「政府が3月に行う自殺対策強化月間のイメージキャラクターに、人気アイドルグループ「AKB48」が起用されることが22日、分かった。」という記事が目に付いた。政府がAKBねえ・・・。
それほど自殺が増えているのでしょう。
病苦、生活苦、絶望・・・いろいろ理由があるのだろうが、なかなか歯止めが利かない。
若い人気アイドルが出て来て「自殺ダメよ。エヘヘ。」などと訴えても、それがどれほどの説得力があるのだろうか?
こういうニュースを聞くと、自殺願望の人と、自殺対策を訴える側との大きな温度差を感じてしまう。
自殺は悪か善か?
こんなことは普通の人は考えなくても結論は決まっているが、過去、いろいろな議論がなされてきた。
「自分の命だから、どう扱おうが自分の勝手でしょう。」という理屈もあるが・・・。周りに迷惑や悲しみを及ぼすわけだから勝手な理屈が通らない。
自殺を否定するか肯定するか?最後は哲学的、宗教的な観点に行き着く。
一般的に宗教は自殺を否定する。特にキリスト教では自殺者は死んだら地獄と説いている宗派が多い。
神様から頂いた命を自分から絶つのは最大の罪と定めている。
では宗教者以外ではどうだろう?
「神は死んだ」の言葉で有名な反キリスト哲学者ニーチェの言葉に「自殺を想うことは強い慰謝剤である。これによって数々の悪夜が楽に過ごせる。」という言葉がある。
どういう意味か?
ニーチェ自身は自殺願望に取り付かれたことがある。(失恋や病気、人間関係などいろいろな事情が重なったようだ。)
苦しんで「死んだほうがましだ」と思うとき、(実際に自殺をしなくても)自殺を思うことが麻酔剤のように気を紛らせ、苦しみから一時回避できるという意味だろう。
やはりニーチェとて、自殺を肯定しているわけではない。
日本の仏教では地獄絵図というものがある。私自身、幼いころ見た記憶が今も残っている。
霊界が有るか無いか?行ってみないとわからないが、簡単には行けない。「そうだ、京都、行こう」みたいな訳にはいかない。
しかし、あの地獄絵図のオドロオドロシイ様子が強烈に幼い脳裏に焼きついた。
案外、こっちのほうが犯罪の抑止力になったり、自殺防止になったりすると俺は思うな。
日本家系調査会