庭の花たちと野の花散策記

山野草と梅が大好きの「雑草」。花以外は思考不可の植物人間の庭の花と野の花散策記です。

ヤブカンゾウ 花の命は短くてわずかに1日 弁化した花糸

2018年06月30日 | 庭の花たち

今年はヤブカンゾウにアブラムシが来ないので、花がとてもきれいに咲いています。

ヤブカンゾウは八重咲で一重はノカンゾウです。一般に八重咲はおしべが弁化したものです。上の写真では右側はちゃんとした雄しべですが、左側は花糸が弁化した花弁の先に不完全な葯が見えます。

これも花弁の先に不完全な葯があります。

またこの花の命は短くて、一日花ですから翌朝にはもうしぼんでいます。

通常は朝このように開花しているものですが、

開ききっていない花がありました。これなら、開花する様子を観察できると楽しみにしていたのですが、夕方になっても、・・・・

夕方でもわずかに外側の萼、外花被が開きかけただけです。では、明日朝には完全に開花するのだろうか。一日花であるからこのまましぼんでしまうのでしょうか。

結果は冒頭の写真の通りです。もう一度みてみます。


ちゃんと開いているのは今朝開花した花で、昨日中途半端に咲いた花は、向こう側のしぼんだ花です。完全に開花しなくてもやはり一日花だったのでした。
いったいどうしたのでしょうかね。開花をつかさどるホルモンバランスの異常でしょうかね。
明日開花するつもりだったのに、花弁の一部、特に先のほうだけに開花指令が出されてしまったとか。それでもいったん出された指令は取り消されずに翌朝はしぼんでしまったのでしょうか。


ノカンゾウはヤブカンゾウより遅れて開花します。まだ蕾が緑色です。例年ですとこの時にアブラムシがいっぱいつくものです。

これは昨年のノカンゾウの咲き始めの様子です。アブラムシがいっぱいついていて見るも無残な姿です。
今年はこのほかにガマズミやクチナシの花芽を食べる虫が来なかったのでそれぞれきれいな花が咲きました。そしてカンゾウ類にはアブラムシが来なかったなど、花の咲く時期と虫の発生時期にずれがあるようです。


その代わり見たことのない昆虫を見ました。モモブトスカシバというらしく、主としてアマチャヅルに来るようです。アマチャヅルは庭に探せば少しはあると思います。またカラスウリ、キカラスウリにも来るらしいのです。庭にはどちらもありますが、モモブトスカシバは初めて見るようです。もっとも確認しずらいので、今までも来ていた可能性もあります。
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庭のフタリシズカは4段咲き 花が5本、6本は当たり前 それに加えて4段咲きで10本以上も花が咲く。

2018年06月22日 | 庭の花たち



フタリシズカはヒトリシズカの花が一本なのに対して二本咲くので名づけられたというのですが、庭のフタリシズカは上の写真のように6本も咲く場合がよくあります。これは栄養状態がよいからでしょうか。草丈も高くなり、花の数も多くなります。でも、このことはよくあることのようで、ブログなどでもよく見かけます。


フタリシズカの実がなる季節になりました。これは花が6本以上あるようです。
それだけではありません。茎を上から下まで全体を見てみますと・・・・・


茎の各節に花がついています。なんと4段咲きではありませんか。


これは一番下の節についた小さな花です。


これは下から2番目の節についた花です。上に行くに従い花が大きくなり、本数も増えます。


これは前出の全体写真で4つの節に花がついて実になっています。
というわけで庭のフタリシズカは頂上に5本以上も花をつけ、さらに各節に花をつけ、合計では4段で10本以上の花をつけるものもあります。
じつに賑やかで、華やかなフタリシズカなのであります。
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ジャコウアゲハ?と遊ぶ

2018年06月21日 | 庭の花たち

庭にジャコウアゲハによく似た黒いアゲハチョウが飛来しました。私がいるのに1~2mしか離れていないところにとまります。蝶について疎い雑草は正確に名前を決められませんが、ジャコウアゲハに似ていると思います。

こんなに近づいても撮らせてくれましたが、やはりすぐに飛び上がってしまいました。

後ろから撮らせてくれるのですが、前からは取らせてくれません。ようやく撮らせてくれました。

キュウリの手になるように置いた棒の上にとまりました。

左後、水平に撮らせてもらいました。恰好いい。

右側後ろに回ったら、蝶も向きを変えたので、後ろ正面水平から撮らせてもらいました。

キュウリの葉にとまってこちらを向いてくれました。

アメリカホドイモの葉に移動しました。このあたりがお気に入りというか居心地がよさそうで何度もとまります。

正面からまた撮らせてくれました。

ウツボグサの蜜が好きなようです。


花の周りをまわってすべての花の蜜を吸っています。

トリアシショウマの花にもちょこっと来ました。やはりウツボグサのほうがおきにいりのようで、またウツボグサのほうへ行きました。





本当にウツボグサが好きなのです。トリアシショウマのほうが花がいっぱい咲いているのにトリアシショウマは1回だけです。

トリアシショウマにはナミアゲハが来ました。こちらは警戒心が強いようで私の気配にすぐに飛び去りました。


ジャコウアゲハは私に近い場所で一休みしています。
1時間ほど遊ばせていただきました。
もし、間違いなくジャコウアゲハならば幼虫が食べるウマノスズクサがそう遠くない場所にあるはずです。およそ1km離れた南高校の斜面にはあることがわかっています。

これは2年前に南高校で撮ったウマノスズクサです。
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庭の花たち クチナシ イヌトラノオ コオニユリ スカシユリ カノコユリ トリアシショウマかアカショウマか ナナフシ ウツボグサ オニシバリ セイヨウスグリ ニンジンボク ビヨウヤナギなど 

2018年06月19日 | 庭の花たち

林の中にあった実生のクチナシに今年初めて花が咲きました。開花前日の蕾の様子です。

実生のクチナシの花は初めてです。特に変わったところはなさそうです。これまで何度か花を見る機会はあったのですが、小さな蕾ができるころに、オオスカシバが卵を産み付けて、幼虫が新芽もろとも食べてしまいました。というわけで数年開花を待っていました。
一重のクチナシの清楚な花です。


南高校特別講座 楽しい自然観察で先生がイヌトラノオをもってきてくださいました。オカトラノオとヌマトラノオの合いの子です。ヌマトラノオは花穂が直立ですが、ヌマトラノオはやや曲がっています。オカトラノオほどではありません。
生きているサンプルは雑草がお預かりして植えておくことがよくありまして、このヌマトラノオもお預かりしました。

植えたヌマトラノオはすぐに元気になり花を咲かせました。


 コオニユリ
 スカシユリ
コオニユリとスカシユリの蕾が大きくなってきました。
 カノコユリ
カノコユリも蕾が成長しています。

 トリアシショウマ
トリアシショウマの葉は左右非対称なのですが、非対称の葉が非常に少ないので、特別講座では本当にトリアシショウマなのかどうか疑問があるとのことです。アカショウマ? 詳しく調べたいということで、次回掘り起こして持参します。先生宅に植えて詳しく観察してくださるそうです。


ナナフシが昨日から垣根に現れてムクゲの葉を食べています。
ナナフシにはいろいろと種類があるようですが詳しくはわかりません。ナナフシモドキ?エダナナフシ?あたりでしょうか。

ナナフシはいろいろな木の葉を食べますが、わが庭ではナツグミ、ビックリグミ、バラ、ムクゲ、そして今年初めて確認しましたのはアメリカホドイモです。

アメリカホドイモの蕾が見えてきました。


ウツボグサが満開です。


オニシバリの実が赤くなりました。庭の雄株がネナシカズラによって枯れてからは雌株だけになってしまい、実付が悪くなりました。実生苗に花が咲くのは数年後です。実生苗の中に雄株があれば、数年後は多くの実が期待できます。


クサハナビがなかなか咲きません。天候不順のためです。ちょうど一昨日あたりに咲くと思われたのですが、台風の風雨で咲けなかったようです。晴れ間が出たのは今日19日だけで明日からまた雨模様です。この分では咲かずに蕾が枯れてしまいそうです。


セイヨウスグリの実が熟してきました。


ニンジンボクの蕾が膨らんできました。セイヨウニンジンボクはよく公園などで見かけますが、これは中国原産のニンジンボクと思います。


ビヨウヤナギに蜂が来ていました


ウメの収穫。左は完熟した白加賀で、本日木から落ちたものです。このように毎日拾ってきては漬物瓶に入れて砂糖をかけておくと梅ジュースができます。すでに漬物瓶1本分の梅ジュースができました。
右は緋の司という紅材性の花ウメです。今年初めて収穫しましたが実がとても小さい。はたして梅ジュースになるでしょうか。
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偕楽園の吐玉泉下で自然を満喫 スイレン、ミクリ、イ、ヘラオモダカとネムノ花など

2018年06月15日 | 偕楽園の四季 梅、桜、萩、紅葉など



偕楽園の梅の実落しも終わって、アジサイの他はみるべき花も見当たらない。でも、こんな時こそ偕楽園の自然を満喫してみませんか。
冒頭のスイレンが吐玉泉下の水路に咲いています。陽の入りにくい暗い水面に白がひときわ際立っています。


キツネノボタンも水路の中に咲いています。小さいいがぐりのような実もなっています。
いがぐりのようなといえば次の花も咲いています。


ミクリの雌花のようです。


同じ花穂の上のほうには雄花もあります。


水路のキショウブの群生している中に何本か見つけることができます。
場所は早咲き梅で話題になる偕楽園標柱の近くです。
この付近では花期ではないですが、ミツガシワやアキノタムラソウなども見られます。カキツバタも今年は見落としました。


ミクリの近くにはイ(イグサ)の小さな花も咲いています。


畳表に使われるイグサです。ついでに見てやってください。


目を上げると、水路の上にネムノキの花が咲いています。手を伸ばせば触れる高さに咲いているのがうれしいです。


水路にはヘラオモダカが一株ありますが、今年は咲いていません。


池のほとりにありました。小さくてかわいい花です。

新しく3株植えてありました。もう花が終盤です。
でもちょっと残念なことは、ここにはヒメガマが生えていたのです。水戸近郊ではガマはよく見かけます。でもヒメガマは少ないので残しておいてもらいたかったですね。


ミズバショウは元気にしています。でも春先に刈り取られてしまい、傷ついた花しか見られませんでした。それ以前は雑草として刈り取られて生き残るのも精いっぱいだったのですが、ミスター偕楽園さんの水路清掃奉仕のおかげでどうにか造園屋さんにも認知され始めた矢先でした。まだまだ油断できません。
来年は良い花を咲かせてほしいです。
この対岸、杉森側にはアマナが生えています。毎年花を咲かせていますが、管理対象ではなく、徹底的に除草されてしまいます。

自然豊かな偕楽園吐玉泉下です。公園樹として管理されている樹木だけではなく、自然の草木にも気をまわしていただいて自然を生かした管理をほしいところです。




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カシワバアジサイと実生のアジサイ ヤマアジサイ紅

2018年06月13日 | 庭の花たち

カシワバアジサイの装飾花が満開です。白色が際立って今が一番美しいときと思います。

最後に開いた先端部はまだうす緑色をしています。

八重咲の装飾花がすてきです。

花穂の内側には両性花がたくさんあります。まだ開花していません。

カシワバアジサイを庭に植えて4年ほどになります。それに合わせるかのように、庭の植木鉢などに、アジサイの実生苗が生えてくるようになりました。実生苗の葉は普通のアジサイと同じで、今年初めて花をつけました。

装飾花が大きめです。すべてが装飾花のように見えますが、内側に両性花があります。ふと思ったのですが、もしかするとこの実生苗の片親はカシワバアジサイではないかと。

カシワバアジサイは装飾花が一重のもあって、一昨年まで花をつけたのですが、昨年原因不明で立ち枯れになりました。衰弱してしまったときにさし芽をしてかろうじて生き残っています。実生のアジサイはこの装飾花が一重のカシワバアジサイを片親にもつのではないかと思います。


ヤマアジサイ紅の装飾花がきれいに色づきました。紅くなってこそクレナイです。昨年は紅くなってくれなかったのですが今年はよく色づきました。




紅の装飾花は3枚のことが多いのですが4枚のものも混じって今年はとにかく豪華です。
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不思議な花 モクゲンジ

2018年06月09日 | 庭の花たち
 雄花

 雌花

 花穂
モクゲンジの花が咲きました。雌雄同株でひとつの花穂の中に雄花と雌花が咲きます。
雄花はおしべが目立ち、花弁の一部が赤くなります。
雌花はおしべが小さく、花柱が目立ちます。赤色は有りません。


大木になり、茨城ではおそらく片手で数えるほどあるかどうかの珍しい木です。県植物園にありまして、庭の木は種を拾ってきて播いたものです。かつて県民大学でこの花を持参したところ、茨大名誉教授であられた鈴木先生が、安見先生にどこの木であるか調べるようにと言われたそうです。
その時雑草はシンジュと勘違いして那珂川河川敷とお答えしてしまいました。シンジュは藤井川が那珂川に合流する付近にありました。

モクゲンジの花の変わったところは、萼が5裂しているのに、花弁は4枚です。冒頭の写真の雄花と雌花はともに花弁が4枚です。


花の裏側を見てみると、不思議なことに萼片が5枚に裂けています。
梅の花の場合、一重の花は花弁が5枚で、萼片も5枚です。他の多くの花の場合に萼片と花弁の枚数は同じものと思っていた雑草には驚きです。


実の形も変わっています。これは秋に熟したモクゲンジの実です。三角錐の紙風船のような形をしています。


三枚の殻を破ると、それぞれに黒い種がついています。1枚に2個付く場合もあります。
この黒い種で数珠を作ったということで、寺の境内に植えてあることが多いようですが、茨城ではどこにあるかはわかりません。
安見先生のご紹介で笠間の寺の住職の方がモクゲンジを植えたいとのことで、庭の実生苗を昨年差し上げたことがあります。


このモクゲンジに似たオオモクゲンジの大木が水戸の祇園寺にあります。モクゲンジは6~7月の初夏に花が咲き、9月には実が熟しますが、オオモクゲンジは8~9月ころ花が咲き、9月末には実が熟すという短期間です。
オオモクゲンジの萼片数と花弁数については高木で間近に見たことがないので未確認ですが、この写真では花弁数はモクゲンジと同じく4枚のようです。

同じムクロジ科のムクロジの萼片数と花弁数はどうかな?と思い、講道館に行ってみました。同じこの時期に咲いているはずです。

残念ながら講道館のムクロジには花が咲いていませんでした。葉っぱに何かついています。


虫こぶのようです。
 表側

 裏側
1932年に発表されたというムクロジハコイボフシというものらしいです。中にはダニのようなのがいるようです。


木の下の植え込みには種が落ちていて、実生苗も5本くらい見つかりました。

ムクロジの萼片数と花弁すうについては牧野植物図鑑でみましたら、萼片4、花弁5とありました。ぜひとも花を確認したくなりました。
なお牧野新日本植物図鑑では萼片、花弁とも4~5個とありますので、変異があるようです。




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ツクバネの発芽 半寄生で雌雄異株

2018年06月07日 | 庭の花たち

ツクバネが発芽しました。

ツクバネの実はユニークな形をしています。正月の羽根つきの羽根に似ていることからこの名があるようです。
これを投げると、落ちるときにくるくると回りながら落ちます。
茶花としても人気があり、また抹茶茶碗にこの実が描かれたり、蓋置としてのデザインにもなっています。


我が家にツクバネが来たのは、茨城町の望月造園さんから実生苗をいただいたことに始まります。
これは小さな鉢から大きなポリバケツに移した時のものです。数本のツクバネの実生苗が元気に育っています。そして中心にやや太い木が見えます。
ツクバネを栽培するときには必ず必要な木です。というのはツクバネは半寄生のために、発芽時から他の木の根に寄生根を伸ばして吸い付くようにして栄養分をもらって成長するからです。杉の木が適しているのですが、山ではかなりの種類の木に寄生するようです。茨城の山では比較的岩の多い尾根筋でツクバネを見ることができます。


ツクバネは雌雄異株ですから、栽培するときには必ず雄株と雌株が必要です。これは雄株の雄花です。

これが雌株の雌花です。花の時から実の形になっています。


今年も庭のツクバネに実がついています。

ツクバネは半寄生、雌雄異株であることを考慮して、ツクバネを播種する場合は、鉢にあらかじめ杉の木などを植えておきます。
また播種する種は1個だけではなく5~10個くらいは播くことが必要です。ちゃんと雌雄がわかれば1対2個でよいわけですが、往々にして雄株だけだったりします。


ツクバネの種を播種した鉢には杉の木があらかじめ植えてあって、杉の根が鉢に行き廻っています。発芽したツクバネはすでに杉の根に寄生していると思います。左側の大きな葉をつけた苗は1年前に発芽したものです。

望月造園さんは発芽直後の根を掘り出して、寄生している状況を見たことがあるそうです。その様子はツクバネの根は吸盤みたいなものをつけているそうです。
雑草はまだその様子を見たことがありません。そこで想像したのが、ヤドリギの発芽です。

これはヤドリギの種(上)が発芽し始めたときのものです。根を下に伸ばしてその先が吸盤のようになって樹皮に吸い付いています。
ヤドリギは空中で他の枝に吸い付きますが、ツクバネは地中で他の木の根に吸い付いているのでしょう。
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庭の虫たち 蝶 蜂 尺取り虫など

2018年06月06日 | 庭の花たち

庭の畑に来る蝶。スジグロシロチョウでしょうか。今日は午後から小雨模様。ちょっと早めにお休みモードです。


この蝶は畑のアブラナ系の葉に卵を産み付けに来ます。そして夜は近くの草に泊っているようですが、人の気配を感じるとすぐに飛び立ちます。
ところがこの角度ではあまり逃げようとはしません。顔を隠しているつもりなのでしょうかね。姿は丸見えです。


これはクララに止まっているのですが、この角度から人が近づくとすぐに飛び立ってしまいます。警戒心がアゲハなどよりは強いようです。まだ、アゲハは庭に来ていません。


カマキリの赤ちゃんがムラサキシキブにいました。

ムラサキシキブの花に来る虫を狙っていたようですが、人が近づいたので奥に入ってしまい、邪魔するなとこちらを睨んでいます。大きくなるとスズメバチをも捕まえるだけに気が強いです。


このクモは葉っぱの間にクモの糸を網のように張って、虫が飛び込むのを待っているようです。


シャクトリムシは枝の揺れで背を伸ばして一直線です。


直立不動のこともあります。



ビョウヤナギに来た蜂は花粉を食べているのでしょうか。細いおしべにつかまって、雄蕊の森の中を伝ってゆきます。






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斑入り梅の芽接ぎ 十月桜

2018年06月06日 | 水戸の梅

斑入り梅を芽接ぎしたものです。

 5月25日付ブログ「低温障害か江南所無元気がない これまでにない新しい斑入りの梅」で取り上げた斑入り梅を芽接ぎしていただいて、活着の兆しが出てきました。
 赤い枝のように見えるのは斑入り梅の葉を切り取った葉柄です。この葉柄の部分の皮を剥ぐように切り取って、母木の剥いだ部分に差し込み貼り付けるようにして、テープで固定し、湿度を保っています。


斑入り梅を見つけたのは5月24日でした。梅の葉の斑入りでこのように白と緑の部分が明確に分かれた斑入りはめずらしく、梅図鑑にも見たことがありません。


まだ新梢が固まっていなかったので接木には時期尚早でしたが、固まるまで枝を保持するのが難しい場所だったので、急遽5月28日に芽接ぎをしていただきました。葉柄の枝との付け根には小さな芽があるので、芽接ぎすることによって、この小さな芽を芽吹かせます。 約2週間くらいすると芽が動き出す見込みです。



これはリンゴの芽接ぎをしたものに、緑色の芽が出てきたものです。斑入りの梅もあと10日くらい後には緑色の芽が出てくる予定です。


これもリンゴの芽接ぎです。テープを突き破って新芽が出てきました。接木専用テープはこのように巻きっぱなしでも芽が出てくるそうです。また枝が太ってきても枝を締め付けることがないので、巻き直しの必要もありません。



これは斑入り梅です。あと10日が待ち遠しいです。

なお、4月12日付の「庭でハランの花を見つけました。および、羽根木公園のハラン、ノシラン、クサイチゴなどと朱鷺の舞の実。」の朱鷺の舞の接木は別途管理していて、新芽が出てきているとのことです。接木成功で、偕楽園の新品種として期待されます。




苗木畑の常成梅と思われる梅の木の実です。一昨年は8月でも青い実がなっていたのを確認しています。昨年は初めから実がならなかったようです。
今年のこの実の状況は、他の梅の木の実はもっと熟しています。それに比べるとこの梅の実は熟す気配がないように見受けられます。実が熟さないで何月まで落ちないでなっているか楽しみです。




表門の十月桜がいまだに花をつけています。
昨年秋から断続的に咲き続けていて、なかなかけじめがつけられないようです。気象が例年とちがうためなのでしょうか。


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グミが大好きなナナフシ枝隠れの術 

2018年06月04日 | 庭の花たち

「この画像の中にナナフシがいます」と聞いて探せば簡単ではありますが、存在を知らないでは見過ごしてしまいそうです。ナナフシは枝に擬態しています。

足を挙げました。細い枝に見せかけているのでしょうか。

あしを閉じました。
このナナフシはバラの対生している小葉をたべて、魚の骨のようになったバラの葉につかまっているのですが、見過ごしてしまいます。
これぞナナフシの枝隠れの術です。


これもバラの葉の上にいます。


ナナフシはグミの葉が大好物です。特にこのナツグミに似た葉が大好物です。
孵化したばかりのナナフシは、グミの中でもこのグミの葉を食べに集まってきまして、少し大きくなると他のグミやバラ、ムクゲの葉などに移ってゆきます。

なぜ、最初はこのグミなのか。葉の表面を接写してみましたら、グミ特有の星状毛が他の種類のグミに比べて非常に少ないことがわかりました。


このグミも比較的ナナフシが大きくなってからよく来るビックリグミです。小さいときは来ません。接写で見ると、やや星状毛が多いですが、グミとしては少ないほうです。

 


マルバグミは表の星状毛は少なめですが、葉が厚くて、裏側には星状毛がびっしりです。ナナフシが食べているのを見たことがありません。




ナワシログミの葉も葉が厚くて固いし、裏側は星状毛がいっぱいです。これもナナフシが食べたのを見たことがありません。


グミの星状毛を顕微鏡で見てみると針のようにとがったものもあります。ナナフシはこれを嫌っているのでしょうか。
ナナフシは葉が柔らかくて、星状毛が少ない種類のグミの葉によく見かけます。


紅く熟したグミの両側にナナフシがいます。

ナナフシが熟したグミの実にほおずりしているみたいです。


大好きなグミにいるときは枝隠れの術を忘れているようです。
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アカバナルリハコベ

2018年06月04日 | 庭の花たち

アカバナルリハコベAnagallis arvensisは花の直径が8mmほどの小さい花です。ハコベと名がついているが、これは草の外観が一見ハコベににているためで、サクラソウ科(APGⅢではヤブコウジ科)です。
世界各地に帰化していて、日本では北海道から九州、沖縄まで主に海岸近くに分布しています。

庭では5月14日に開花し、以後数日新規に咲きまして、現在は実がなっています。6月に入りまた花のシーズンとなりました。

最初に咲いた花は翌日には落ちていたので1日花と思われました。

現在は実を熟成中です。

6月に入り、2度目の花のシーズンとなりました。

6月2日開花日の朝、まさに開かんとしている蕾です。


10時ころ確認したら、開花していました。



陽がよく当たると完全に開花しました。ごく小さい花です。美しくかわいらしい。




午後2時にはすでに花を閉じていました。


マユハケオモトの鉢にも実生苗が出てきて蕾の先がわずかに赤く見えます。きっと明日には咲く思います。

6月3日朝 

マユハケオモトの鉢の実生苗がまさに咲こうとしています。




9時過ぎには開花しました。

一方、昨日咲いた花は落ちてはいませんでした。一日花ではなかったようです。

昨日開花した花です。

昨日咲いた花が今日も開きました。
5月の時は一日花と思ったのですが、6月の花は一日花ではない。これはどうしたことでしょうか。もう少し継続観察が必要です。

6月4日追記
『6月2日に開花した花は、3日もまた開いて、4日の朝に花冠が閉じたまま落ちていました。
6月3日に開花したマユハケオモトの鉢に咲いた花は4日も開きました。 ということで6月に開花した2つの花は2日間咲いたことになりました。
これって二日花って言ったらよいのでしょうか。』

ネットによるとアカバナルリハコベは毒性があり、家畜が食べると胃腸炎をおこし、大量だと死ぬこともあるとか。味は酸っぱく苦いので家畜はよほど他に食べるものがない限り避けるようです。またヨーロッパなどでは民間薬としてもちいられているそうです。
一部の人は触れただけでかぶれることもあるそうですが、雑草はかぶれません。
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キチョウの産卵 ツクシハギ

2018年06月02日 | 庭の花たち

キチョウの幼虫はマメ科の葉を食べるので、マメ科の若葉に産卵します。今日はキチョウがツクシハギに産卵に来ました。
尻をまげて葉っぱのほうにつけて産卵しています。


近くには同じマメ科のアメリカホドイモもあるのですが、産卵はもっぱらツクシハギの葉です。
この画像で左側とキチョウの背景にある細長い葉がアメリカホドイモです。庭でキチョウはマキエハギに産卵したこともあります。キチョウは萩が好みなのか。それともアメリカホドイモは外来種なので食習慣がないのか。また食べず嫌いなのでしょうか。もし、アメリカホドイモしか与えなかったらやむなくアメリカホドイモに産卵するのでしょうか。


キチョウが一度に産卵する数は1~2個なのでしょうか。すぐに後ろへ飛び退くように葉から離れます。




すぐにまた近寄ってきてツクシハギに産卵しては飛び退けます。
しばらく産卵を繰り返していずこへか飛び去りました。



萩の種類はいくつかありますが、みな同じように見えて区別が難しいです。そのなかでツクシハギは比較的わかりやすいとか。
ポイントは花でしょうか。紫色なのですが上側の旗弁と下側の竜骨弁の裏側が白っぽい感じです。ほかの紫色の萩の花と比べると白色が目立ちます。ほかにもいろいろあるのでしょうが、やっぱり雑草は見慣れていないので難しいです。
成長した葉の先端はとがらずに、むしろ少しへこんでいます。
葉っぱの表側の白いのがキチョウの卵です。
葉っぱの裏側にも卵のようなのがたくさん見えます。これはアブラムシのようです。




キチョウの卵が葉っぱの上に立っています。1枚の葉に2個ずつついていました。中には3個ついている葉もありました。
ネットでは1枚の葉に1個ずつ産卵すると説明されていました。どうしたことでしょうか。庭にはツクシハギが1枝しかないので分け合って食べなさいということでしょうか。それとも葉が十分あるものと判断してまとめて産み付けたのでしょうか。


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笠間市佐白山 笠間城址の「ちとせまつ」について

2018年06月01日 | 野草を訪ねて

今年4月12日に笠間市佐白山の山城へ樹木医殿に連れて行っていただいたときに、城跡にあった ちとせまつ についての由来を知りたかったのですが、わかりませんでした。現地 ちとせまつ の傍らには石碑があって「 ちとせまつ 太田武和書 」とだけ書いてありました。

ここに植えられている ちとせまつ は五葉松です。 

ちとせまつ は石柱の柵に囲まれていました。

ちとせまつ は幹が傾いていて、1本の石柱に寄りかかっていて、石柱が傾いています。年代を感じますが古木というにはちと早いかも。



また現地には城址について、上のような案内板もありましたが、ちとせまつ への言及はみあたりませんでした。

 その後、南高校の特別講座「楽しい自然観察」の笠間市在住の先生にお聞きしていたところ、本日資料を貸していただきました。「笠間の文化財読本」シリーズです。
 
この資料と現地の笠間城址についての案内板などを合わせて雑草が理解したことは以下です。
 佐白山に山城ができる前には、佐白山正福寺という大寺院がありました。奈良時代に山中に僧坊が建てられ、平安時代から鎌倉時代初めには百余もの僧坊をもつ信仰の山として栄えていたそうです。
 ところが寺同士の勢力争いがあったので、下野国から遣わされた藤原時朝によって正福寺が滅ぼされ、笠間氏を名乗った時朝によって、僧坊は破却されて山城が築かれました。領主となった笠間時朝は、その祟りに悩まされたので、六坊を再建したそうです。笠間城記から六坊の場所を推定すると城の空堀の内側から大手門手前までに五坊があったようです。
 天正18年(1590年)玉生美濃守が笠間城を預かった時、城曲輪の整備を行うため、四坊を廃止し、内一坊を残り二坊の境内を整理して移転して観音堂を立てたそうです。つまり六坊が二坊となり観音堂が建てられ正福寺が再建されたようです。
 正保絵図(正保:1644~1648年)によると、ここに観音堂と三重塔が描かれ境内がよく整っていて坂東二十三番札所として栄えたようです。三重塔は室町時代に笠間高廣が建てたと笠間城記に記されています。(1549年以降~1584年以前のいつか)
 文政年間(1818~1830年)の笠間城下之図によると、山門が建てられ門には佐白山の山額があり、今は麓の観世音寺にかかげてあります。この山額を書いたのは、京都宇治の黄檗宗万福寺七代目住職悦山だそうです。正面には五間四面の観音堂があり、松の古木があって、
   はるばると 登りておがむ 佐白山 いつも絶えせぬ 松風の音  が、ここの御詠歌となっているそうです。
 明治三年(1870年)廃仏毀釈で正福寺の三重塔や観音堂が破却され本尊仏や仏具はのちに玄勝院に保管された。
 昭和二年(1927年)日蓮宗修法により、真浄寺信者有志が百坊供養講を組織し、山中に散在する石塔や供養塔を収集、百坊供養塔とし毎年4月15日が縁日です。江戸時代の正福寺住職名や年代のわかるものなど22基の印塔、墓石供養塔があります。
 このように、笠間時朝がここに城を築く前から佐白山正福寺の僧坊が山中にあって、観音堂があったと伝えられていて、観音堂の前には大きな松の木があって、千とせ松と呼ばれていたといわれます。
 現在植えられている松は、天正18年(1590年)観音堂建設の頃というほど古いものではなく、何代目かのものであろう。

 これは ちとせまつ の根元付近の枝の切り口です。これは枝ですから、そして幹よりもかなり細く年代の参考にはなりません。 

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