北野進の活動日記

志賀原発の廃炉に向けた取り組みや珠洲の情報、ときにはうちの庭の様子も紹介。

TPP交渉 原子炉より分厚い壁の中

2013-07-26 | ニュースコメント
 日本がわずか2日半だけ参加したマレーシアでのTPP交渉会合が昨日閉幕した。
 数千ページにおよぶ条文案が手に入ったわけだから、通常の外交交渉なら今朝の新聞ではその概要が掲載され、今後の展望について、もっと踏み込んだ記事があると思うが、一昨日も書いたように、ほとんどその内容は出てこない。

 逆に秘密に覆われたTPPの異常な姿が浮き彫りになってきた。
 今朝の新聞をみると、関税協議に間に合うとか間に合わないとかといった話が中心となっているが、「秘密保持契約」がTPP参加の是非をめぐる新たな、そして最重要の争点として浮上したのではないか。

 社民党は又市幹事長名であらためて交渉からの即時撤退を求める談話を発表した。

 産経新聞(7月24日)によると、
 「(秘密保持)契約は、交渉の事務局の役割を担うニュージーランドが平成23年に公表した「最後の交渉会合から4年間は関係文書を非公表とする」などの内容を含むとみられる。TPPは「秘密保持が厳格」(大江氏)とされ、テキストの全分野を見られるのは政府内でも鶴岡(公二首席交渉官)氏ら幹部数人になる」
 とのこと。
 確かに政府内で情報が共有されれば、必ず誰かから情報が洩れ、数日内にはテキストのほぼ全容が明らかになるはずである。
 
 TPPはおそらく誰が情報を漏らしたか、どの国が漏らしたかわかるくらいに閉鎖的、密閉されたチームの中での交渉ということなのだろう。
 この秘密のベールは凄い。
 
 放射能を5重の壁で封じ込めるといっていた原発でさえ、配管は外に通じている。いまやフィルター付ベント工事で放射能をあえて放出する工事までしようとしてる。
 
 TPPは原発以上に分厚い壁で密閉された交渉のようだ。放射能は密閉なければ怖いが、国の行方を決めていくTPPをここまで密閉するとはとてつもなく恐ろしい動きだ。


コメントを投稿