大雪の空

46歳から始めて嵌ってしまった山歩きの記録と野球などの雑記帳。時々帰郷中の島暮らしの日常。

十勝岳から美瑛岳 7月7日

2011年07月14日 | 北海道
小休止の後鋸岳方面へ歩き出したが、先行する3人の姿はもう見えない。
一面茶色の風景の中をほぼ直線状に地面に立っている美瑛岳への標識に沿って歩く。
近づく鋸岳の岩壁がまるでグランドキャニオンのミニ版に見える。


何だかまるで月面

いやあ、こんな一見シュールな山の姿はここしか見られないかもなあ。
殺伐とした風景ともいえるが、案外と魅力的な景観に感じられて面白い。


小さな椅子?

ちょこちょこと出てきたんだが、最初は厭に小さな椅子だなあと
思ったがあまりにお粗末でそうではないと気付いた。
火山活動の観測用の物だったのだろう。

  
鋸岳三態

デコボコの岩壁の上を歩いてみたら結構楽しめそうなんだがなあ。
鋸岳という名前の山はあちこちにあるがここのが一番ピッタリだ。
この鋸岳を越えてからの緩やかな下りはメアカンキンバイだらけだ。
まだ小島があちこちに散らばっている状態だがそのうちに一面が
メアカンキンバイだらけになるんだろう。あとどれほどの時間が
かかるのか分らないが、見てみたいけどちと無理だよなあ。


メアカンキンバイ

美瑛への登りにかかったら下の4種類が次から次に出てきた。
さすがにこれだけ出てくるともういい加減にしろよなあと
思えてくるから勝手なもんだ。
まあ背が低くて派手ではないんだが、それなりに可愛いのになあ。

 
ミネズオウとコケモモ、イワウメ

なかでもエゾノツガザクラは大勢力を誇っていた。これは昨日から
そうだったが、色の濃いのと薄いのがあるらしい。
濃い方が派手で俺は好きだなあ。


エゾノツガザクラだらけ

案外と近くに見えた美瑛岳の稜線もやっぱりというか一筋縄では
いかず、なかなか辿り着けない。
暑さが半端でないからいつもの通りに折りたたみ傘をさして歩く。
初老の夫婦とすれ違ったがわざわざ道をはずして俺を待った。
それ程避ける必要も無いのになあ。
本当に無頓着なのが多すぎるぜ。

やっと近づいて見上げる美瑛の稜線はいやに岩っぽいぞ。
なかなか分岐が現れず、結局美瑛富士が見えるところまで
歩かされてしまった。
後ろを振り返って見てみるとあの彼女が歩いていてびっくり。
1時間近くは遅れて歩き出してる筈なんだが相変わらず速い。


美瑛岳稜線


十勝遠望


分岐から登りだしてすぐに十勝岳方面への標識が出てきて?
それじゃあもっと手前に美瑛岳への分岐があった筈だがなあ。
しかしまったくそんな物は見当たらなかった。
頂上に着いたがここにも山頂の標識がない。
おおらかというか無頓着というか、まあ名前など書かなくても
分っているから必要ないもんなあ。
富士山頂に富士山という標識など必要ないわなあ。

しかしトムラウシ方面の眺めは素晴らしいぞ。
残念ながらあのギザギザの頭が見えない。
その左の旭岳も雲に隠れているが、あちこちに散らばる雪渓の
白い色が美しい。

しばらくして到着した彼女にさっきの分岐の話をしたが、やっぱり
見かけなかったと言っていた。
向こうからの入り口は何らかの理由で使えなくしたんじゃとの意見。
そういうところだろうがそれならこっちからの標識も外すべきだと
思うんだが。
ひょっとするとこっちからは迷うことも無いが向こうからは迷い
易いのかも知れない。

この頂上の売りは当然北の表大雪の山々の連なりが一望できる事だ。
これを見たら体力と食料さえあればそのまま歩いて行きたくなるわなあ。


美瑛富士とオプタテシケの先にトムラウシと大雪

彼女の方が先に歩き出したが、あれれ間違って元に戻っているぞ。
即そっちじゃないぞと教えた後、暫くして俺も腰を上げた。

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上ホロ避難小屋から十勝岳 7月7日

2011年07月14日 | 北海道
何だか良く寝られないまま朝になってしまったが、
あの山岳会二人組は言葉通りに2時には出かけた。
俺は水が無いので汲みに出ねばならず4時に起きだした。

隣の旦那も起きていたので水場の場所を聞いたら
一緒に行ってくれるとの事。
外に出て歩き出したが途中で彼が滑って引っくり返って
しまった。怪我が無くて良かったが申し訳ない。
昨日の到着時に汲んでおくべきだったよなあ。

山岳会組が掘った穴に着いたが凍っていて駄目。
昨日降りてきた雪渓の末端に行ってみたがここもアウト。
結局雪を溶かして水を作る事にしたが結構な雪がいる。
タオルを使って濾したが後で見たら黒い粉だらけだった。

そんなこんなで出発は6時になってしまったが、あの
テントの御仁はまだ起きていないみたい。
三人組も出てきたが俺が先行した。
稜線に出てみたら上ホロと富良野が結構格好いい。


昨日アイゼンで降りた雪渓

斜度が無さそうに見えるが上からだと結構な感覚なんだ。
おまけに下がブッシュでなくて岩というのがビビル。


朝焼けとテント


上ホロと富良野

歩きだして眺めた十勝岳は薄緑のベールを被ったみたいで
なんだか優しい表情だ。
すぐに追い抜かれた3人組みが遥か先を歩いているが
なかなか絵になっている。


先行の3人

途中で見た三段山のルートはちょっと躊躇するほどの嫌らしさ。
崩壊箇所があって通行禁止だがその方が無難かも。


歩きたいとは思わないルートだ

俺の影が山肌に黒く浮かび上がっていたのでお遊びに撮ってみた。


右下の黒い粒が俺

十勝への登りは遠目と違って岩屑の道で歩きにくい。
ただ下を見て黙々と歩くが途中でやたらと速いオヤジに
追い抜かれた。
頂上に着くと先行の3人組が出かけるところで、やたらと
早いオッサンが来たでしょうと聞いたら岩の影で食べていた。
俺が写真を撮っているうちに立ち上がったから何処に下りるのかと
聞いたら戻るとの事。
十勝岳温泉を4時半に出て7時過ぎに十勝の山頂とは凄い。


噴煙が三箇所

頂上には山名表示板も無くてなんだか寂しい百名山。


なんだか?の山頂です





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