立山日和。

立山連峰の山々を眺め富山県内を徘徊する日々を綴ったフォト日記。2014.11.3.までは友人の中国旅を毎日掲載した。

富山で、芭蕉は疲れていました

2007年04月03日 | Zenblog
 奥の細道の旅をしたのは45歳のとき、人生の盛りでした。しかし、滑川では疲れていた、と思います。随行した門人曽良の「曽良旅日記」に「元禄二年七月十三日申ノ下尅、滑河ニ着、宿暑気甚シ」とあります。写真の左下の石の黒い面に彫られているのが、この文言です。
 芭蕉は旧暦3月27日に江戸を出発し、7月13日にここに来るまで3ヶ月半が経っています。陸奥から北陸に入って、親不知の難関から黒部川を初め立山を源とする多くの川々(「黒部の四十八ケ瀬とか呼ぶ数知らぬ川々」)を苦労して渡り、疲れ切って、今でいう9月初旬のある日の午後4時ごろ、滑川にたどり着いたのです。そして、フェーン現象の熱風が、疲れた体を痛めつけたのです。俳句は残していません。
 じめじめとした暑さではありませんが、夏の富山に吹くフェーン現象の熱風はただものではありません。越後から越中にかけての道が険しかった上に見舞われたこの暑さでした。実際に旅をするということは、そういうところにも身をさらすことなんですね。

 翌日、越中をさらに西に進んで詠んだのが、「わせの香や 分け入る右は 有磯うみ」。「わせ」は早稲、「有磯海(アリソウミ)」は、広くは富山湾、狭くは新湊・高岡・氷見あたりの沖のことです。翌々日、加賀の金沢に入る頃やっと人心地ついたようです。
        
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桜、ちらほら咲き

2007年04月02日 | Zenblog
 もう、テレビ・新聞では東京をはじめ各地の桜が満開とのニュースが、だいぶ前からにぎわっています。一方、ここ私の家の近く白岩川べりの桜は、やっとちらほら咲き始めました。ほんの少しだけ桜の仲間入りといった感じで、満開にはまだまだ間がありそうです。
 昨日は黄砂がひどく、視界はぼんやり、MTB「ロシナンテ」に乗って走っていても、鼻から黄砂をどんどん吸い込んでいるような感覚に襲われました。どうもスカッとしない春です。

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素っ気ない駅 ・・・ JRよ、どこへ行く?

2007年04月01日 | Zenblog
 これは北陸線の水橋駅です。その外観は、実に素っ気ないというか、ぶっきらぼうな駅です。少し昔JRが国鉄と言われていた頃、地方線の小駅はどこもみなこのような駅でした。いや、地方線の駅には陸橋がなくホームから一旦線路に下りて線路を横切り向かいのホームに上がるようになっている駅が多かったです。地方線では大きな駅にしか陸橋はありませんでしたね。駅員さんはそんなに愛想良くなく、しかし時間の正確さや安全への執着、つまり「確実さ」へのこだわりはかなりのものだったと思います。今から思えば、これも職人というか、まさに「鉄道員」だったのですね。
 最近出来る駅は、地方の小駅でも小ジャレてチャラチャラして駅だか何だか分からないようだったり・・・、色目を使いすぎています。私にとってはキショク悪いだけです。それに反して、このぶっきらぼうさ、素っ気なさはかえって好感がもてます。色気たっぷりの悪趣味よりも、飾り気のないこのぶっきらぼうさの方を、私は取りたいです。
 民営化されて、あまりにも利益第一で媚びを売ることに走った結果起こったのが、あのJR福知山線脱線事故だったと思っています。107人が亡くなり、555人が負傷しました。利益のために見かけの良さを追求し、命と引き替えにするのはやめてほしい。

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立山の見え方は不思議

2007年04月01日 | Zenblog
 ここしばらく天気はよくありません。まだ本格的な春にはなっていません。
 天気はよくないけれど、立山が見えています。快晴でも、雲に隠れていたり霞んでしまって、見えないこともあります。逆に、雨が降りそうな曇りのときに、また雨が降っている最中でさえ、かえって姿を現すこともあります。
 朝起きると、晴れていても曇っていても、また雨が降っていても、立山が見えるかどうか必ず見てみます。団地の家が建ち並ぶ軒と軒のわずかな隙間からですけれど・・・。そして、見えるとホッとします。
 この写真も、もう雨が降りそうに空が暗くなってきていました。しかし、剱岳など、手前に大きく伸びる早月の尾根そして大きな切れ込みの三の窓・小窓・大窓と、不思議にはっきり見えています。右の方の立山の主峰は、残念ながら雲に隠れています。大きくて高い山と付き合うのは面白いです。

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