大雪の空

46歳から始めて嵌ってしまった山歩きの記録と野球などの雑記帳。時々帰郷中の島暮らしの日常。

上ホロ避難小屋の夜

2011年07月13日 | 北海道
着いた小屋は存外に小さいし、1階は湿っぽくて
床に水が浮いていたりする。

2階に上がるともう横になっているのもいるが
数えてみると俺を入れて6人だ。
あの彼女はと見ると一番奥で寝てるらしい。

到着が18時だったし、早速飯を作る。
簡単にレトルトの炊き込みご飯とアマノのカニ汁。

隣では地元の山岳会のメンバーと思しき二人が飲んでいる。
超ベテランのオヤジの話を新入りがかしこまって
聞いているといった風情だが、そんなに大袈裟に
相槌を打たなくてもいいんだぜ。

隣の夫婦の旦那が起きたんで、あの奥で寝てる人が
一番早かったんでしょうと聞いたらあれは連れとのこと。
じゃああの山ガールは何処に行ったんだろう。
何か変だよなあと思いながらトイレの帰りにふと先を
見たら、グリーンのでかいテントがデーンと座っていた。
なんだテントで寝ていたのかと納得だが、それにしては
ザックが小さかったよなあ。
テントはとても一人用には見えない大きさで3-4人用?
何だか良く分らんが訓練かな。

戻ると山岳会組は朝2時には起き出すとかで寝支度を
始めていた。
夫婦組は大阪の吹田からとかで、もともとは北海道の人。
連れの年配の女性は富良野山岳会のベテランの由。
この人たちにあの彼女の話(荷物を背負っての富良野のピストン・
ソロでテント泊)をしたら、頑張るわねえ目指すところが
私達より数段上なんじゃないのとの感想。

まあ足は早いは結構な荷を背負うはと「山ガール」では
無さそうではある。

山岳会の若い方は寝てしまったがベテランの方は何かいろいろやっている。
何時ものようにウォークマンでコルトレーンやら陽水、浅川マキなどを
聞いて寝ようと思ったがなかなか寝られない。
まあ何時もの事だから気にせずに聞きまくった。

夜中にトイレにいったが凄い代物だ。
扉は自転車のタイヤチューブみたいなので閉めるは、ボットンの
穴がでかい割りに足の置き場が超狭くて落ち込みそうで怖い。
もうちょっと広い方がいいし、明り取りの小窓くらいあっていいだろうに。
紙は持ち帰りだったが幸い大はしなかったから良かった。

久し振りに満天の星空を見たが、夏の大三角の星の位置が
あやふやで頭が豆腐状態だ。
直角のところの星はデネブでその近くがベガ、遠いのが
アルタイルだったかな?
北には北斗七星とカシオペヤがあるが北極星がどれだったか
忘れる始末なんだから呆れる。

隣の若いのが寝相が悪くて俺の体にぶつかって来るので
蹴飛ばしてやったが駄目。
仕方が無いから夫婦組の旦那の方に寄らせてもらった。
どうせなら先輩の方に寝返りを打てばいいだろうによっぽど
怖いのかなあ。


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富良野岳から上ホロ避難小屋まで 2011年7月6日 

2011年07月13日 | 北海道
前夜寝た「美瑛 ポテトの丘」を6時半頃に出て
美瑛駅を目指した。
途中で電線に留っている小鳥がいたので写して
拡大してみたら首が朱色になっている。
道の脇にあの「タカネマンテマ」そっくりの形状の
背の高い花があった。


タカネマンテマそっくりの形だ

なんだかダラダラと長い道で結局1時間以上もかかった。
駅の手前に俺と同じくコルトレーンが好きな男の店なんだろう
「J コルトレーン」という名の喫茶店があった。


普通の旅だったら絶対に入っていたなあ

コンビニで買った弁当を朝飯にしたが、客に向かって駅員が
挨拶しても誰も何にも返さない。
これが北海道流なんだろうか。

乗り込んだ電車は空いていて山ガールが一人いた。
上富良野で一緒に降りたから富良野岳だろう。
バス停で待ったが退屈で車で来てトイレを使ったオヤジと
話したら姫路からきたとかで、助手席には奥さんがいた。
夫婦で車で北海道旅行ねえ、なかなか良さそうでこの後も
結構いたぞ。
俺達夫婦では絶対に無い選択肢だが。
遊ぶ時ぐらい一人でいたいし、相方もそう思っている筈。

さて町営バスがやって来て乗り込んだが、バアチャン3人と
若い女性二人組、オジン一人と中年夫婦一組とあの山ガール。
半分は吹上温泉で降りたみたいで(記憶が定かでない)
山をやる二人と女性二人組が終点の凌雲閣までだったかな?
それからすぐの登山口で入山届けを書いたが、後で考えると
ちょっと?の書き方をしたみたい。
目的地は上ホロ避難小屋、富良野岳経由、下山は白銀荘。
これは目的地は富良野岳で上ホロで寝て、十勝・美瑛経由で
白銀と書くべきだった。

俺が先行したが三段山分岐で早くも追いつかれた。
書いたのを見たのだろう、「同じ神奈川ですね、ルートも
同じみたいです」といわれた。
横浜に住んでるらしいが山の横浜人口はメチャ多いなあ。
山で会わないことがないんだから相当な登山人口だ。
よく見ると結構逞しいし、定番のストックを背負ってない。
格好は山ガールそのものだがちと何かが違う。
どっちかというとタイプなんだが、ガキの頃から好きな子には
意地悪をする方だったんで夜もそっけない態度をとりそう。
まああっちも「下手に声掛けないでね」といった風なんでいいか。
この時は翌日4-5時間も一緒に歩く事になろうとは知るはずも無い
二人だったんだ。

何だかドストエフスキーの長編張りの記録になってきたなあ。
まだ歩き出したばっかりなんだぜ。

雪は結構あるが大して危なくないなあ。ウコンウツギも咲き始めで
緑っぽいぜ。しかしいくら歩いてもあの「凌雲閣」が小さくならないのは
張り合いが無いなあ。
上ホロ分岐も雪の下だが、丁度そっちから下山してきたオヤジが稜線は
強風で、堪らず降りてきたといった。
この先でネットに出ていた雪壁状の所が出てきたが5-6段で大したことないぞ。

やっと富良野岳の分岐に辿り着いたが、道を外れた所でバアサン二人が飯してる。
北海道の連中は結構無頓着だなあ、もうちょっと山を大事にして欲しいよなあ。
山頂めがけて空身で登りだしたら、あの先刻の女性がもう降りてきた。
何で空身で行かなかったんだと余計な事を言ったら、「ボッカ訓練なんで
いいんです。展望はガスで駄目でした」と返された。
よせばいいのに「俺が着くころには晴れてるかもなあ」と返してしまう。

花は見たかった「エゾノハクサンイチゲ」が斜面を埋め尽くしていて嬉しくなるなあ。


それほどの広さは無いが

それから先で雪の上を歩く所が出てきたが危なくは無い。
頂上に着いても彼女の言葉通りガスで見晴らしは悪い。
原始が原方面に少し歩くと結構な花が咲いていて楽しめたし、時折ガスが
晴れてまるでゴルフ場みたいな景色が広がった。


ガスの晴れ間に原始が原

分岐に戻って歩き出したところで変な事に出くわした。
俺がザックを背負おうとしていたら、上ホロへの道で「帰ろうか」という声がした。
首を回すと中年女性とおぼしき人がいたが、やおら歩き出したら姿が見えないんだ。
戻っては来ていないし、先を見ても姿が無いからキジ撃ちでもしているんだろうと
思ったんだが何だか腑に落ちない。
うーん、一体何だったんだろうかなあ。

三峰山への結構な上り下りをこなしてやっと上ホロ山頂への分岐に着いたが
当然巻き道だ。山頂なんかどうでもいいから早く小屋に着きたい。
結構歩いたら斜度のある少し大きめの雪渓が出てきて持ってきたアイゼンを
久し振りに履いた。
降り着いて先のほうに小屋らしきものが見えてほっとしたが、雪だらけで
小屋から上しか地面が見えていない。

富良野岳の気に入った花達


チングルマとエゾノツガザクラ


ショウジョウバカマ


エゾノツガザクラ


エゾコザクラ(色薄し)


イワウメ
コメント (2)
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北海道は梅雨がしっかりあるぞ

2011年07月13日 | 北海道
参ったね、しっかり梅雨があるんだよ。

本州の梅雨が早くあがるから必然的に
北に押し上げられた梅雨前線が北海道にかかるわけだ。

俺みたいに雨が大嫌いな猫派の山屋は7月の後半から
じゃないと遊べない。
という事になると見る花達が限られてくるなあ。

雪が大量に残っていればそんな事は無いだろうが
そうでなければ白系の花は見られなくなるかも。
エゾノハクサンイチゲ、チングルマなど。

それとエゾノツガザクラ、ミネズオウなどの
今回よく見た花達も散ってしまっているだろう。

それはそれで諦めてその時の花を楽しむしかないな。

帰る直前の11日が晴れたので何とか大雪の散歩を
楽しんだが3日間の停滞には参った。
帰る日の午後からは晴れ間が広がっていたがまだまだ
すっきりしないだろうなあ。



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