ボンクラ中年の暴走日記

とあるオタク気質な中年男の日記

仮面ライダー鎧武 「第46話 運命の勝者」

2014-09-21 09:07:34 | 仮面ライダーシリーズ
鎧武とバロンはなおも一進一退を繰り広げる。

「紘汰の希望を信じてるのに戒斗を敵だと思えない。戒斗の痛みが胸に刺さる。強い者達への憎しみ、弱い者達の絶望、それでも未来はきっと」
別世界で戦う鎧武とバロンを見て始まりの女(舞)は言う。

戦いの末、鎧武がバロンを倒す。

戒斗:「なぜだ・・・葛葉・・・何がお前をそこまで強くした。」
紘汰:「守りたいという祈り、見捨てないという誓い、それがオレの全てだ。」
戒斗:「なぜ泣く?」
紘汰:「泣いていいんだ。それがオレの弱さだとしても拒まない。オレは泣きながら進む。」
戒斗:「お前は本当に強い。」

戒斗は息を引き取る。

「定まったようだな。未来のカタチが。さあ、あるべき世界に帰るといい。お前の務めを果たすべきだ。」
とサガラは舞に言う。紘汰は舞から果実を受け取り、口にすると始まりの男に姿を変える。

サガラ:「ついに現れたな。始まりの男。」
紘汰:「これがあんたの望んだ結末か。」
サガラ:「そうとも。全ての生命に課せられた絶対的運命、進化による淘汰、破滅と再生、それを促すのが我が使命。また一つオレは務めを果たすことができた。」
紘汰:「あんたが敵なのか味方なのかオレには最後までわからなかった。」
サガラ:「どちらでもないさ。ま、強いて言うならばオレは運命の運び手。ただの時計の針でしかない。」
紘汰:「ここまで世界をメチャクチャにしておいて、か?」
サガラ:「避けられない結末だ。どんな種族も文明も繁栄の後には滅びを迎え、次の世代へ座を譲る。さあ、新たなる人類としてお前達はどんな形でこの世界を終わらせる?」
紘汰:「それは世界を塗りつぶす力、オレが守ろうとした全てが犠牲になる。冗談じゃない。お断りだ。」
サガラ:「甘ったれたことを言うな!破壊なくして創造はない。古い世界を生け贄にすることでしかお前達に未来はないんだぞ!」
紘汰:「ここで未来がないのなら別の世界を探せばいい。諦めない限り道はある。この宇宙の果て、まだ誰にも知られていないどこでもない場所、そしてオレが望む未来の在り方、この世界を滅ぼして支配する新たな世界を一から創り出す。それがオレ達の新しいステージだ。」
サガラ:「お前はそれがどれほど困難な選択なのか理解してるのか?あそこには、ひとかけらの命も、光もないんだぞ。そんな場所で生きていけるとでも?」
紘汰:「世界を望むがままに塗り替える。その力がオレのものならどんな闇も恐れない。大丈夫さ。オレはひとりじゃない。」
舞:「一緒なら何もにも怖くない。どんなに苦しくてもきっと私達は乗り越えて行ける。」
サガラ:「この輝きに満ちた青い星を、命あふれる楽園を、みすみす捨てていくつもりなのか?」
紘汰:「いつだって未来は闇の中だ。だからこそ光を灯しに行く価値がある。」
サガラ:「予想外の結末だが決めるのはお前らだ。」
紘汰:「アンタはただ見守るだけ、だろ。」
サガラ:「ヘビと呼ばれたオレがこういうのもおこがましいが、産めよ、増えよ、地に満ちよ、さもなきゃどうにもならんぞ。」
サガラは姿を消す。紘汰と舞は別世界へ旅立った。

祝福された世界を追われ、荒野へと去った男と女、新たな創世の神話がまた一つ、さて次はどんな種族が進化の試練と向き合うのやら

3ヶ月後。世界は険しいながらも復興への道を進む。沢芽もまたかつての活気を取り戻しつつある。城乃内は光実はこれからどうするのだろうかとピエールに聞くと、
「何をやったにせよ子供だもの。オーバーロードに騙されて利用されてた。みんなと同じ被害者。そういう扱いでおしまいよ。」
城乃内はおしまいというわけにはいかないと言うとピエールは
「そう。だからって犯した過ちを忘れられることはできない。ある意味で一番可哀想なのはあの子自身よ。あの子の罪を理解してどう償うかを教えてあげられる人間が誰もいないっていうのがね。」
と言った。

光実を見つけたザックはもう一度一緒に踊ろうと言う。光実はそんな資格はないと言った。

光実は兄・貴虎の見舞いに来ていた。貴虎は奇跡的に一命をとりとめたものの、脳のダメージが大きすぎて回復は絶望的だった。

貴虎の夢の中に紘汰が現れる。
貴虎:「もう何もかも終わったんだな。どうりで安らかな気分なわけだ。」
紘汰:「あんたはもう十分すぎるほど苦しんだ。あんたが背負っていたのは一人で引き受けるには重すぎる荷物だったしな。」
貴虎:「もう楽になってもいい。そうなんだろ?」
紘汰:「一つだけまだ頼みたいことがある。あんたにしかできない。他の誰でもだめなんだ。」
貴虎:「私に何をしろと?」
紘汰:「ミッチの所に戻ってやって欲しい。」
貴虎:「あいつが私の言葉を聞きとどけるだろうか。」
紘汰:「大変なのはわかってる。今ではもうあそこの場所はあんたにとって辛い場所になるだろう。いっそこのまま眠り続けた方が幸せになるかもしれない。でもな、ミッチに伝えてほしい。どんな過去背負っていようと新しい道を探して先に進むことができるって。」
貴虎:「それは私にもできなかったことだ。」
紘汰:「あきらめないでほしいんだ。人は変わることができる。オレみたいなやつでさえ違った自分になれたんだ。変身だよ貴虎。今の自分が許せないなら新しい自分に変わればいい。それができるってことをミッチにも教えてやってくれ。貴虎、あんた自身が変わることで。」
貴虎:「そうか。確かに難題だな。」
紘汰:「引き受けてくれるか?」

貴虎は意識を取り戻した。


予想通りというか、勝利して果実を手にしたのは紘汰でしたが、始まりの男となって舞と共に別世界へ旅立ちアダムとイブになるのは予想していなかったですね。ただ、よくよく考えてみれば当然の帰結ともいえる気がします。