今年はヤブカンゾウにアブラムシが来ないので、花がとてもきれいに咲いています。
ヤブカンゾウは八重咲で一重はノカンゾウです。一般に八重咲はおしべが弁化したものです。上の写真では右側はちゃんとした雄しべですが、左側は花糸が弁化した花弁の先に不完全な葯が見えます。
これも花弁の先に不完全な葯があります。
またこの花の命は短くて、一日花ですから翌朝にはもうしぼんでいます。
通常は朝このように開花しているものですが、
開ききっていない花がありました。これなら、開花する様子を観察できると楽しみにしていたのですが、夕方になっても、・・・・
夕方でもわずかに外側の萼、外花被が開きかけただけです。では、明日朝には完全に開花するのだろうか。一日花であるからこのまましぼんでしまうのでしょうか。
結果は冒頭の写真の通りです。もう一度みてみます。
ちゃんと開いているのは今朝開花した花で、昨日中途半端に咲いた花は、向こう側のしぼんだ花です。完全に開花しなくてもやはり一日花だったのでした。
いったいどうしたのでしょうかね。開花をつかさどるホルモンバランスの異常でしょうかね。
明日開花するつもりだったのに、花弁の一部、特に先のほうだけに開花指令が出されてしまったとか。それでもいったん出された指令は取り消されずに翌朝はしぼんでしまったのでしょうか。
ノカンゾウはヤブカンゾウより遅れて開花します。まだ蕾が緑色です。例年ですとこの時にアブラムシがいっぱいつくものです。
これは昨年のノカンゾウの咲き始めの様子です。アブラムシがいっぱいついていて見るも無残な姿です。
今年はこのほかにガマズミやクチナシの花芽を食べる虫が来なかったのでそれぞれきれいな花が咲きました。そしてカンゾウ類にはアブラムシが来なかったなど、花の咲く時期と虫の発生時期にずれがあるようです。
その代わり見たことのない昆虫を見ました。モモブトスカシバというらしく、主としてアマチャヅルに来るようです。アマチャヅルは庭に探せば少しはあると思います。またカラスウリ、キカラスウリにも来るらしいのです。庭にはどちらもありますが、モモブトスカシバは初めて見るようです。もっとも確認しずらいので、今までも来ていた可能性もあります。