じじい日記

日々の雑感と戯言を綴っております

南風の便り 11

2020-02-20 17:13:32 | 南風の便り
ベルタワーを左に曲がるとチャンゲへ

数日前、バヤワンと言うところに「ワニや猿が群れている」から見に行かないかと誘われたのでした。
私はワニやサルが群れるフィリピンの秘境に迫れるものと信じネグロス島の南へドライブすることに決めたのでした。

バヤワンへは、日本からスクラップで輸入されセブで組み立てられた「スズキキャリー左ハンドル仕様」で南へおよそ150キロです。
ハイウェイとは名ばかりの酷道を往復300キロも走るのはドライブ好きの私でもけっこう疲れます。

地図があれば詳しく説明できるのですが街で探しても州単位の詳細地図は見当たらないのです。
まあ、自分で書けなくも無いくらい単純な一本道なのでドライブに地図は不要なのですが。

走り始めて30分位でダイビングのベースになるマラタパイを通過すると私には未知の地域へのドライブとなりました。
マラタパイを過ぎると平地が少し開けて道路が海沿いでは無くなります。
水田が目立ってきて、田舎の農村の風景が広がります。
この辺りはまだドゥマゲッティーの経済圏で街へ行くジプニー(ローカルの乗り合いバス)も走っています。
田舎とは言ってもどんな集落にも日用品が間に合う程度の店は有り、意外に生活には困らないのです。
コカ・コーラの配達も毎日やってきます。

単調な道を走って行くと山に向かってのぼり始めました。
登っている間はドゥマゲッティー付近の市街地では見る事の無かった素朴な、しかし決して貧しくは見えない農家の家が見られました。
牛を飼いとうもろこしやバナナを育て、現金はあまり必要無い生活だと想像しましたが、どうでしょうか。

いつもの事ですが軽トラの荷台には近所の子供とその付き添いが乗っています。
この日はバヤワンから来ている近所のおばさんが里帰りと称して便乗したので軽トラの荷台は満員でした。
子供と大人が総勢で9名乗りました。
この人数を乗せて峠を登る軽トラはさすがに苦しそうでしたが、ジプニーやトラックは黒煙を吐きながら喘いで亀のような速度で登るのでした。

余談ですが・・・フィリピンは昔の日本がそうであったように交通ルールが厳しくありません。
定員が有るのかどうかも定かで無く、私の車の登録証に乗車定員の記載は無いようです。
スピードリミットも怪しく、交通標識はたまに見ますがその看板や指示標識はどこまで有効なのかは判断できません。
私の家のパーティーには警察官もやってくるのですがパトカーで乗り付けて酒を飲んで帰りますから多分飲酒運転はお目こぼしなのだろうと思います。

峠を下る頃から海が見えていました。
方角から言ってその海はスルー海でしょう。
水平線のはるか向こうにはパラワン島があるはずです。
ネグロス島を北に走って見える海は、漁船やフェリーボートや時には大型の貨物船等が見えてけっこう混んでいます。しかしこの道沿いから見える海には漁師の小舟がたまに見えるだけで静かです。

バヤワンはネグロスオリエンタル州の州都ドゥマゲッティーとネグロスオキシデンタル州の州都バコロドのほぼ中間に位置します。
どちらに向かっても大きな街までおよそ3時間~4時間で公共の交通手段はバスになります。
のんびりした空気を感じるこの辺りは都会の影響をあまり受けていない地域なのかと勝手に想像しました。
同じ田舎でも北に向かっては常に対岸にセブ島があって幾つかの街から簡単に渡れます。
だから距離は多少離れていても大都会セブシティーの影響を強く受けていると感じるのですが、どうなんでしょうか。

さて、延々3時間、ほとんど止まる事なく運転し続けバヤワンの街はずれに来た時です。
私は動物園の看板を発見しました。
その看板にはワニと象の絵が描かれていました。
まさか、と思った私はバヤワン出身と言う彼に「ワニは動物園にいるんじゃ無いだろうな」と問いかけると、Yes!!!ワニも猿も亀もニシキヘビもいるよ、と笑うのでした。
薄々感じては居ましたがワニの話は私を誘い出すための嘘だったのでした。

小さな漁村の小さな船が浜に並ぶ風景は子供の頃の日本の漁村に似ているような気がして、思わず車を停めてしまいました。
しかし村を外れると道は単調で海沿いを走ったら山に向かって上り、坂を下ればまた海沿いです。
最初は感激した景色もすぐに飽きて思わず居眠りしてハッとします。
自分の眠気覚ましと退屈していた子供らに、道端のアイス売りを探し1コ6ペソ(15円)のアイスクリームを買いました。
発泡スチロールの箱にドライアイスを入れて一日売り歩くのですが、35度を超す気温の中で全く溶けずに保存されているのには驚きます。

アイスクリームでは無くシャーベットです

アイスはどこで買っても値段も味も一緒、と言う事はたぶん製造元は同じなのででしよう。
バニラとマンゴーとグレープとウべのような物がありました。

バヤワンで昼飯を食べた後、荷台に乗っていたおばさんの家へ行ってビールをごちそうになり、皆の用事が終わるを待っていました。
竹でできた壁の家は風通しが良く涼しいのでぐっすり寝てしまいました。

どうも一行はブラックマジックの祈祷師の所へ行っていたようでした。
そうと知っていたら見に行ったのですがレッドホースの大瓶を2本も飲んでしまったので一眠りが正解だったのでしょう。

帰り道、私以外の全員が寝ている車を運転してまた150キロ帰りました。
行きに窮屈だろうと思った荷台にまた二人乗り込んできたのには驚きです。
後ろがぎゅうぎゅうなので軽トラのフロントにも3人掛けです。
いやいや、ベイビーが抱かれているのでフロントは4人です。
なんとも恐るべしフィリピン人の窮屈好きであります。
フィリピン人の窮屈好きは面白いので別の機会に是非書きたいと思います。

  ・・・では また

      ではまた。

(2002年 8月24日 書きました)
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レイオフは免れたが

2020-02-20 15:48:30 | 日記

本日の通勤風景

いや、昨日は急遽バイトが休みになったんですが、その理由も告げられず、電話一本で「明日は休みにしてください」だった訳です。

私ゃてっきり「武漢ウィルス」の蔓延で全館休業か、なんてことも思いましたがそれは大外れで、単にシフトを組む人が間違えて予余剰な配置をした為のようでありました。

まっ、首とかレイオフで無かったのは目出度いんですが・・・しかし、余剰人員で私が休ませられるたいうことは、一旦事が有って誰かの首が飛ぶときには、真っ先に私にお鉢が回ってくると示されたようなもんでして、笑えない現実を見せられた心境であります。

まっ、今年で65歳のヤングジジイ・・・いつお払い箱になっても仕方が無い年齢ではありますが。

私の仕事はプールの監視員であります。
勤務中はじーっと水面を監視し事故が無いように、そして万が一の時にはいつでも飛び込めるように気を配っている訳であります。

が、私とても人の子でありまして、昼飯を食べた後などは眠くなるのであります。
で、監視台に上って座っていると瞼が落ちてくる訳ですが、気をぬくと自分が台から落ちてしまうので居眠りはできません。
と、いうことで眠気に襲われた時は監視台から降りてプールサイドをぐるぐると歩きまわるんですが、これが結構な距離になる訳であります。

そんな訳で私の万歩計付き時計が示す1日の歩数は、階段昇降も含んで概ね8000歩でして、職場は体力勝負なのであります。

あっ、そーそー・・・私ゃ朝っぱらからプールに入る係りでして、週に3回は朝一でプールに入り自動掃除機が吸いきれなかったゴミ浚いもするのでその労力もバカにできないのであります。

そんな訳で体力勝負の職場で従業員は年齢の割には皆元気なんですが、もっと元気なのがお客さんであります。
元よりスポーツ施設ですから具合の悪い人は来ないので元気な人しか見かけないのは当然としても、今どきの年寄りは元気であるな、としみじみ思うのであります。

ここの施設では65歳を過ぎるとカードが貰えまして、それにハンコを貯めると回数によって施設利用が無料になる仕掛けがあるわけです。
で、そのカードでお客さんの年齢がわかる訳であります。

で、あのパワフルさで80歳超えかよぉ〜とか、あの泳力で75歳かよ、なんて驚かされる爺様や婆様がいて元気な年寄りが多いんであります。

で、プールサイドで年寄りたちの会話を聞くと、武漢ウィルスに話が及んでも「私はプールの塩素で消毒してるから大丈夫でしょ」とか「おらプールの水をガッポガッポ飲むから体内も消毒されて万全だな」と笑い飛ばすのであります。

いや、おそらく今日プールに来ていた年寄り連中は武漢ウィルスと戦っても負けない抵抗力を持っていると思うのであります。

なんとなれば、自分がプールの水をガッポガッポと飲んだ暁にはお腹は下り特急になるのは必定であります。
あの水をたくさん飲んで全然平気と語る老人の免疫力の高さは半端じゃ無いと思うのであります。

いや、あれです・・・あの年寄り連中は運動をしているから元気なのでは無く、元気だから運動をしていられるのでありまして、真似をしたからって元気にはならないと思うんであります。


ほほぉ〜意味深なニュースですね。
今後検査対象者が増えたら丁寧にかまっては居られないので適当なところで見切りをつけます、という事かと思いますが、どーなんでありましょうか?

しかし、多方面から顰蹙を買うのを覚悟で書くわけですが・・・騒いでる割には死人が出ないんじゃ無いですかぃ? と、私ゃマジで思っているんですけれども、ダメですか?

やたらと危機を煽る反日マスコミは、なんであれ政府の対応に難癖をつけたいんでしょ、きっと。
まず、もう少し先になったら他国の状況が明らかになり日本の対処対応がそこそこだった事や、日本の医療体制がきっちり機能する事も証明されますから・・・と、期待してますけど、怪しいですかね?

それにつけても、日本船籍でも無く、運営会社も外国の船を日本国が親切で対応しているというのに、当該国から感謝の言葉も無いどころか、変なマスコミの論調では批判的なのには呆れますね・・・おい、イギリス〜少しは金も出せ、なんちゃって。


コメント (4)
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