◆緊急抗議声明を中原教育長に提出し、「口元チェック」通知の撤回を要請します。
◆教職員・市民対象に「口元チェック」通知撤回署名を開始します。
◆府教委前にて中原教育長への抗議行動を行います。
◆市民・高校生にことのあらましを伝え、ともに抗議を訴えるビラを広く配布します。
それそ、日時等の詳細は追ってお知らせますが、多くの方々に支援と連帯を訴えます。
以前にも報告しましたように8月30日の大阪府教育委員会会議は教科書採択を巡って大荒れでした。特に、中原教育長が教科書採択前の8月8日の時点で維新の会府会議員に実教出版「日本史」教科書選定理由書を見せていたことがわかり、傍聴者の一人は、あまりのことに、「維新の会の言うことは聞いても市民の声は聞けないのですか!」と声をあげ、その為退室させられてしまいました。その折、中原教育長は「市民の声も聞く」と言った責任上、傍聴者3名と約束を交わし、9月12日、中原教育長との面談が実現しました。その全容は追って報告したいと思いますが、ここでは、9月12日に面談した大野ときみさんの報告を掲載します。
報告を聞いてなお納得できないことは、中原教育長は5月会議で既に決定済みであった採択をなぜやり直すことにしたのかと言う点です。8月8日に維新の会府議から何を言われたのか、そこに理由があるように思います。
なぜ、中原教育長は決定済みの教科書採択をやり直したのか?
今改めて、9月4日に“教頭・事務長は、口元チェックせよ“という通知を出していたのを聞き、怒りがわいてきます。
教育委員会会議終了後に、府議会の後になるかもとしていたのが、急に5日に連絡があり、12日に会うことになりました。9日には、マスコミ(教育記者クラブに声をかけ、)を入れても良いかと言い出したので、マスコミだけでは不信であるから、こちらも映像を撮ってもいいかということで、前日、府教委に行きました。Mさんが課長補佐に強く求めましたが、「明日、教育長に直接言って欲しい」の一点張りでした。当日、テレビカメラはなく、8人の記者のみでした。(面談は、「中原教育長には肖像権がある」で、始まりました。)
前日まで、多くの方の意見、知恵を戴き、なんとか要望書にまとめ、報道陣にも配ることができました。中原教育長は、「面談は異例のことだ(800万府民なので)。」としましたが、「今後も是非お願いしたい。」と言うと、「4月に府民と中央公会堂で話したいと言ったが、警備と費用に問題がある、と事務方に反対された。」と言いました。面談の最後には、「別館前での集会・マイク(での発言)は、非効率的。」、「物を投げたりしない状況であれば(年2、3回位)府民と話し合う。」となりました。
詳細は、テープ起こしをして頂いてますので、私もそれを見たいと思います。私個人としては、「維新の会」という特定の会派に書類を公開したことに抗議したかったのですが、市民に対しては遅くなることがあるが、府議は府民に選ばれているので、他の会派にも、申し入れがあれば、当然見せる、、、ということで終わってしまいました。文書が不存在ということで、府民の開示請求を拒否した事実には、軽く触れるのが、せいぜいでした。中原教育長は、「選定理由書を見せたのは、採択(全体)をやり直すと決めており、選定理由書は最終のものであったので、公開した。」としたが、「1校、追加され、最終のものでない。」と抗議すると、“ミス“は認めました。が、「5月の会議で任されていた(が、不採択にすることは、難しいので9月会議に、提案した」と言おうとしていた、と思います。)。」、「専決事項だ。」としました。
教育委員には、いつも、後回しということに関してのKさんの「不信を招く。」という言葉を受けて、「そういう考えもあるなら、これから勉強したい。」ということで、年2、3回は、話し合う機会を持ってもよいということになりました。
事務方や教育委員のせい、また、規則の通りしているなどとし、どんなことをしても、また、どんな結果になっても、責任を取るなんて考えもしない人物だと思います。ひとまず、その都度抗議をしていかないと仕方がない、暴走を許してはいけない、と思いました。
最後に、Kさん、Mさん、打ち合わせ等で、いろいろ教えて頂いた皆さまのお陰で、面談が成立しました。ありがとうございました。
大野ときみ
9月20日、私たちは、大阪府教育委員会開催前に、中原教育長出した「口元チェック」通知に抗議の声をあげました。直前の呼びかけにもかかわらず、多くの方に参加していただきありがとうございました。それだけ、この問題をゆゆしきことと考えておられる方が多いということだと思います。私たちは2000枚のビラを配布しました。
卒業式を子どもたちの巣立ちの場から教員「君が代」斉唱監視の場にするわけにはいきません。また、歌ったふりをさせてまで、教員に「君が代」斉唱の形をとらせようとする狙いを明らかにしていきたいと思います。以下は、配布したビラです。
号外グループZAZA通信2013.9.20号
和泉高校校長時に口元チェックをした中原教育長、
今度は、全府立高校に口元チェックせよと通知!
すでに、マスコミでも大きく報道されていますが、中原教育長は、全府立学校校長(准校長)に対し、入学式や卒業式の『君が代』斉唱時に、教職員が斉唱しているかどうか、教頭、事務長に目視による確認をさせ、結果を報告せよ、と通知文(9月4日付)を出していたことがわかりました。
私たちが危惧した通りの事態が起こってしまいました。大阪府では橋下府政のもと、2011年6月「『君が代』強制条例」が制定され、条例に基づき、2012年の卒業式前、府立学校全教職員に、「君が代」斉唱時に「起立して斉唱せよ」との命令が発出されました。私たちは不当な命令に従うことはできないと不服従を貫きました。その報復として懲戒処分や再任拒否を受けましたが、現在、処分は不当と人事委員会に申立を行っています。
「君が代」は、歴史認識や個人の世界観とかかわる問題であり、大阪府では特に人権教育の観点から決して強制することはできない問題です。命令が出たため、やむを得ず起立はしても、しかし斉唱はできないと考える教員も多くいます。教職員に「起立」の次は「斉唱」を強制し、そして、その次は、児童・生徒に教員が指導という形で「君が代」起立斉唱を強制するようになることは火を見るより明らかです。
私たちは、大阪府教育委員会に、憲法を遵守し、公教育の信頼を失墜させないよう、人権侵害を引き起こす「口元チェック」通知の撤回を求めます。
(グループZAZA:「君が代」不起立処分撤回大阪府人事委員会不服申立当該11名)
私たちは発信します。今、大阪府教委が歩んでいる道がどれほど危険なものであるかについて。9月20日、府庁前で約2000枚のビラをまきました。以下に紹介します。
高校「日本史」教科書への政治介入は許さない
8月教育委員会会議は大荒れ!
8月30日、実教出版「日本史」教科書採択を巡って大阪府教育委員会会議は荒れに荒れました。5月定例教育委員会会議(HPで会議録公開中)で、中原教育長は、「教育委員会が行う採択とは、教科書の中身の話ではなく、ルールが守られているかをチェックする最小限の仕事」、「採択は確認作業に近く、学校で責任を持ってやっていただくこととなる」とはっきりと言い切っていました。つまり、中原教育長は、教科書選定は学校(校長)の仕事と明言していたわけです。ところが、8月教育委員会会議では態度を一変、「採択権限は府教委にある」と教委主導の採択を迫りました。他の教育委員が、既に5月会議で決定済みの教科書採択の件をなぜ蒸し返すのかと不快感を示したのは当然です。
中原教育長、豹変の理由は?
中原教育長の豹変の理由が、27日の維新府議団からの「実教『日本史』は不適切」との申し入れにあることは明らかです。あまりにもあからさまな政治介入に他の教育委員が難色を示す中2時間近く討議は続きました。結局、一種の妥協案とも言える実教「日本史」条件付き採択という形で大阪府教育委員会会議は結論を出しました。
大阪維新の会は、なぜ、実教出版「日本史」を使わせたくないのか?
実教出版「日本史」教科書には、国旗・国歌法の注として「一部の自治体で公務員への強制の動きがある。」との記載があります。この事実を、大阪維新の会は「不適切」と申し入れを行ったのです。
2011年6月、大阪維新の会は府議会に「君が代」強制条例を提案し、他の4会派の反対を押し切り、わずか数時間の審議で単独採決を強行しました。これは、府民による充分な議論や合意があったとはいえない状況での、数の威力に任せての暴挙であり、議会制民主主義の内実が問われる事態と言えます。条例制定後、大阪府では教員の大量処分がおこなわれました。私たちは、このような憲法を蹂躙した条例に基づく処分は無効であると現在大阪府人事委員会に異議申立を行っています。
教育への政治介入は許せない!
このように、問題とした「強制」の記述は事実なのです。では、なぜこの教科書が「不適切」とされたのか。それは、大阪維新の会が、この「不都合な事実」を高校生の目から隠したかったからです。この夏話題となった松江市教委の「はだしのゲン」閲覧制限と同じです。
中原教育長は条件付き採択となった府立高校9校に強制力をもって指導すると明言していますが、まさにこれは維新が主導するところの政治介入の一翼を担うことを明言したも同じです。教育への政治介入を許せば、「不都合な事実」は覆い隠されることとなり、歴史の神髄とも言える健全な批判精神の育成が阻害されることになります。
私たちは、教育委員も知らないうちに大阪維新の会の意向を受け教科書採択方針を覆した中原教育長に深く抗議します。そしてこれ以上教科書に介入することを許すわけにはいきません。
みなさん、維新の会による力の政治、選挙で選ばれれば何をしても良いといった横暴な政治と闘い、生活に苦しんでいる府民、弾圧に苦しめられている府民の立場にたった行政を進めていきましょう。共に、頑張りましょう。
9月20日大阪府教育委員会会議傍聴報告の第2弾です。議題5英語教育改革のもう一つの提案は、公募制スパーイングリッシュティーチャー(SET)の任用。中原教育長がこれまでの壁を破ってハイレベルな英語教育を実施すると自負をみせる進学校向けの提案です。
しかし、橋下大阪市長肝いりの公募校長は、数々の問題を引き起こしていますが、その原因は、そもそも成果を狙った人材の登用にあるように思います。特に学校現場では人権感覚が求められますが、およそ選考の基準には入っていなかったのではないでしょうか。
今回の公募SETの応募資格もTOFELiBTスコア100点以上だそうです。まさに唯点主義。給与は約740万円。ちなみに28歳新規採用だと、約440万円。同じように生徒を教える英語教員に、このように賃金格差をつけることは何かと問題が起こるように思います。
しかし、それだけの年収をもらうからには成果をあげてもらうとばかりに、達成目標もすでに決められているようです。もちろんここでも数値であがっています。SET配置3(~5)年後生徒80人中、TOEFLiBT80点以上5~14人、60点以上42人以上が達成目標としてあがっています。
中原教育長の英語教育改革の提案を聞いて、最も不安に思うのは、数値による成果しか教育の価値を認めていないところです。しかもそれが目標になると、教育という営みは本質的なところから変わっていくように思います。自分さえよければという教員と生徒の営みはさびしいものになるような気がするのですが…。