*165*はこうやって・・・

よく噛んで、ゆっくりたっぷり食べつくす
*165*の日々です

卒業制作展

2010-02-21 15:58:55 | 学・楽・感
高校では3年間、デザイン美術コースに席を置いていた娘。
2学期から、卒業制作に取り組んできました。

デザ美コースは、途中から2つに分かれます。
「ファインアート」と「ビジュアルデザイン」
私の単純なイメージでは、
ファインは油絵・彫刻、ビジュアルは主にパソコンを使ったグラフィカルな作品、
そんな分け方だと思っていました。
しかしそれは、制作過程や出来上がりで決まるのではなく、
「なぜ制作するのか」で決まるということを、
学校見学会での担当の先生のお話で理解しました。
娘は忘れているんじゃないかと思いますが。

『ファインアート』というのはまさに『作品』で、
自分が思い描く物を表現し、出来上がった後評価を受けるもの。

『ビジュアルデザイン』は言わば『商品』で、
契約によって成り立ち、完成品の処遇も決まっているもの。

そんなわけで、私のかつてのイメージとは全く違って、
両者それぞれに多様な表現方法が用いられていました。

ファインは、力量の差、取り組み姿勢の差が如実に顕れていました。
展示の方法では、タイトル・作者名だけでなく、
画材の説明などもあれば、美術展らしくなるのにと思いました。

娘も所属するビジュアルは、当然のことながら、表現は多彩。
パネル展示あり、Tシャツへのプリントあり、アルバム、絵本、
そして、クラフトの大作も。

娘の作品は、
ドローイングソフトを使ったイラストレーションで、
縮小版を先に見ていましたが、大きなパネルに仕上げられていました。
和装の人物画が好きで、それを中心にした不思議な世界。

ご親戚への結婚記念のアルバムというのもありました。
目的が決まっての制作という意味では、これこそがビジュアルデザインです。

作品ごとに、制作の目的過程の説明文が付いていました。
ビジュアルデザインとしては当然必要なわけですが、
これがいささか、チープな表現でした。
プレゼンも作品の内、という自覚が欲しかったな。

今まで学校に出向く用事には私しか出席したことはありませんでしたが、
今回は、初めて夫も同行しました。
校舎の工事が終り、初めて見る娘の学校の美しさに感嘆しきりでした。
こんな環境で美術を学べた娘がうらやましいと。

ほんの1時間ほどの観覧でしたが、
楽しませてもらえました。
彼女たちのこれから先に、期待をしつつ。