ブログ仙岩

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最後の秘境東京藝大二宮そのトークを聞いて

2016-12-05 08:56:39 | エッセイ
著者のトークを聞いたのは、大分前で殆ど忘れてしまったが、こんな学校が今時あっただと、編集者に話すと、それは面白い。早速本にしましょう。タイトルは「最後の秘境」がいいですね。即座に決まった。

サブタイトルに「天才たちのカオスな日常」で、著者二宮敦人。本のはじめに

奥様は藝大生、僕の妻は藝大生である。一方の僕は作家で、よくホラー小説やエンタメ小雪を書いている。今僕が原稿を書いている横で、妻はノミに木槌を振り下ろしている。ドッカンドッカン大きな音が家賃6万円のアパートに響きわたり、無数の木くずが飛び散る。書斎は木の破片だらけ、原稿の上にも飛んでくる。神地現場みたい室内になっているけれど、森に似たいい匂いがする。なんでも作ってしまう妻・・・・・・

自分の体の型をとる妻、ガスマスクを売る生協、・・・・1.不思議の国に密入国のテーマで始まる。

東大の3倍の競争率最難関の学校、入試も、仮面を作ってこいというテーマで、翌日作品を持っていくと、変節者から、その仮面かぶって表現してみよといわれて、奇抜なアイデアで表現した人が合格すると。そうそうたる第一人者をうならせる人が選ばれる。

舞台となる東京藝大は上野にキャンパスがあり、美術と音楽、二つの芸術がまさにシンメトリーのように共存している。

まるで町工場のような美校の校舎と厳格なセキュリティに管理された音校の校舎。ほぼ全員遅刻の美校と、時間厳守の音校。なんでも作ろうとする人と、洗い物さえしない人。何もかも自前で飲み会をする人と、鳩山会館で同窓会をする人。 普通なら交わることのなかった両者が、同じ校舎に通う。それが東京藝大と。