだが、昨日の6畳の際にはすき間ができたのでその理由を聞くと、部屋の大きさを測るとき隅の柱までを測るべきを、敷居のホゾまでしか測らないので畳の寸法が短くなったとのことで計測誤りとのことであった。雑草はこの回答にいまいち納得しない。というのは直角度を測る時は部屋の隅の柱どうしを結ぶ線が直角かどうかをみるべきなのに、敷居どうしの角度を測っているから、柱はずれがなく部屋が真四角だとしても、敷居がずれていると真四角な部屋ではないとの答になり、歪んだ部屋に合わせた畳が真四角な部屋にすんなり収まるはずがないと思うからである。

だから正確に部屋の真四角度を測ろうとしたら四隅の柱どうしをタコ糸で結び直角度を測るべき。なお畳は敷居と敷居の角度に合わせなければ敷居との間にすき間ができるのは当然であるからこれも測るべきだろう。と言うわけで柱どうし、敷居どうしの二通りの角度が必要ではないか。それを敷居どうしだけの角度で経験から部屋全体の畳の寸法、角度を決めているようだが条件によってはちょっと無理があるのかなと考える。1回の計測で済ませるのなら柱どうしの角度を測り、敷居のずれによるはみ出し分は柱どうしの腺からの距離を計測すればよいのではないかと思うがいかがなものだろうか。他でもまた同じようなすき間が出るような気がする。

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畳新調

2006年08月03日 | 日記・エッセイ・コラム

7月31日(月)に6畳間、1日(火)に4畳半の畳を新調した。畳屋さんはなぜか晴れが予想される日を選らんだ。丁度梅雨明けでしかも涼しい日でこちらも助かった。なぜなら床板の修理を短時間にしなければならないので。朝8時畳屋さんに起されるように起床。あわてて布団をたたみ、部屋の箪笥と机、雑物を隣の四畳半や廊下に移動。箪笥や机の陰のホコリや畳の下のゴミがいっぱいあるなかで部屋の寸法を畳屋さん独特の方法で測る。掃除をしようとすると後でしてください。畳屋さんはゴミの中で採寸。畳屋さんはゴミが好きなのか?とんでもない、他人のうちのほこりなど有難迷惑この上ない。掃除をしてホコリを巻き上げられたのではやっていられないのである。それよりそっとホコリがたたないよう素早く採寸して帰りたいのであった。

採寸で面白いのは部屋の真四角度を測定すること。部屋の一角だけを例のピタゴラスの定理で一辺約1Mくらい(本当は尺)と斜線の長さを測定する。その結果、一辺の長さの二乗の和が斜線の二乗になるかどうかでその角度を割り出し、この部屋が真四角かどの程度の菱形かを調べ、それに合わせた畳を作るとのことである。こうして出来上がる畳の角は必ずしも直角ではないのである。

もうひとつは部屋の隅にタコ糸を張り、タコ糸と部屋のへりとの間隔を測る。これは部屋の一辺は必ずしも直線ではなく、柱の部分が出張っていたりしたとき、タコ糸との距離をハンショウとか言って記録し、柱に当たる畳の部分をへこませたりして畳を部屋に合わせるのである。だから畳のヘリは直線ではないのである。

さらに敷居と床の高さを部屋の周囲にわたり細かくチェックしてゆく。畳の厚さを決めるためで、畳の標準の厚さは2寸、すなわち約60mmであり、畳はこれより厚くはならないが、若干薄くすることはできる。でもこれも限度があり、敷居と床の高さがあまりにも少ないと畳が敷居より高くなってしまう。逆に敷居の高さが大きいと畳が低くなってしまう。と言うわけで畳の厚さは均一ではないのである。

更には部屋の大きさを伸縮できる直定規(これも畳屋さん独特の畳の標準寸法が記されているもの)で測定して、部屋の縦横の長さを測りました。

さて採寸が終わると畳屋さんは6畳の場合は午後3時にまたきます、四畳半の場合は午後1時にまた来ますと言って、古い畳を持ってさっさと引き上げてします。工場で採寸通りの畳を作るため時間が欲しいのです。この空白の時間が実はこちらが忙しい。床板が沈下していないか、床板が重いものを載せていたため曲がったり割れたりしていないか点検し即修理をしなければなりません。畳屋さんが来るまでの4-5時間内に、だから気もあせるるが冷静沈着に修理方針を決めまず材料を買いにゆきます。床を本格的に修理しなければならない時は畳屋さんが来る数日前に床を点検し修理しておかないといけません。でも箪笥を移動したり、畳を剥がすのが面倒で、結局は畳屋さんが剥がしに来る当日に床修理となってしまいました。

6畳間の方は大きな問題が3つあった。ひとつは敷居が廊下側へ約く10mmずれていたこと。これは廊下側から敷居をたたけば元に戻せるのですが、廊下に棚があり困難のためそのままに。と言うことは敷居が部屋の外へずれた分畳が大きく、かつ柱の部分でたたみのヘリが直線ではなく曲がることに。二つ目は床が沈下してふわふわしていること。このためには床下につっかえ棒を入れて持ち上げなければならない。実は10年以上前に息子が大学入試のころ、この部屋で宙返りの練習をして床が沈下したときのつっかえ棒が施してあるが、今回はさらに沈下していた。今回はホームセンターからジャッキ式の床上げができるつっかえ棒を購入したので比較的簡単に上げられた。前回は車のジャッキで床を上げて、棒を所定の長さに切って床下に立ててジャッキを降ろしたので大変であったが便利なものがあってよかった。三つ目は床板がふにゃふにゃになっていたり割れたりしているものの張替え。張替えすべき床板はおよそ2畳分もあった。はがした床板を持ってホームセンターに材料を買いに行ったところ、まだ製材したばかりの濡れて柔らかい板、しかも幅が狭いものしかなかった。これではふにゃふにゃ度は変わらないが時間がなくこれに決めた。こうして午後3時までにどうにか床の修理を終えた。

畳が来て並べ始めた畳屋さんが困った顔をしている。1枚の畳の両端にすき間がある。しかもすきまの片側が広い。すぐに直してくると2枚の畳を持ち帰えりおよそ2時間後に来て直した畳を入れたらうまく収まった。新しい畳の香りはいいですね。新しくてよいのは畳と何とか。いやあ、古くてよいのは味噌と何とかといもいいますね。その後で箪笥を元の位置に戻して地震対策を施して6畳間が終わりました。

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