まい、ガーデン

しなしなと日々の暮らしを楽しんで・・・

断捨離

2022-07-06 08:41:41 | くらし

陽が射してきて北風が吹いて涼しい。
台風がもたらした雨で庭も潤った。植物もひと息ついている。
エアコンつけない日が3日、今日も大丈夫そうだ。

やましたひでこさんのTV「ウチ、断捨離しました」を観ている。
まあ、どうしてそんなに、よくぞと思うくらい番組出演者はものをため込んでいる。
観ている私は毎回イライラしてくる。さっさと捨てればって。捨てられない何かがあるの
でしょうね。やましたさんはそのなにかを指摘する。

今でも忘れられない回がある。週末婚をしているご夫婦が、ご主人の家で一緒に暮らしたい
からそのお部屋の断捨離をしたいんですって。ご主人は間借りのマンション、奥様は鎌倉で
一軒家に暮らし帽子屋さんを営んでいる。やましたさんは、
今の生活のままでいいと思うのに。どうしても一緒に生活したいのか。
結婚生活はこうでなくてはならないという考えの方を断捨離した方がいい、と。
私もそう思った。理想的な結婚生活だと思うのにね。でも同居のための断捨離をしたいと。
その後、実際に同居しての結婚生活に踏み切ったのかどうかは分からない。
でもでもやましたさんの「自分の思い込みやこだわりを断捨離する」の指摘は自分にも
照らし合わせて強く心に残ったの。

カワナカサンとこまわりくんでご一緒した。カワナカサンがバス利用はめずらしい。
後部座席隣り合わせでカワナカサンのお友達のお話を聞く。
その方は昨年の12月ころから歩くことができなくなり、家事等に支障をきたし要支援の
認定を受けたそうだ。で、とうとう埒がいかなくなりいろいろあって自宅を売却し、お友達
である奥様は介護施設に入居、ご主人は新しくマンションを購入してひとり生活始める
という選択をしたそうな。ご主人84歳。
訪問したら、荷物や段ボールがそれぞれの分、まとめて置かれていたという。
カワナカサンは静かに憤慨する。
「ご主人、悪い人じゃないのよ。でもね」言いたいことは分かる気がする。
「田村正和に似ているのよ、ダンディで趣味も多い人なの。元気だからひとりになって
ルンルンするんじゃないかしら」って。
そっか、くたびれていなくて後の人生を謳歌するのか。そこが不満の種か。
「何十年もの夫婦愛はないのか」と私も一緒になって憤慨した。バス座席で。

ずいぶん印象的な話だったからいつまでも尾を引いて。
夫婦は必ずお互いに面倒みあうものと思っていたから憤慨したけれど。
でもでも後々冷静になって考えてみたら、とてもいい選択をしたのかもしれないと思った。

84歳の夫が80歳の体の不自由な妻の介護をする。今は元気だけれどいつまでできるか
分から
ない。お互いにこのままの生活を続けられるか不安だ。
施設入居で妻の身の回りはお世話してもらえる。夫も自分のことだけをすればよい。
もちろん、会いに行くこともできる。
さいわい一軒家の自宅を売却すれば、介護施設と新たなマンション購入の資金は出る。
そうなったらご主人は、まだ動き回れる今のうちに今後の身の振り方をどうしたらよいか、
最良の方法はなにか考え抜く、さんざん悩み何度も話し合ったことだろう。
その上の結論だったのかもしれない。

「断捨離」とは衣類や生活用品などをと思っていたけれど、そんなのはある意味簡単だ。
実は人生最後にその場面が待っていて、それは自分自身の今後の生活や生き方を選び取って、
何を優先させて「絶つ」「捨てる」「離れる」をするのか。それを実行することなのね。
もう考え始めてもおかしくない年になってきたわ。うーん、深い。

 

コメント (2)
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