何をいまさら日記

自分が好きな映画や本について世間様から「いまさら・・」と思われる事を自ら突っ込みます

何をいまさら「インファナル・アフェアⅡ」その16

2005-09-06 21:45:53 | 香港映画
ヤン その3であります(ここはケロロ調で読んでね)
ハウは娘の誕生日の席で一家が海外に移住して商売から手を引く事を匂わせます。それも割と積極的に。しかしこれもボス達の油断を誘うため。そして父の命日にハウは復讐ののろしをあげます。
4人のボスを始末し、ウォンをギャフンと言わせ、ハウは父の護衛だった奴らを始末、ついでにロ・ガイも始末。ハウの側近サンスクが火葬にする時の札びらを巻く中で跡形もなく始末されます。ちとそれますが、サンスク(演じるはリウ・カイチー)親分を始末する現場に居るんですが、蛍の光をハーモニカで吹くんですよ。後ろでおっさんが生き埋めにされてるのに・・。
ヤンはその現場にいて(ロ・ガイ殺害)明らかに動揺。そしてハウが現場から立ち去ろうとして歩き出したところをバイクに乗った男が襲撃。ヤンが身を挺して救い事なきを得ます。
このあたりからヤンの行動が時々エキセントリックになりハウに窘められる事も。きっと潜入のストレスに押しつぶされそうになってるんでしょうね。ルクが殺され、ウォンがハウを追い詰める覚悟を決めたとき、ルクの墓前にヤンがイップ校長に連れられて登場。ウォンはこの時「もう潜入はこの事件が終わればやめさせる」と言いますが、それは嘘です。ヤン、だまされてるよー。ヤンは前に警視の前でやらなかった敬礼を墓前であらたな決意とともにやって見せます。
最後の決戦、ヤンはハウの最期に立ち会います。ハウは弟が潜入だったことを知って死んでいきます。兄弟の中で極道の道を選び、一番理解してくれてると一瞬でも思った弟から発信機を見つけたショックは言い表せないでしょう。ヤンも兄弟の中で唯一自分に向き合ってくれた兄を精神的にも永遠に失ったショックはただ事ではないはず。ハウが死んでいくシーンはいろんな感情の錯綜する名シーンだと思います。という事でこの項終了!
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何をいまさら「インファナル・アフェアⅡ」その15

2005-09-04 23:44:36 | 香港映画
ヤン その2です。
ヤンはまず黒社会に顔を売るため刑務所に送られます。で、同じ房にいるキョンと再会。ですが哀れキョンは出会い頭に大笑いしてヤンにボコボコに・・。それも手加減ナッシング。
その晩にキョンが父親死んで泣いてるのをヤンが見つけます。キョンが大泣きを始めると黙って慰めてやるんですが、ヤンは自分の父親のことをチラッとでも思い出したかな?
ウォンはこっそり塀越しにヤンの様子を聞いて煙草を差し入れてやります。
出所後チンピラ生活を始めるヤン。異母兄であるハウが一緒に仕事をしようと誘います。ヤンはほとんど話しをしません。ハウに「お前はうちから逃げたがっていたな。口をきくのもいやなのか?」その答えも首振りだけ・・。「明日は娘の誕生日だ。お前もうちに来い」と誘われ、又もやちょっと笑顔でうなずくヤン。あー、まだ若いわ・・。つづく・・
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何をいまさら「インファナル・アフェアⅡ」その14

2005-09-03 23:20:26 | 香港映画
さて本日のお題はヤンですね。当然のごとく彼の項も長いでしょう。だってすべての狂言回しはヤンですもの。
チャン・ウィンヤン(えっ、そんな名前なの?)演じるのはショーン・ユー。ⅡのDVDの映像特典には片言の日本語で挨拶してくれるショーンが入ってます。ちょっと恥ずかしそうですが・・。
ヤンの登場はキョンをボコボコにするシーンから。キョンが車泥棒か何かをしてヤンが通報します。現場にはルクが現れ「警察学校の生徒だな。今年の主席だろ。早く帰れ。」って言うんですが、これがルクとの出会い。
ヤンは警察学校の主席として校長の誕生日会に出席。抜群の記憶力で校長が賭けに勝つようにいかさまで答えを教えたりします。その帰り道、上機嫌の校長とルクはヤンに接触するハウに出くわします。何事かと問う二人にハウが答えます「父が何かあったら子供全員に伝えるようにと言われてましたので」その言葉でヤンがンガイ家の人間であることがばれます。
主席の座を追われ警察学校を放校になるヤン。教官が「規則を破ったものは彼のようになる。彼のようになりたいか?」と言い放ちます。その姿をラウがじっとみるというカットはインファナルで何度も登場します。
ヤンはウォンに何故警官になりたいのか聞かれ、「善人になりたい」と一粒の涙をこぼします。兄を裏切れるのかとも問われます。ヤンは善人側に立つため潜入捜査官の道を選びます。身内にマフィアを持つ男が警官になる唯一のチャンスとしてこの道を歩みはじめるのです。
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何をいまさら「インファナル・アフェアⅡ」その13

2005-09-02 23:04:48 | 香港映画
というわけでラウ その2です。
警察側の証人としてサムが二年ぶりに香港に帰ってきます。ラウは情報作戦課になりました。二人はホテルの部屋で再会します。そこで聞かれるんですね、マリーはお前に電話したのかと・・。
どうもこのあたりのラウは印象が薄いな・・。サムとハウの対決という最大の山場の時にラウはその他大勢の警察官といった立場でしたから。
香港返還の日、夜勤だったラウはマリーという名の女の子と出会います。べろべろで調書を取るのも大変そうです。ほっとくと寝ようとするし・・・。
「お嬢さん名前は?」と聞かれ、酔ったマリーが「マリー(これもかなり怪しい答え方)」と答えます。これがラウの嫁になるマリーとの出会いなんでしょうね・・。マリーと聞いてラウがハッとします。失われたマリーの代わりに現れる別のマリーという名の女。この出会い双方にとって本当によかったんでしょうか?というわけでラウの項は終了。
ちなみにラウをやったエディソン・チャンは愛想のないことでは有名のようです。ある所で見た写真集では笑顔全開でしたが。笑ったらかわいいのにな・・。
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何をいまさら「インファナル・アフェアⅡ」その12

2005-09-02 05:42:44 | 香港映画
サムを無理に終わらせ(?)次はやはりラウで。
ラウは姐さんであるマリーをひそかに慕ってます。マリーもうっすら気づきながら、手駒としてクワン殺害を持ちかけます。愛する姐さんのためラウはクワン殺害を決行。オープニングは若きラウを演じるエディソン・チャンが暗殺現場に向かう姿を追っていきます。
ラウは暗殺に成功しインファナルサーガのすべての因果がここで生まれました。ラウは自分が決行した暗殺の重要度をあまり理解していないようです。
マリーはラウに「今夜のことはあなたと私の秘密よ」と言いますが、ラウはうれしかったろうと思います。ちょっとマリーさん、ラウの恋愛感情利用しすぎだよな
サムは警察にスパイを送り込む事を計画しラウも選ばれます。ラウはその話を受けます。ここに警察官ラウ・キンミンが誕生します。
ラウは警察学校を無事卒業。どうやらウォンの居る署に配属されたようです。ウォンの部屋と階段をはさんで向かいの部屋に彼の席があり、ウォンが何してるか見えるんですよね。犯罪捜査課に何かあればすぐわかるわけだ。ラウは順調に出世していきます。
クワン暗殺から4年後のハウの復讐の日、犯罪捜査課はハウが何かを始める事に気づきあわただしくなっています。で、ラウは気がつきます。マリーが危ないことに。急行するとマリーは襲われてる最中。ラウのおかげでマリーは助かり、隠れ家に逃れます。
多分この時ラウはマリーを手に入れたような錯覚に陥り始め、かいがいしく隠れ家に通います。でもそれは彼だけの思いで、マリーの心にはサムのことしかない事実をつきつけられます。その事実を知ったラウが隠れ家から帰るシーンはラウの絶望がよく表現されてます。その絶望の深さゆえにタイに飛ぼうとしたマリーをラウは密告。マリーは空港でハウの側近に殺されます。そしてその姿をラウが車の中で見ています。自分の物にならなかった女の最期を。死体は血の跡をつけながら引きずられていきました。
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何をいまさら「インファナル・アフェアⅡ」その11

2005-09-01 00:01:06 | 香港映画
サム その3であります。
九死に一生得て警察側の証人として2年後の香港に帰ってきたサム。愛しのマリーはラウの密告によりハウの側近の手で始末され、サムはタイで子供まで作ってました。サムはラウに聞きます「マリーは空港からお前に電話したか?」答えをはぐらかすラウ。
政界に進出しようとして失敗したハウはもう何かが壊れたようで、保釈後に家族をハワイに逃がします。そしてタイのサムの家族を人質にとります。しかしサムもタイ人マフィアのポール(って名前な事を今日見直してしりました)の仕切りで家族を救い、反対にンガイ家のハワイの家を掌握します。破れかぶれのハウはサムを殺そうとします。サムはマリーの元に行きたかったんでしょうが間一髪のところでウォンによってハウは射殺されます。帰りの車中でポールがンガイ家の人々をどうするか聞かれ、殺す事はないと言いますが、ポールに説得され銃声が響く結末となりました。
ラスト返還される香港のホテルから祝賀の花火が上がる中で、サムはマリーの写真を見ながら泣いています。しかし招待した客の前では笑顔のサム。サムはハウの家族を皆殺しにした瞬間から泣く事を許されなくなったのではと思います。
ハウとサムの最後の対決シーンはエリック・ツァンとフランシス・ンの演技合戦です。双方とも素晴らしい演技でまちがいなくこの映画のハイライトシーンですね。というわけでサムの項は無理やり(?)終了!
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何をいまさら「インファナル・アフェアⅡ」その10

2005-08-30 09:31:37 | 香港映画
あ、二桁になりましたね。ということは「その20」ぐらい行くかな・・。というわけでしばらくはインファナル祭りだな。すんませんです。で、サム その2です。今回ネタばれあります。未見の方は興をそぐかも知れませんので後半は読まないでね。
ウォンはハウと徹底して仲が悪い。ハウが親父を偲んで飯喰ってる所へ乱入してみたり、嫌がらせが露骨。その時サムが二人の間に割って入って双方を引かせるといった場面も。
マリーはだれが大親分を殺したか知ってるだけに、いつ愛するサムに危害が及ぶか気が気じゃありません。サムの身辺に常に気をくばってます。サムが事実を知れば仁義を重んじる彼は苦しむのに。悪事は必ず露呈するのがこの世の常で罪人はその犯した罪に怯え続けねばならない。マリーはその地獄に今、いるんです。愛する人のためだと信じて。
そして、4年の月日が流れます。サムはハウに言われた仕事(タイとのコカイン密輸ルート)でタイに向かいます。マリーはサムを止めようとします。しかしサムはハウから言われた仕事で、ハウが事業の撤退を匂わしていたので、自分は関係ないと思ってたんですが、4人の親分が殺されてる同時刻にマリーからの電話ですべてを知るのです。
サムはタイ人マフィアのボスを殺すと別のマフィアを人質にしてからくもハウの仕掛けから逃げおおせます。マリーもラウの手で辛くも脱出。サムは女房を救い出すためタイ人マフィアに自分の拳銃を渡し命を預けます。でサムは撃たれるんですが(タイ人にも立場があるので)命は助かるんです。この一件でサムはタイ人と友達になり、タイにコカインルートを作る事が出来たのです。このサムが命を預けるシーンのサムはかっこいいですよ。なかなか撃たれるのが解ってて銃口を自分に向けて拳銃を渡せないでしょう?サムはそれをやれる人の良さがあるんですね。でもそれももうすぐ壊されちゃいますね(泣)
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何をいまさら「インファナル・アフェア Ⅱ」その9

2005-08-28 22:58:05 | 香港映画
本日のお題はサムで行きましょうかね。という事は長くなりますね。
Ⅱではサムが警察のウォンのところで飯を喰ってるところから始まります。10年前の設定ですからサムの髪も黒いし、ウォンも少し若く見えるように工夫されてます。
マリーが迎えにきて車で帰って行くんですが、仲よし夫婦でいい感じです。
サムは他の親分たちがハウに従わないつもりのときもンガイ家への仁義のために彼だけはハウに従うつもりだったようです。親分4人衆の晩餐にも最後に加わってましたし、新参者はつらいようですね。
サムはたぶん出世したいという強烈な欲求がない男ですね。これが彼を愛するマリーには不満だったのでは。この頃のサムはまだ悪になりきれてないです。
サムってちっさいおっちゃんですが、大きく見えますね。演じるのはエリック・ツァンは監督もやる香港映画界の重鎮のようですね。動きがちょこまかしてるので、見ていてかわいい。でもこの後はかわいいシーンは減りますな。というわけで続きはまた明日。
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何をいまさら「インファナル・アフェア Ⅱ」その8

2005-08-27 18:00:56 | 香港映画
というわけでマリー その2であります。
マリーはサムへの愛ゆえに道を誤るんですが、その愛の深さに嫉妬したラウに裏切られて壮絶な最期となります。このⅡほど死体が転がることは他のパートではないですね。親分4人衆、ロ・ガイ、マリー、クワン家の人々・・。
サムはマリーに言うんですね「お前の男は男前か?」ウォンがマリーをそそのかしたのがわかる前に。サムは自分の女房が何か知ってるのは解ってたのかなと思います。ウォンがマリーとホテルの部屋で話しをするシーン。ウォンはマリーの決意を推し量るかのように見つめます。結局この姿を撮られてウォンの立場が揺らぐんですが、カリーナ・ラウの凛とした美しさが際立つシーンで私のお気に入りです。
マリーの最期をラウは見届けます。自分のものにならないなら、いっそ殺してしまえという狂恋のさまがよく出たシーンだったと思います。マリーの死体が血の跡を残して消えていくのを見ていたラウはどんな気分だったんでしょうか?
無理やり消した女への愛は影のように彼のその後に付きまといます。マリーは死んだことで、不在という名の存在感を残してくれたのです。というわけでこの項終了。
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何をいまさら「インファナル・アフェアⅡ」その7

2005-08-26 00:08:16 | 香港映画
さて本日よりのお題はインファナルサーガの影の主役マリー姐さんです。今日はその1です。
そもそも、マリーがウォンの口車に乗らなければクワン暗殺は起きなかったし、サムもあんなに悪の道一直線にならなかったのではと思うんです。
サムはこじんまりとやくざの親分をやり、たまにウォンと決まりきった駆け引きをして、隣にマリーが寄り添う人生が理想だったと思うんです。でも、旦那おもいのマリーはもっとサムに大きなシマを持たせたかったようで、ウォンに操られちゃったって感じでしょうか・・。
ラウはあこがれの姐さんの頼みでクワンを暗殺してしまいます。このことが彼自身や他の人の人生を大きく狂わせます。ラウにとっての無間道はもうここから始まっています。
まさにマリーはファムファタール、運命の女ですね。少なくとも、ラウにとってマリーと出会わない人生は考えられないでしょう。
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