庭の花たちと野の花散策記

山野草と梅が大好きの「雑草」。花以外は思考不可の植物人間の庭の花と野の花散策記です。

ハスを発芽させてみた その9 低温障害と保温対策

2023年11月27日 | 庭の花たち

 10月31日のC株
 10月後半に差し掛かると、C株の成長速度がAB株に比べてかなり遅くなってきました。
夜間の気温が下がってきたのと、AB株は、夜間は水槽にガラス板で蓋をしていたのですが、C株は夜間も蓋をしていなかったためのようです。
よく見ると葉が傷んでいるように見えます。低温障害かもしれないと気が付きました。


C1株とC2株の1枚目の葉は開き始めていて、葉の縁が水面から離れている部分に傷みがあります。

C3株は葉がまだ開いていないために、葉全体が水面から突き出ています。葉全体が傷んでいるようです。

水戸気象台で10月の最低気温が10℃以下を記録した日は以下のとおりで、これ以外の日は全て10℃以上でした。
10月14日 9.7℃   
10月18日 9.5℃
・・・
10月22日 7.3℃ ・・・  
10月23日 7.7℃ ・・・
10月29日 9.9℃
10月30日 8.4℃
10月31日 10.3℃
 気象台の夜間の最低気温が初めて10℃を割ったのは10月14日で、次が18日でした。
それでも少しずつ成長はしていました。
10月23日ころから成長が完全に止まってしまったようでした。
それから数日後に、葉が傷んでいるのが見えてきました。
どうやら、10月22日と23日の7℃台の冷え込みによって成長が止まったばかりか、低温によって葉が傷んでしまったようです。
この状況から、
ハスは10℃を割ると、成長がほぼ止まる。7℃台以下になると低温障害が出るらしいことがわかりました。
ハスが良く成長する温度は20℃~25℃くらいであるとは聞いていましたが、
成長のためには、せめて、15℃以上は保つ必要があるのかなということがわかってきました。

一方、角型水槽の中のAB株は夜間ガラス蓋をしていて、順調に成長しています。

それぞれ4枚の葉が開いて水面に浮いています。
さらに、

A株

B株
株元から少し離れた場所から、芽のようなものが勢いよく出てきました。


11月4日 芽のようなものは、地中を伸びて行った根茎の節から出てきた葉でした。これまでの4枚の葉は殻の中から出たもので、子葉ですが、この5枚目の葉は根茎の節から出てきたので、1枚目の本葉と言えるものでしょう。
数日後には水槽から大きく出てしまったので、水槽にガラス蓋をすることができなくなりました。


今後のさらなる冷え込みに対処するために、大型の水槽の中に、AB株の角型水槽とC株の丸型ダストボックスを入れて、大型水槽をガラス板で密閉することにしました。
こうすることによって、いましばらくの間、ハスが成長できて、しっかりした株になり、厳冬期を乗り越えられるようにできます。

11月11日

二重水槽にしたことと、11月上旬は気温が高めに推移したことにより、2枚目の本葉が出てきました。
しかし、週間天気予報では急激に気温が下がる予報が出たので、

保温効果をさらに上げるために、大型水槽内の、のぞき窓以外を赤玉土で埋めてみました。こうすることによって、日中の陽ざしで土があたためられるので、夜間でも水槽内が冷えにくくするためです。




コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

今シーズンはパフィオの花が5個咲く予定

2023年11月21日 | 庭の花たち

今シーズン(2024年1~2月開花予定)はパフィオの花芽が5個つき、現在元気に成長中です。

まず株の全体を見て感じることは、枯葉や枯れかかった葉、日照りで傷んだ葉の何と多いことかということです。
 できるだけ自然な状態で育ててみたいという意図からこのようになりました。
低温や、水不足で枯れることがない程度の最低限の管理はしましたが、それ以外はできるだけ手を加えないで、育ててみたいということです。ですから、一年中、特に真夏でも日当たりの強い場所においてみました。ここ数年は、肥料もやっていませんし、一度植え替えたときも、土は2019年に購入時の木材チップの朽ちたままの土に、庭の枯れ枝の朽ち始めたものを追加しただけです。ランの栽培ではいろいろと事細かな管理、注意書きがあるにも関わらず、誠に乱暴な栽培であります。でも、このことでかえって野性的で、丈夫な株に仕上がったのかなとおもいます。
 
 今シーズンの5個の蕾の様子です。

今シーズンの蕾1 大

今シーズンの蕾2 大

今シーズンの蕾3 大
以上3個の蕾は現時点では比較的大きくなった蕾です。


今シーズンの蕾4 小

今シーズンの蕾5 小
以上の2個の蕾はやや成長が遅れている蕾です。

 以上合計5個の蕾が出てきているので、今後低温等に注意しながら管理すれば2024年1~2月に開花することが期待できます。ただし、5個一緒に咲かないで、大きい蕾3個と、小さい蕾2個の開花時期が少しずれてくるように思われます。
 蕾は1株に1個ずつ出ていて、蕾の出た株が5株と蕾の出なかった株が1株の計6株です。
株全体のようすを見てみます。

合計6個の株は、2株毎に3グループになっています。1時方向、6時方向と9時方向です。
このうち蕾のない株は9時方向の外側の株です。
 上の写真で3グループとも内側の株は大きな蕾をつけています。
 また外側の株で蕾をつけているのは、1時と6時方向の蕾で、蕾は小さいです。
 また9時方向の外側の株は今シーズンは蕾は無しです。

 通常花を咲かせた株は、その年の夏に新しい株を生じて、秋には枯れてしまい、株が更新されます。

新しい株が生じた例・・赤数字7が新しく生じた株

新しい株が花を咲かせるのは通常2年目で、中には3年目に咲くこともあるようです。また、新しい株は2年目に花を咲かせなかったとしても、次の新しい株を生じることがあります。
 このように新しい株に更新した結果、内側の3株がそれぞれ外側の新しい3株を生じて、現在は合計6株になっています。
 ところが、このような栽培では通常、1株は、新しい株を1株しか生じないのですが、時に新しい株を2株生じることがあります。
 それで、2019年花を咲かせていた時は、花を咲かせた1株に、新しい株が1株ついていたのですが、現在は内側の3株に増えて、外側の新しい株を1株ずつ生じさせた合計6株になっています。
 内側の3株は株が充実した3年目に花を咲かせようとしているので蕾も大きく成長して、外側の2株は2年目で花を咲かせようとしているために、蕾の成長が遅いのかなと思います。さらに蕾のない外側の1株は3年目の次シーズン・2025年1~2月には充実した株となり花を咲かせると考えられます。
 次シーズン2025年は1株しか花を咲かせ無いということです。こうしてこの状態が続くと、平均的には毎年3株が更新して、3個の花を咲かせることになりますが、中に新しい株を2株生じさせる株があれば、4グループ以上になって、花数も増える可能性があります。もし、株を増やしたいときは、肥料をやったり、植え替えたりと丈夫な株を育て、1株から2株以上の新しい株を生じさせれば良いわけです。
 
2019年からの花を咲かせた様子を順に見ると次の通りです。

2019年2月(入手時) 花1個

2020年5月 花無し

2021年1月 花1個

2022年2月 花5個

2022年5月 別種のラン(左側のナツエビネらしい葉の株)を分離し植替え
ナツエビネらしい葉(左側)の小さな根が最初から鉢土の中に混じっていたらしく、芽吹いたのが大きくなったので、これを分離して、パフィオを植替えました。土は同じ鉢の土を用いて、不足分は庭の樹木の枝が朽ち始めたものを足しただけです。

2023年1月 花無し

2024年1~2月 花5個予定
パフィオの栽培では、温室のない我が家では、これからが最も注意しなければならない季節。今シーズンも無事に花を咲かせたいと、緊張して取り組みたい。


 
 
 
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ハスを発芽させてみた その8 水温35度

2023年11月20日 | 庭の花たち

前回の10月21日発芽21日目 その6「泡が出る仕組み」の続きで、10月24日、発芽24日目からです。
この四角水槽の株をA株とB株とします。
その7(1)で丸いダストボックスに植えた株を、C1株、C2株、C3株として、まとめてC株とします。
ABC株ともにその後も順調に成長しています。

AB株の発芽24日目の様子
1 AB株それぞれ3枚目の葉が開き始めています。写真の下側の小さい葉です。 右がA株の葉 左がB株の葉
2 それぞれ植えた位置に白い根が見えてきました。

3 4枚目の葉も伸びて来て、A株がすでに水面に到達しました。B株はまだ水中です。

以上のような状況ですから、株がしっかりしてきたことがうかがえます。
この日は晴天で、気温も上がりました。そこで水槽の温度を計ったところ35度にもなっていました。
ちょっとびっくりですが、さすがは熱帯植物です。弱るどころか気持ちよさそうに見えました。
翌朝になると気温は12度で、水槽内の水温が14度まで下がっていました。
この様子ではまだしばらくはハスが成長し続けられそうなので、冬本番になる前には株がしっかりして、冬を越すことが出来そうなので安心しました。

C株発芽6日目の様子

1枚目の葉はC1、C2株は水面に突き出ていますが、C3株はまだ水中です。
2枚目の葉はC1、C2株は植えたときは地中に埋めましたが、それぞれ地表に出てきました。
      C3株はまだ地表に出てきません。殻は地中のため殻から出た家同課は不明です。

C1株の2枚目の葉芽

C2株の2枚目の葉芽

C3株は1枚目の葉がまだ水中で成長が遅れています。2枚目の葉はまだ見えません。

コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ハスを発芽させてみた その7(1) 別の種を播き、成長速度の比較

2023年11月18日 | 庭の花たち

新たに別の種を3個蒔いたもの。発芽5日目の3個の成長速度を比較してみた。
これまで先に播いた種2個の発芽とその成長過程を6回ブログし、発芽21日目に葉から泡を吹くところまででした。
 先のブログとは別に蒔いた種の、10月23日現在、発芽5日目の成長状態を比較したものです。
C1とC2の芽がおおよそ15cm 
C3の芽がおおよそ5cmです。
じつは、この成長の差を比べてみたくなって、今回は別の種に、播く前に殻につける穴のあけ方を変えてみたのでした。


これは10月16日に種を播く前に、殻に空けた穴の様子です。
C1 鑢で削った後に千枚通で穴を広げた 穴サイズ中大 発芽5日目で1枚目の葉約15cm、2枚目の葉約1cm
C2 千枚通のみで穴をあけた 穴サイズ大(C1よりやや大)発芽5日目で1枚目の葉約15cm、2枚目の葉約2cmm
C3 鑢で削っただけ 穴サイズ小 発芽5日目で約5cmで、2枚目の葉はまだ見えない。成長が遅い。
   C3は穴を大きくすると、中身の胚珠を傷つける心配があり、穴を大きくできない。

次は水中に播いたときの様子です。

C1、C2  成長が早かったもの。右側の穴が見えるのがC1で、左側の穴が見えないのがC2。

C3     成長が遅かったもの。

次は播種3日目=発芽初日・発芽1日目の様子です。

手前左から C1 C2 発芽初日から明らかに成長が早い。 
右端 C3    成長が遅い。 (相互の位置関係は水中を転がしたりするので変わります。)

次は発芽2日目の様子です。

手前から C1、C1、奥がC3です。
それぞれ順調に成長していますが、やはりC3が遅れています。

次は発芽3日目の様子です。

右からC1、C2、C3の順です。
C1とC2は両者とも1枚目の葉がまもなく水面に顔を出す勢いです。2枚目の葉芽が出始めています。
   C2のほうが微妙に成長が早いようです。
C3の成長が大幅に遅れています。

次は発芽5日目ですが、C1C2ともに1枚目の葉が水面に出てきました。またC3も水面のすぐ下まで伸びてきたので、冒頭の写真のように、水中から取り出して、計測しました。

そのあとで、これまでは先に播種した種と同じ四角な水槽の中でしたが、丸いダストボックスの水中の土に植えました。

ダストボックスに入れた土は畑の土に自家製腐葉土を混ぜたものです。
その上を赤玉土で覆って、この赤玉土の中に発芽した種を埋めて、種が直接腐葉土とは接しないようにしました。

水深はC1とC2の1枚目の葉が水面に出て、C3は数日後に水面に出る程度にしました。(四角水槽の水深とほぼ同じ)

ハスを発芽させるためには、鑢で種の殻を削って、種を水に浸けたときに、殻の中に水をしみ込ませなければなりません。
水がしみ込むだけなら、種の殻がちょうど擦り切れ始めるまで削ればよいのです。確かにこれで発芽はします。
でも、ある方は穴のあけ方を工夫しているということなので、どうすればよいのか、自分で確認してみたくなったわけです。
 先に発芽させたときには、確かに大きめの穴のほうが良い芽が出てきたように思われました。
それを再確認するために、鑢で削る度合いを、より大きくしようと考えたのですが、削りすぎると、種の中身・胚珠などを傷つけてしまいます。
そこで、次のような3種類の穴をあけた種を播いてみました。
これは冒頭の写真の通りです。ここに写真を再掲しました。

C1 鑢で削って小さい穴が開いたとき、穴の周りの薄くなった殻を千枚通しで穴を大きくしたもの。 穴の大きさ中大
C2 鑢を使わずに、千枚通しの針の先で、丁寧に殻に穴をあけたもの 穴の大きさ大
C3 鑢で削っただけの小さい穴のもの  穴の大きさ小

 以上の結果、播種から発芽迄の時間はほとんど同じだったものの、
発芽後の成長速度はここに書いた通り、 穴が大のC2、穴が中大のC1、穴が小のC3の順番でした。
まだまだよくわからないことばかりであるが、穴のあけ方をさらに工夫することによっては、発芽苗がより早く、健全な成長を期待できるのかもしれません。
 種を播いてから花を咲かせるまで、うまくゆくと1年か2年で咲かせる可能性があると聞いたことがあるので、最速で花を咲かせるためには、種を播くときから工夫することが肝要であることを感じた次第です。
コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ツノハシバミの挿し木に花芽かもでヘーゼルナッツを期待&アズキナシ播種

2023年11月15日 | 庭の花たち

挿し木をしたツノハシバミに雌花の蕾か
日本のヘーゼルナッツ ツノハシバミを挿し木したところ、活着した上にさらに雌花、雄花と思われる花芽らしいのが付きました。
果たしてこんなに小さな木でも花が咲き、実がなるのだろうかと驚いたり、喜びに期待を膨らませるのでした。


2023年4月挿し木
ツノハシバミの挿し木は何度かしてみたのですが、ようやく今年2023年4月に挿し木したものが成功しました。成功したポイントは、今回は株元から出た小枝を挿し木したことでした。
 挿し木した穂木には根はついていないのですが、このまま株もとにあれば、この枝から根を出して元株から独立した新しい株になる可能性のある枝を穂木としました。


挿し木してからは新しく芽葺きもないまま秋を迎えましたが、挿し木は何とか成功した様子でした。


先日、田舎の弟が秋の収穫ユズ、サツマイモ、カヤの実などを届けてくれた時に、子供のころ山で食べたツノハシバミの話になりました。香ばしい味が忘れられません。ツノハシバミの皮を歯で噛んではがすと、その細いトゲみたいなのが、唇に刺さったけれど、おいしかったこと。まさに日本のヘーゼルナッツでした。あ、当時はヘーゼルナッツを知りませんでしたが。
ツノハシバミの学名 Corylus sieboldiana Blume var. sieboldiana
セイヨウハシバミ(ヘーゼルナッツ)の学名 Corylus avellana L.  同じ仲間の木なのでした。

当時も山ではツノハシバミの個体数が少なくて、よく食べたのは墓地への入り口の上り坂にあったものをよく食べたものですが、これが今ではなくなってしまったとのことで、挿し木苗を作ってほしいと頼まれました。そこでこの挿し木苗を切って穂木として挿し木しようとしたのですが、よくよく見ると

冬芽がはっきり見えていて、しかも雌花、雄花の蕾を思わせるものがついています。これではこの苗を切って穂木にするのはもったいないこと。新たに穂木を取りに山へ行かなければなりません。

冬芽4個を上から順に詳しく見てみると

冬芽1 雄花の花芽かも、葉芽のようでもあるが。

冬芽2 雄花の花芽らしい。

冬芽3 雌花の花芽らしい。

冬芽4 葉芽らしい。
以上がこの小さな挿し木にできた冬芽であり、予想通りなら、雄花と雌花が咲くことに。
花が咲けば実も期待してしまいます。
ツノハシバミの花は冬の内に咲くので、これから急成長して、次のようになるはずです。

まもなく開花の雄花。赤い芽は雌花と思われる。

ということで、次の差し穂探しに行かなければなりません。

弟が来た時に山の赤い木の実の写真を見せてくれて、名前を聞かれました。

スマホの画面でガマズミ?と一瞬思ったのですが、よくわからなかったので、パソコンで確認しました。
拡大して見て、10年前の八溝山の植物観察で初めて見て、名を教えていただいた木の実によく似ていることを思い出しました。最近はこういう時はにわかに名前が出てこないのですが、アズキナシとすぐに出てきたのが、不思議でした。ろうそくの炎が燃え尽きるときに一瞬明るくなるような、人生終盤の燃え尽き症候群かと思ったほどです。
早速10年前の写真を取り出してみると

10年前、八溝山で教えていただいたアズキナシの実。よく似ています。アズキナシで間違いありません。念のため現物を送ってもらったところ

間違いなくアズキナシでした。

早速、アズキナシを播いてみました。



コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ハスを発芽させてみた その6 泡が出る仕組み

2023年11月02日 | 庭の花たち
前回は10月21日 発芽21日目に葉から出る泡と白い根を確認しました。今回は泡の出る様子を観察したのと、泡の出る仕組みについて調べてみました。

まずは、泡がどのように出てくるかを、その様子を連続写真で見てみました。

 上の写真は水中のまだ開かない葉から泡が出て、泡が水中を上昇している様子です。
 以下は連続写真ですが間隔は必ずしも等間隔ではないです。
 1泡出る前
 2泡の出始め
 3左へ移動
 4更に左へ
 5更に左へ
 6葉から左上へ
 7弧状に水面へ
以上はまだ開かない葉身の中心よりやや左(水面下)から小さな泡が出てきて、その泡が大きくなりながら葉身の上辺を左へ移動して行き、ついに葉身から離れて、水中を弧を描くように上昇して水面に出ました。水面に出たら水面を南東方向へ素早く移動している場面までです。水中を移動する速度が速くて連続写真が撮りだせなかったので、黄色い〇で移動順路を示しました。この間約1~2秒以内です。
この続きは以下の連続写真です。泡は次第に速度をゆるめ、やがて止まります。それから少しバックして消えました。
 8速度を落とし
 9ほぼ停止
 10停止
 11微動?
 12微動?停止?
 13若干後戻り?
 14再び南東へ前進
 15南東へ前進
 16速度上昇前進
 17ほぼ停止
水面でも複雑な動きをする泡の動きはどうしてこうなるか理解できない。以下は乱暴な推理です。
 6で泡が葉身から離れるときに回転が始まるような。そのため7の水中を弧を描いて上昇するのは、ボールに回転力を与えて投げるとカーブするのと似ているのかも。
 7で水面へ出た泡が急速に南東方向へ移動するのは、水中から急に空中に出ると、抵抗がすくなくなり、回転方向へ走り出すのかも。
 8で速度を落とし、10で停止するのは泡の移動により、泡の進行方向前面の水面が盛り上がって、泡に対して後方への力が働くためかも。
 11~13で泡が微動しているのは、まだ泡が回転しているためかも。
 14で再び前進して、15~16で速度上昇するのは、泡の回転力が前進速度に変換されるためか。
 17で次第にゆっくりとなり移動しなくなるのは泡の回転がようやく止まるためかも。
1から17までの経過時間はおよそ19秒でした。
実に暇人のなせることで、どうでもよいようなことに時間をかけて推理すのでした。実はもっと別の理由でこの動きをしているかもしれませんね。

次は、もっとまじめなことです。どうしてハスの葉は泡を吹きだすのかです。ちょっと調べ雑草なりに理解した内容は以下です。


ハスの葉の表側の中心には、写真で見るように白っぽい小さな丸い部分があります。ここを気孔といいます。
 葉の裏側のこの場所に葉柄がつながっています。その葉柄は地中の根茎(レンコン)のくびれた節のところのつながります。そしてレンコンには穴がたくさんあいています。
 ハスは水底の土の中のレンコンで呼吸しているそうです。人間の肺に相当するのがレンコンのようです。そして気道に相当するのが葉柄で、鼻また口に相当するのが気孔ということになり、気孔から取り入れた空気が葉柄をとおってレンコンで呼吸し、排気はまた葉柄を通って、気孔から排出されているそうです。
 人間の気道は1本で、同じ1本の管の中を空気が入ったり出たりしていますが、ハスの場合はレンコンにたくさん穴があるように、葉柄にもたくさんの空気の通り道があるようです。いずれにしても、気孔から葉柄、レンコンへと空気が行ったり来たりして呼吸しているのです。
 そのため、成長期のハスはたくさん呼吸しているわけですから、もし、すべての葉柄が何らかの事情で水中で切れてしまうと、ハスは弱ってしまい、最悪枯れてしまうことがあるようです。


 以上のほかにハスの葉が水面に浮くためにも、ハスの葉身には隙間があって、空気が入っています。この葉身のなかの空気が、外に排出されるときに、まだ葉の大部分が水面下にあるときに、気孔から出る空気が泡となって出てくるそうです。
 この葉身の中の空気が気孔から出るのが意外と複雑で、ちょっと理解が正しいかどうか心配ですが、以下のようです。


まずは昼下がりの陽ざしで葉身が温められると、葉身の中の空気が膨張して、一部の空気が葉身から出ます。
この空気は同じ葉の気孔から出るのではなく、葉柄を通って地中のレンコンに行きここで呼吸し、排出される空気となって、
違う葉の葉柄を通って、別の葉に送られて、この別の葉の気孔が開いているとき、その気孔から排出されるそうです。
もしこの時気孔が水面下にあれば空気は泡となって水中に出て、水面にくることになります。

ところが、ハスの葉は水中に沈むことはまずありません。必ず浮いていますから、気孔が水中にあることは稀です。

唯一、新しい葉が水面に出始めたときは、気孔が水面下になることが多いので、気孔から出る空気が泡となることも多いのかと思いました。そしてこの時はすでに気孔の働きができるように成長した時なので泡を吹きだすのを見ることができるのですね。
 
 
コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ハスを発芽させてみた その5 泡を出す3枚目の葉 根も出て順調

2023年11月02日 | 庭の花たち
前回は10月19日 発芽19日目に2枚目の葉が開くまででした。

発芽20日目。各2枚の開いた葉を左右に振り分けました。
先に発芽した発芽20日目の1株は左側に植えてあり、葉は右側です。・・・赤色の文字
後で発芽した発芽17日目の1株は右側に植えてあり、葉は左側です。・・・青色の文字 以上を第1グループとします。
後日播種して、発芽2日目の3株は左端の黄色の矢印です。・・・こちらを第2グループとして、成長過程などを分けてブログします。

第一グループの3枚目の葉が水面に達した時不思議な現象が起きました。

昼過ぎに日光を浴びた水槽の温度が高くなった時に3枚目の葉身がまだ半分以上水中にあるときに、まだ開いていない葉から気泡が出ているのに気づきました。
小さな気泡が次々に出てきます。これが水面の葉身に達して、あとからくる泡を取り込んで次第に大きくなります。
ある程度の大きくなった泡は弾けて消えたり。葉身から離れて水面を少しの間漂ってから弾けて消えます。

葉身を水面から持ち上げると気泡は出てこなくなります。どうやら丸まった葉身の中から気泡が出ているようです。


夜間は気温が下がってきたので、水槽をガラスの板で蓋をすることにしました。
 ハスの発芽時の最適温度は20℃~25℃くらいがよいと聞いていました。これはちょうど今の気温とおなじですから、これから朝方に冷え込むようになると、最適温度を保てなくなるので、それを少しでもカバーして、成長を止めないためです。
 通常ハスを発芽させる時期は4~5月ころで、夏の間に発芽苗が十分成長して、地下茎と細根がしっかりとしてから冬を迎え、冬の寒さに耐えられるようにします。
 ところが今回は10月に発芽させたので、まだ地下茎と細根が貧弱のうちに冬が来てしまいます。
 これでは熱帯植物の蓮にとってはダメージが大きいので、今のうちにできるだけ成長させておくためです。


発芽21日目 根もとをみたら、待望の白い根が見えました。

白い根の上の土の塊を除けてみるとたくさんの根が出ているのが見えました。

もう1株も同じように根が出ているのを確認して、元気に成長しているのがよくわかりうれしくなりました。




コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする