電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

手帳に書かれることがら

2007年12月14日 06時57分24秒 | 手帳文具書斎
先日、付録のミニ万年筆目当てに購入したラピタ(Lapita)1月号ですが、実はシステム手帳が特集されていました。最近、復権が目立つシステム手帳ですが、当方も数年間の中断を挟みながらも、20年来のシステム手帳ユーザーです。どんな特集になっているのかを興味深く読みました。雑誌の性格から言って、深い内容などは期待できず、ユーザー事例の紹介とセンスの良い商品案内のみ。やや表層的な印象は免れません。

それでも、ユーザー事例紹介の中に、きらりと光る言葉があります。たとえば、能率手帳の商品開発を進める二人の女性を紹介した「進化するシステム手帳、その開発ストーリー」という記事は、プライベート・リフィルの開発にかかわる話が面白かった。

当社が2007年に行った調査では、手帳に書き入れる内容としていちばん多かったのが"プライベートの予定"。その次が"仕事の予定"でした。つまり手帳の主な用途が、ビジネス中心からプライベート中心へと移りつつあるということが、客観的なデータとして明らかになったんです。

この一言が、たいへん興味深く面白く感じました。私の手帳も、仕事にかかわるスケジュールがメインとはいうものの、山響(山形交響楽団)や山形弦楽四重奏団の演奏会の予定をはじめ、図書館の返却予定、新譜CD発売日、地域行事や冠婚葬祭の予定、読書記録、物品のwishリスト、宴会アカペラ用18番の歌詞など、様々なものが挟み込んであります。エアチェックをしていた時分なら、さらに放送予定なども書き込まれていたことでしょう。

きちんと仕事をしながらも、プライベートは大切にしたい。そういう時代なのだとあらためて思います。朝早く会社に行き、夜も会社の同僚と飲み、会社の慰安旅行に懇親会、そして倒れるまで働き、定年まで働けたとしても、家族にも自分の住む地域にも何も残らない、そういう時代ではないのだ、ということなのでしょう。むしろ、家庭や地域でのプライベートな活動が、仕事のほうへ、時代の変化を伝える役割を果たすのだ、と言ってよいのかもしれません。
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