北國新聞 4月18日
選挙戦も残すところあと1日。
今回の珠洲市議選の主役はどうも泉谷市長のようだ。
舞台は三崎町。
現職A議員は、泉谷市長初当選の立役者の一人ではあるが、その後対立関係となり、昨年の市長選挙では対立候補擁立に動いた(結果的には失敗)。
泉谷市長はA議員の当選阻止に向け、対立候補の擁立に奔走。
最終的には三崎町区長会長で、泉谷市長との関係も近いB氏擁立となった。
告示前、町内のあいさつまわりに同行し、事務所開き、出陣式、個人演説会、決起集会と、まさに自分の選挙のように精力をそそぎ、マイクを持てば、「B候補への支援をよろしく!」にとどまらず、「A候補を当選させないでほしい」と踏み込み、時にはもっと露骨に具体的にA候補の批判していると聞く。
B候補のリーフレットやポスター、政策ビラも昨年の市長選挙の泉谷市長のものと同じカラーを使い、一心同体ぶりをアピールしている。
市長が新人擁立・当選に積極的に動いたのは今回が初めてではないが、現職の落選を狙って同じ地区から新人を擁立するのは初めてではないか.
市長も政治家であるから、自らの理念や政策で一致する議員を増やしたいのはわからなくもない。ただし、議員は市長ら執行機関をチェックする立場にもあるので、市長が「ぜひこの候補にチェック役を担ってほしい」と訴えるのはおかしな話で、自ずから節度が求められると私は思う。
多くの自治体議員選挙では、檄ビラや事務所開きへメッセージを送るなどの対応は聞くが、せいぜいその程度した方が見やすいのではないか。
市長がA候補を嫌いなのはわかる。A候補も市長を厳しく批判してる。
私はこの両者の対立に関してはどちらかか一方に軍配を上げるつもりはない。
ただ、市長が具体的に三崎町でやろうとしている事業にA候補が反対しているという話は聞いたことがないし、むしろ寺家バイパスの早期完成に向け先頭に立って頑張っている。
視点を変え、多くの三崎町民の立場から見れば、B候補だけでなくA候補も町内をくまなく回っており、狭い田舎なので町民の皆さんそれぞれ知人・友人・親戚などを通じて双方から投票を依頼されてるはずだ。
定数12の市議選であるから、よほどの「市長支持者」「反市長派」以外の方は、地域の事情に精通した議員は一人よりも二人いた方がありがたい、市長との関係はどうであろうと、地域の発展に向け、二人力を合わせてほしいというのが率直な思いではないか(もちろんこのモノサシだけで市議を選ぶのは、別の意味で問題だが)。
前回、前々回の市議選では私を含め3人の三崎町在住候補がいたが、ここまで住民間の対立は過熱しなかった。
政策論争とは違った次元で、市長が町内の住民対立に火をつけ、油をまいて回っているように見えてならない。
選挙後のしこりが心配だ。
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