今回借りてきた本は5冊の内4冊がエッセイ。
そのうちの1冊。
暇を埋めるには軽くてちょうどいいなあ、なんてひっくり返って読んでいたのよ。
『よなかの散歩』 角田光代著
「どこまでやれば!?」
の章を読んで飛び起きた、なんて大げさだけれど、いやはや面白い!ただごとでない。
角田さんは、
ボクシングジムに通って9年 試合をするの?と聞かれ
英語を習って10数年 「じゃあもうネイティブスピーカー並みね」と言われ
ランニング フルマラソンの出るの?と聞かれ。
角田さん、それらを始めたときのことを考える。
世のなかの6割ほどの人 何かはじめるときに目標を設定するのだろう。
「よし、フル走るぞ」
「よし、ネイティブ並みに話すぞ」
「試合に出るぞ」
だけど、角田さんは、
目標がない、まるでない。ただはじめてしまっただけ。
そしてやめる理由が見つけられず、ただ続けているだけ。
目標がないから向上心もなく、向上心がないから努力もせず、努力もしないから、
9年続けたってボクシングは猫パンチの態。
ですって。そして続けてるのよ。
世のなかの六割の人が目標を持って生きていると考えると、
亀のように縮こまって恥じ入りたくなるが、しかし、目標がないと長続きするのはたしかだ。
目標がないから挫折がない。上達しなくともちっとも傷つかない。
って開き直っている?としか思えない言いぐさ。
「それでかくちゃん、どうなりたいの?」
と目標型の人は訊くが、どうなりたいのか、私にもさっぱりわからないのである。
ですって。
私、首が折れるほど激しく頷いています。うんうんうなりながら同意してます、よくぞ分析してくれた!あんがと、です。
何でこんなに続けているんだろうと我ながら不思議に思っているパソコン、ブログ。
そういうことだったのね。すっきりです。すっきり。
T先生!そういうわけです!
あああ、角田さん!
『紙の月』 読んで、この手の話は好きになれないからもういいわ、と思ったこと取り消します。
これからはいい読者になります。つもりです。
(関係なくくつける写真)
ウメモドキ
ネムノキ