先日、次女からまた声がかかり、手料理の夕食をご馳走になりました。
寛いだ楽しいひと時の数時間。
共働きの上、週末はK君の少年野球に同伴で、休む暇もない忙しさのようです。
ですから長居は禁物と心得、9時前には必ずいとまするように心がけています。
いつもと変わらず、おしゃべりの内容は色々。
世代の違う若夫婦の話は新鮮で、私は実に興味深い事ばかりです。
但し、次女の話に納得する一方、聞き捨てならないこともありました。
「私ね、ママのブログ読んで、よく思うの。
私も、この書き出しで始めると、ママと同じ結論になるわ、って。
ママの子だから、思考回路が似ているのよね~」と。
「結局、私はママどまりの人間に過ぎないわ」とまで。
止まりとは?ちょっと失礼な物言いですよね~(笑)
でも、そんな嘆かわしいことは言わないでほしい、と私は思いました。
私とは比較にもならないほど学業優秀で、専業主婦の母親とは違い、卒業後も、キャリアを積んできた娘達。
既に私をとっくに超えて、先を歩んでいる、と思っています。
お料理は、すべて有本葉子さんのレシピからのようです。
私が娘達に贈った本をとても気に入り、活用してくれています。
レシピ通りに調理するところも、私に似たみたいですね~(笑)
でもむろん人生経験キャリアは、私のほうが長いから、あなた達より、いろんな面での鑑識眼は多少上手かもしれませんけれどね。
その自負は、認知症にでもならない限り、持ち続けていたいもの、と。
そして頼り甲斐のある母でいられたらいいのですが。
力関係は、すでに逆転しているようにも。
せめて、佇まいの美しい母として、少しでもあなた達が見習える点を、残しておきたいものです。
穏やかな時の流れる中、話はいろんな方向に、さらに展開していきました。
「秋だからかしら。最近、読書がとてもはかどって、二か月も経たない内に、数冊完読したわよ。
今も、常に5、6冊ジャンルの異なる書物が枕元に置いてあって、並行して読んでいるの。
ハウツー物や修養書が相変わらず好きな私なんだけれど・・・・・・
純文学は、古典と、今どきのトレンデイー作家の本を交互に読むようにしているの。
もう人生長くないから、読む本は限られるでしょ。
膨大な書物の中から、残り少ない余生の間に如何に良書を読むか、その点の難しさを感じているわ。
良書だけを読みたいけれど、その選択眼なんて、持ち合わせていないし
本の知識も浅いから、今のところ、新潮文庫百選を頼りに、読んでいこうかな~と思っているの」
「最近読んだトレンディー作家の名前が思い出せないわ。
誰だったかしら。
若い女流作家?
最近よく企業の広告に、彼女のエッセイが載っているじゃない。
直木賞はじめ、いろんな賞を受賞した人???」
すると、子供時代は本の虫といわれるほどの読書好きだったMちゃんが、今の流行作家の名前を立て続けに5~6人くらい挙げたでしょうか。
そして、私が度忘れした若手の女流作家の名前が出てきました。
「角田光代」
新潮百選に選ばれた彼女の本でしたから、大いに期待したのですが、その内容は、私にはとても軽く思え、少々ショックを受けたほどでした。
詳しく言えば、最初の短編の筋立てなのですが。
並行して、朝日新聞連載の「こころ」を読んでいる最中でしたから、文章、内容ともに、あまりの軽重の落差に、驚いてしまった私です。
こんな風に、私の思いと本の印象を、次女に語りました。
次女が言うには、
「今はやっている作家の本が、数十年後に、果たして読まれているどうか。
本当の良書は、先にならないと分からないものよ。
だから、新潮百選などの書物を読むのは悪いことではないと思うわ。
私も、すべて完読しようと意気込んだことが一時期あったわよ。
古典と今はやりの本を交互に読もうとするママの読書姿勢も、今の私にとてもよく似ているわね」
最近読み上げた書物。
若い時にも手にしたことがある本ですが、完読したかどうか・・・・・・
文章の格調が高くて、今の小説とは別物ですね。
心に今なお、余韻が残っています。
とにかく、いろいろな点で、私と次女は似た者同士のようです。
以前、こんなことも次女が話していました。
「私も、ママと同じで、家の中で十分暮らしをエンジョイできる人だと思っているのよ。
インテリアを思い巡らし、ああしたい、こうしたい、と夢見るだけで、十分幸せを感じられるタイプだから」
一方、長女には、私や次女ほどのこだわりはないようです。
私が羨むほどの素敵なマイホームが、「もう少しかまって欲しい~」と泣いているようにさえ、私には感じられてきますけれど。
次女家ほど、旦那様の協力が期待できない中、仕事も頑張っているので、止むを得ないことかもしれませんが。
一方、次女夫婦は、お姉ちゃんの頭脳明晰さへの評価と敬意も、いろいろ今回しゃべっていました。
恐らく長女は、ちょっぴりパパ似でしょうか。
それぞれの個性と長所を、今後ますます伸ばして、心豊かに充実した人生を、お互いに助け合って送ってもらいたい、と心から願う母親です。
子供が大きくなり手が離れたなら、三人でお出かけしましょうね。
ショッピングを楽しんだり、素敵なレストランでおいしいお料理に舌鼓を打ちながら、人生の夢を心行くまで語り合いたいものですが・・・・・・
果たして孫が揃って大きくなるまで、私は元気でいられるでしょうか?
一週間後の三連休の時、長女家から今度は声がかかり、その時は家族全員が揃いました。
行き付けのイタリアンレストランんで、夕食をご馳走になり、また至福の時が過ぎました。
私の旦那さまの穏やかな満足気な表情を見ると、子供たちの心遣いを、心から有難く思わないではいられない私です。
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