北野進の活動日記

志賀原発の廃炉に向けた取り組みや珠洲の情報、ときにはうちの庭の様子も紹介。

野党は現在の政治状況とたたかう勇気を・・・河野洋平氏発言から

2013-07-06 | 選挙情報
 「世界」8月号が届く。今月の特集は「2013参院選 -私たちは何に直面しているのか」である。

 読みたい論文が並ぶが、まず元衆議院議長で内閣官房長官なども歴任した河野洋平氏のインタビュー記事が読みやすそうで目を通す。
 タイトルは「日本の政治は何をしてはいけないのか ―自民党は謙虚であれ」。
 現在の政治状況、特に安倍政権の危うさ、お粗末さについて、インタビュー記事ということもあり、非常に平易な言葉だが、問題の核心を突く内容となっている。

 ほんの一部を抜粋すると・・・

「外交において最もしてはならないこと、それは相手国を見下すことです」

「(首脳外交は)相手国と理念や目標を語り合い、一致点を共有することに努めるべきです。原発輸出セールスはその対極にあり・・・」

「五月の連休中、多くの閣僚が外国を訪問しました。しかし、今もっとも重要な課題を抱えた中国と韓国には誰も言っていません」

「地域協力体制をつくっていこうという外交の意志が見えてこない」

「国際関係や歴史認識にかかわる発言で、とうてい政治家としての立場を自覚しているとは思えない、浅く、軽々しい発言が聴こえてきます。・・・与党から注意を喚起することが必要です」

「(靖国問題をめぐって)歴代の内閣総理大臣は、基本的に自らの考えを重く考えて自分の行動を決めてきたと思います。・・・国家の責任者としての自覚の問題であろうと思います」

「自民党の改憲案は)権力者の目線で考えた憲法案だと思います」

 このような発言に続き、小選挙区制導入の反省、そして各政党に対するコメントがある。

 民主党・・・政策的に理解しづらく、いったいどのような方向をめざしている政党なのかが私にはつかめません
 共産党・・・ある意味、いま一番、政党としてしっかりしている
 社民党・・・その歴史とそれを支えてきた人たちにも、政策にも、共感できるところがあります

 そして、昨日の私のブログとも通じる発言が出てくる。
「いずれにせよ、本気で政権をとって政策を具現化しようとする政治的意欲がなければ、いかなる政党であれ、その未来は危うい・・・思い切った妥協も必要・・・日本は非常に憂慮すべき状況にあります。野党には、ぜひ現在の政治状況とたたかう勇気をもってほしいのです」

 最後に自民党について・・・
「謙虚であってほしい。・・・少数意見を尊重する態度をもって、反省もなく戦前を美化するかのような主張とは一線を画す良識をもってほしい」

 いまの安倍首相には、大先輩のこのような忠告に耳を傾ける謙虚さは微塵もない。
 安倍首相は聞かなくてもいい。
 しかし、古くから自民党を支持してきた人にはぜひ自民党の変質を直視してほしい。
 自民支持に回帰しようとしている人には、第一次安倍内閣の稚拙さ、危うさがさらに増幅したのが第二次安倍政権だと見抜いてほしい。
 
 今朝の新聞各紙が報じるような結果になると、浅くて軽々しい、独善的な政権がこれから3年続くことになる。
 
 

 


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