徒然なか話

誰も聞いてくれないおやじのしょうもない話

小説「草枕」の情景を描いてみませんか

2016-05-24 20:45:20 | 文芸
 漱石の「草枕」の冒頭にこんな一節がある。

― しばらくこの旅中に起る出来事と、旅中に出逢う人間を能の仕組と能役者の所作に見立てたらどうだろう ―

 これは、漱石が能に造詣が深かったからだけでなく、この作品を執筆しながら漱石の中では、その場面場面の絵コンテのようなものが明確に描かれていたことの証しではないだろうか。
 そんなこともあってか、「草枕」で描かれた情景を絵で表現しようという試みが多いようだ。大正時代末期には松岡映丘らによって描かれた「草枕絵巻」などがよく知られている。
 玉名市草枕交流館では、平成7年から隔年毎に「草枕美術展」として「草枕絵」を募集してきたが、この記念年を最終回として作品を募集している。締め切りまでまだ半年あるので自信のある方は応募してみられたらいかがだろうか。