ようよう陽の光を見た朝。
グダグダしててもと7時半過ぎに起きだす。こういうことができるからひとりはいいね。満喫。
で、10時過ぎに母のところへ。途中コシオサン遭遇。
「あんたまた雪連れて来たのう、他のもんにも言われえせんかった?」
なんてからかわれる。
「ああ、あの日か。いやあ、時化とったや。息子が出張で朝1番の船に乗ったら揺れたって」
あちこちでマーライオンさんがいたって。
「あんたそんでものう、お母さん施設に入られて幸せだや、感謝せんならんや」
ほんとにそう思う。ありがたいことだ。
その帰りのタソガレ場所。
大佐渡東端方面。
小佐渡方面。
このコンクリート道で少しタソガレたから戻ってくると、散歩中の女性が海に向かってひと休み。
黙って通り過ぎるのもなんだからとご挨拶。
あらあって、太極拳仲間だったホンマサンじゃないの。寒いけれど立ち話。
ご多分にもれずそこここの身体不自由を訴えあう。
そこから。
「私ものう」とホンマサン。
「これでもときどき東京の姉の面倒見に行っとるんだや」と続ける。
看に行かなければならない事情を淡々と話す。
気負うでもなく愚痴るでもなく。
「私は小さい頃姉に世話になったんだっちゃ。それをよおく覚えとるからさ」
恩返しって言うわけでもないけれどって。
よそ様が見たら何の問題もないように見えるけど、皆なんかかんかあるっちゃねえ、事情はそれぞれ違うけど。
ほんとよ、ほんとにそう。笑顔の裏には・・・って。
「皆抱えて頑張っとるとおもとるが」
そう言ってホンマサンはタソガレ場所散歩を続けた。