関とおるの鶴岡・山形県政通信

安心して住み続けられる山形県をめざして、住民の暮らし、県政の動き、そして私の考えと活動をお知らせします。

ADHD、すてきじゃない!~高山恵子さんの講演を聞きました~

2008年12月21日 | 子育て・教育

 20日(土)、児童家庭支援センターシオン主催の講演会「ADHD等の発達障害児やその家族への本当の支援・理解」に参加しました。

 高山さんのプロフィールは資料に次のように書かれていました。
 NPO法人えじそんくらぶ代表、臨床心理士・薬剤師
 昭和大学薬学部卒業後、約10年に渡り学習塾を経営、
 97年アメリカトリニティー大学大学院教育学修士課程修了
 98年同大学院ガイダンスカウンセリング修士課程修了
 児童養護施設、養護学校での臨床を経て、えじそんくらぶの代表となる。
 専門はADHD等軽度発達障害のある人のカウンセリングと教育を中心に、教育関係者・保育者・保護者を対象とした公私として活動する傍ら、指導者養成などにも力を入れている。
 文部科学省中央教育審議会特別支援教育専門部会専門委員
 文部科学省特別支援教育に関する作業部会委員、ガイドライン策定協力者
 星さ(手偏に「差」の字)大学非常勤講師 玉川大学大学院教育学部非常勤講師
 北海道大学大学院教育学研究科付属子ども発達臨床研究センター学外研究員 
 ほか」

 ということで、大変有名な方のようで、会場は250人の参加者でいっぱいでした。


 お話の内容で興味を引かれたことは、

 ☆坂本龍馬、エジソン、ヘミングウェイ、モーツアルトなど、ADHDには天才がたくさんいる。
 ☆「障害」は裏を返せば、ひらめき・創造性 エネルギッシュ・雄弁 実行力・行動力などの能力。
 ☆ADHD、LD、アスペルガー、発達性協調運動障害の特徴(内容省略)
 ☆「やりたい」と思っていることを支援する、セルフエスティーム(自尊感情)を高めることが大事
 ☆ペアレントサポート(「トレーニング」の名を変えた)では、自己開示・自己主張を促進する、子育て以外のストレッサーに注目した具体的支援と連携、子どもの特性の理解と対応が大事
 ☆さいごに相田みつおから
  「トマトがトマトであるかぎり それはほんもの トマトをメロンに見せようとするから
 にせものとなる」
  アンバランスのまま育てる アンバランスのまま生きる

 私は支援システムをどう作っていくかということを聞きたかったのですが、「発達障害者を丁寧に支援するほどのお金は日本に無い」というお話が何度か出てきたところを見ると、その辺への関心は薄いのかなと感じました。

 しかし、障害の理解や具体的な支援の方法・考え方など大変勉強になりましたし、全体としてプラス思考に貫かれたお話で、ご本人が「私はADHD」と自らの失敗談などを明るくお話になることもあって、笑いの絶えない明るい講演会でした。

 最後に、参加者に質問が呼びかけられましたが、遠慮してかどなたも手を挙げなかったので、私から手を挙げて、「発達障害の人に向いている職業は?」などと質問しました。(大変有益な情報を頂きました)
 前段で「この手の勉強会には珍しく、大変楽しいお話でした」と言ったら、講師にも参加者の方々にもウケたようでしたが、ホントの話であり、「ADHDすてきじゃない!」と言いたくなるような魅力的な方でした。 
   
 それから、今回の講演会は、財団法人資生堂社会福祉事業財団が共催でした。
 財団は、「わが国社会福祉事業への助成、とくに子どもとそれをはぐくむ助成の福祉の向上・・の事業の実施を目的に・・心豊かな社会の実現のために貢献」(財団パンフレットから)ということで、興味を引かれました。