徒然なか話

誰も聞いてくれないおやじのしょうもない話

八代の思い出

2018-05-18 23:14:30 | 熊本
 昨日、八代市立博物館の展覧会を見るため、JRの在来線で上熊本から八代まで行った。電車で八代へ行くなど何十年ぶりだろう。多分、小学生だった頃以来、初めてだと思う。
 父は戦後、八代の太田郷小学校に長く勤めていた。熊本から汽車通勤をしていたが、日曜日には、僕をよく学校へ連れて行った。休日出勤もあっただろうし、学校や地域の行事もあったのだろう。
 ある時、学校職員の慰安行事として、八代海のイカ釣り船に乗るということがあり、僕もお伴した。父の同僚の若い女の先生方に散々可愛がられ、すっかり良い気分になった。下の写真はその時に撮った写真だ。イカ漁の途中、小さな無人島に立ち寄って、記念写真を撮ったのだが、若い綺麗な先生と僕が、まるで松竹映画のワンシーンのようにポーズをとっている。釣り上げられたイカが吐くスミを、歓声を上げながら身をよじってよけたり、小島の磯でタコをつかみ取りしたり、楽しい想い出を昨日のことのように想い出す。
 また、ある時は、父の用事が長引いて熊本方面への最終列車に間に合わなかった。しかし、父には国鉄に野球仲間が何人もいた。その日も貨物列車の機関士の控室に乗せてもらって上熊本まで帰った。今日ではそんなことは許されないだろうが、大らかな時代だったものだ。
 明日はその父の没後18年になる。