北野進の活動日記

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誰が森喜朗元首相に鈴をつけるか?

2015-07-09 | スポーツ

北陸中日新聞社説(7月9日)

安保法案の重大さを前にして少し霞んでいるが、新国立競技場の建設問題は平時ならもっともっと大騒ぎになる大問題だ。
2520億円もの巨額建設費の財源があいまいなまま、ゴーサインが出ること自体信じ難い。
片山善博元総務相は世界8月号で「この期に及んで最高責任者が内外に分かるかたちで決まっていないことは致命的である」と無責任体制を厳しく指弾している。

間に合わないからこのまま突き進むしかない、これが一番の理由。
巨額予算の元凶で工期もかかるキール(竜骨)と呼ばれる巨大なアーチ構造は国際公約で見直せないというのが2番目の理由。

一番目の工期は、オリンピックに間に合わないのではなくラグビーワールドカップ(W杯)の開幕戦に間に合わないのである。
言うまでもなくW杯を新国立競技場で!という構想を牽引しているのは森喜朗元首相だ。
森元首相がこの構想のためにオリンピック組織委員会の会長を射止めたのか、この構想を実現してあげるから会長を引き受けてくださいよと言われたのか、私には知る由もないが、いまや新国立競技場の構想練り直しの最大のネックになっているのが森首相であることは明らかだろう。
「W杯は横浜国際総合競技場でやりましょう!」と森首相に言えるのは誰か?

新国立競技場の事業主体である日本スポーツ振興センターの河野一郎会長?
ときどき重要な決定場面で登場する下村文科大臣?
オリンピックの主催団体である東京都の舛添知事?
みんな無理!
要するに会長就任を要請した安倍首相が森元首相に鈴をつけるしかないのだ。

2番目の新競技場の斬新なアーチ構造は誘致を決め手の一つとも言われるが、「アンダーコントロール」の嘘と比べたらかわいいもの。
ウソをついての誘致は丸ごと安倍首相が国際社会に謝罪するしかない。


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