何をいまさら日記

自分が好きな映画や本について世間様から「いまさら・・」と思われる事を自ら突っ込みます

何をいまさら「インファナル・アフェアⅡ」その10

2005-08-30 09:31:37 | 香港映画
あ、二桁になりましたね。ということは「その20」ぐらい行くかな・・。というわけでしばらくはインファナル祭りだな。すんませんです。で、サム その2です。今回ネタばれあります。未見の方は興をそぐかも知れませんので後半は読まないでね。
ウォンはハウと徹底して仲が悪い。ハウが親父を偲んで飯喰ってる所へ乱入してみたり、嫌がらせが露骨。その時サムが二人の間に割って入って双方を引かせるといった場面も。
マリーはだれが大親分を殺したか知ってるだけに、いつ愛するサムに危害が及ぶか気が気じゃありません。サムの身辺に常に気をくばってます。サムが事実を知れば仁義を重んじる彼は苦しむのに。悪事は必ず露呈するのがこの世の常で罪人はその犯した罪に怯え続けねばならない。マリーはその地獄に今、いるんです。愛する人のためだと信じて。
そして、4年の月日が流れます。サムはハウに言われた仕事(タイとのコカイン密輸ルート)でタイに向かいます。マリーはサムを止めようとします。しかしサムはハウから言われた仕事で、ハウが事業の撤退を匂わしていたので、自分は関係ないと思ってたんですが、4人の親分が殺されてる同時刻にマリーからの電話ですべてを知るのです。
サムはタイ人マフィアのボスを殺すと別のマフィアを人質にしてからくもハウの仕掛けから逃げおおせます。マリーもラウの手で辛くも脱出。サムは女房を救い出すためタイ人マフィアに自分の拳銃を渡し命を預けます。でサムは撃たれるんですが(タイ人にも立場があるので)命は助かるんです。この一件でサムはタイ人と友達になり、タイにコカインルートを作る事が出来たのです。このサムが命を預けるシーンのサムはかっこいいですよ。なかなか撃たれるのが解ってて銃口を自分に向けて拳銃を渡せないでしょう?サムはそれをやれる人の良さがあるんですね。でもそれももうすぐ壊されちゃいますね(泣)
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何をいまさら「インファナル・アフェア Ⅱ」その9

2005-08-28 22:58:05 | 香港映画
本日のお題はサムで行きましょうかね。という事は長くなりますね。
Ⅱではサムが警察のウォンのところで飯を喰ってるところから始まります。10年前の設定ですからサムの髪も黒いし、ウォンも少し若く見えるように工夫されてます。
マリーが迎えにきて車で帰って行くんですが、仲よし夫婦でいい感じです。
サムは他の親分たちがハウに従わないつもりのときもンガイ家への仁義のために彼だけはハウに従うつもりだったようです。親分4人衆の晩餐にも最後に加わってましたし、新参者はつらいようですね。
サムはたぶん出世したいという強烈な欲求がない男ですね。これが彼を愛するマリーには不満だったのでは。この頃のサムはまだ悪になりきれてないです。
サムってちっさいおっちゃんですが、大きく見えますね。演じるのはエリック・ツァンは監督もやる香港映画界の重鎮のようですね。動きがちょこまかしてるので、見ていてかわいい。でもこの後はかわいいシーンは減りますな。というわけで続きはまた明日。
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何をいまさら「インファナル・アフェア Ⅱ」その8

2005-08-27 18:00:56 | 香港映画
というわけでマリー その2であります。
マリーはサムへの愛ゆえに道を誤るんですが、その愛の深さに嫉妬したラウに裏切られて壮絶な最期となります。このⅡほど死体が転がることは他のパートではないですね。親分4人衆、ロ・ガイ、マリー、クワン家の人々・・。
サムはマリーに言うんですね「お前の男は男前か?」ウォンがマリーをそそのかしたのがわかる前に。サムは自分の女房が何か知ってるのは解ってたのかなと思います。ウォンがマリーとホテルの部屋で話しをするシーン。ウォンはマリーの決意を推し量るかのように見つめます。結局この姿を撮られてウォンの立場が揺らぐんですが、カリーナ・ラウの凛とした美しさが際立つシーンで私のお気に入りです。
マリーの最期をラウは見届けます。自分のものにならないなら、いっそ殺してしまえという狂恋のさまがよく出たシーンだったと思います。マリーの死体が血の跡を残して消えていくのを見ていたラウはどんな気分だったんでしょうか?
無理やり消した女への愛は影のように彼のその後に付きまといます。マリーは死んだことで、不在という名の存在感を残してくれたのです。というわけでこの項終了。
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何をいまさら「インファナル・アフェアⅡ」その7

2005-08-26 00:08:16 | 香港映画
さて本日よりのお題はインファナルサーガの影の主役マリー姐さんです。今日はその1です。
そもそも、マリーがウォンの口車に乗らなければクワン暗殺は起きなかったし、サムもあんなに悪の道一直線にならなかったのではと思うんです。
サムはこじんまりとやくざの親分をやり、たまにウォンと決まりきった駆け引きをして、隣にマリーが寄り添う人生が理想だったと思うんです。でも、旦那おもいのマリーはもっとサムに大きなシマを持たせたかったようで、ウォンに操られちゃったって感じでしょうか・・。
ラウはあこがれの姐さんの頼みでクワンを暗殺してしまいます。このことが彼自身や他の人の人生を大きく狂わせます。ラウにとっての無間道はもうここから始まっています。
まさにマリーはファムファタール、運命の女ですね。少なくとも、ラウにとってマリーと出会わない人生は考えられないでしょう。
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何をいまさら「インファナル・アフェア Ⅱ」その6

2005-08-24 23:19:50 | 香港映画
本日はハウ その2でございます。
親孝行なハウは4年目の父の命日に4人の大ボスを殺す事に成功します。ただひとり、マリーの忠告でサムのみが生き残ります。
ウォンとハウは最初から相性が悪いらしく、はじめから敵対関係でしたね。そしてハウは父の暗殺事件の影にウォンがいるのを調べ上げ、最悪の方法で復讐をとげます。おかげでウォンは懲戒まで追い込まれます。
そして、ハウは政界に出ようとして失敗させられます。ウォンに邪魔されるんです。その頃サムが警察側の証人となり警察に保護されます。
ハウはどうやらこの頃から壊れかけてます。家族をハワイに逃がし、サムと対決します。サムのタイ人家族を人質にとり、サムを脅かすんですが、反対にサムと友達のタイ人に家族を人質にとられます。このシーンが怖いのは、直接に血は見せませんが電話の音とオフショットでハウの家族が壊滅したことを描いてるんですよ。サムとハウはこのとき二人の中で何かが壊れたと思います。
すべての野望も家族も失ったハウはサムに銃口を突きつけます。サムはこの時殺される気だったと思います。しかしサムが生き残り、ハウはヤンが自分を裏切っていた事を最後に知って死んでいきます。ヤンにすがりながら死んでいくシーンは悲しいですね。ヤンもすごく悲しかったと思います。
ハウがもうちょっと気楽に生きていける人ならよかったのに、親孝行だったばかりに自分の思ってた人生と違うかったんじゃないかと思います。
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何をいまさら「インファナル・アフェアⅡ」その5

2005-08-23 19:42:37 | 香港映画
さあ、今日はハウで行ってみましょう。
ハウを演じるのはフランシス・ンです。この人かなりの芸達者ですね。ハウという男の複雑な内面をよく出してたと思います。
この物語の始まりは黒社会の大ボスのンガイ・クワンが何者かに暗殺されるところからスタートします。クワンには男の子が3人います。長男は堅気でハウは次男ですが父の跡を継ぎます。クワン家は仲良しらしく事が起きると兄弟がよく書斎で相談事をしてます。
ハウは一見線が細いのですが、父の仇を討つため4年間準備して決行する執念深さや、ルクが潜入させていたロ・ガイを殺すときの冷ややかな態度は怖いです。
しかし、父を尊敬し、異母弟のヤンや娘に対しての眼差しは優しいですね。父の「世に出たものはいつか消える」という教訓を胸に生きています。
父の跡を継いだハウが娘の誕生日パーティーを開き、サムに協力を助力するシーンや招かれたヤン達も一緒に写真をとるシーンは後から始まる惨劇の静かな序曲のようで私の大層好きなシーンです。
恐らくハウは本当は父の跡を継ぎたくなかったのではないのかなと思います。異母弟のヤンにできれば代わって貰いたかったのでは。でも親孝行な彼には出来なかったようですね。では明日もハウで行きます。
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何をいまさら「インファナル・アフェア Ⅱ」その4

2005-08-22 23:34:17 | 香港映画
本日のお題はルクでいきましょうかね。
彼はウォン警部の親友です。階級は確か警視。ウォンより出世してます。演じてるのはフー・ジュン。ウォンと現場の指揮をとってるとき意見が対立するとトランプで決めるんですが、ウォンのいかさまにつきあい、いつだってウォンの言う通りしてやるんです。この人もいい人。ウォンの刑事人生に危機が訪れたときも一人でかばってくれました。
でもこの人も潜入をハウの近くにおいてたんですが、ばれて殺されます。役名はロ・ガイでロイ・チョンがやってましたが、怪しいかんじがよくでてましたね。あっさり殺されるんですが非情に印象的な役で、「ザ・ミッション」を後に見た私はマイクを観て「???」でした。
ロ・ガイが目の前で実に簡単に殺され、若き日のヤンはショックをうけます。
ルクは親友の危機を救おうと、ウォンを訪ねてウォンの車に乗りこんでウォンのかわりに死んでしまいます。親友の死に衝撃をうけるウォン。いくら自分のまいた種とは言え、最悪の報いをうけます。このシーンでウォンがかなり動揺して床に寝転んで泣くんですが、この姿は実にかっこ悪いんです。がいいシーンです。子供みたいだけどね。ルクの死でウォンは何かを悟った感じになりました。
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何をいまさら「インファナル・アフェア Ⅱ」その3

2005-08-21 21:44:08 | 香港映画
今日はキョンでいきたいと思います。
キョンも過去の話なので生き返ってます。うれしいわ。
でも、キョンには言いたいことがあります。君はさっきボコボコにされた男にすがれるのか!キョンったら刑務所でいきなりヤンにボコボコに殴られるんですが、父親が死んで葬式に行く許可が出なくて泣いてるところをヤンにみつかるんです。で、ヤンにすがって泣くんだよ。あんたいい奴だけどだめじゃん。初めて会ったときもボコボコにされてたよな、確か・・ヤンの前で車泥棒かなんかして通報されるんだよな。
サムがかわいがるのもわかるがもう少し分別が欲しいぞ。
でも、この考えなしの行動が、行き場を失ったヤンを救ってくれるんだよな。一緒に働こうって誘ってくれるんだよね、サムのところで。あの時ヤンは多分、絶望していたと思います。自分の目の前で人が死んでいき、誰も助ける事が出来なかったという事実に・・。
キョンはそんなヤンにとって唯一の友だったと思います。
あ、サムとタイに行くシーンもいいですよ。なかなか、おバカで。やっぱキョンはインファナルサーガの癒し系キャラですね。
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何をいまさら「インファナル・アフェア Ⅱ」その2

2005-08-20 22:21:16 | 香港映画
では本日のクローズアップするのはンガイ・クワン配下4人の親分たちです。
大ボス、ンガイ・クワンが殺され、息子のハウが組織を継ぐことになりました。
クワン家に上納金を納める日にボスたちは鍋屋でお食事中。食卓の話題はハウを大ボスと認めるかどうか。そこにサムもやってきます。4人のボスは最初話し合いの通り、上納金を拒否しますが、ハウはボス一人づつの弱みをちらつかせひとりひとり落とします。サムはその光景を楽しそうに眺めてます。
ハウ(フランシス・ン)からの電話にうるさそうに出る親分達。しかし威勢のいいのも最初だけ、実に効果的に弱みを突きつけられ上納金を払うはめに陥る親父たちの姿は笑いを誘います。こうして、ハウは大ボスとなったのです。
そして4年の月日が流れます。ハウはボスのうちの誰かのしわざと確信し、父の命日に4人のボスを一人一人殺します。それもハウが彼らにあわせて選んだ殺害方法で。鍋屋を定位置にしてるボスも火だるまにされてました。その執念は大層恐ろしいです。最初の鍋屋でのシーンがあるだけにこの落差が怖さを増幅させます。ハウの怖さを見せ付けられるシーンですね。
この4人のボスたちを演じた人たちは俳優さんでは無い方々との噂も。でも殺されるシーンは大変だったのでは・・。特に火だるまの人は怖かったと思います。恐るべし香港映画界。
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何をいまさら「インファナル・アフェアⅡ」その1

2005-08-19 20:14:31 | 香港映画
 インファナル・サーガの2作目、原題が「無間序曲」となってるように1作目の10年前を描いてます。ということで1作目に死んだすべてのお方が復活です。でもトニー・レオンとアンディー・ラウは出ませんが・・。サムの髪も黒いです。
 この作品はウォンとサムの視点で見ちゃいますね。今回は女性キャストはカリーナ・ラウのやったマリーと(このお方が今回の影の主役ですかね)メイ(フー・カーリー)、とのちにラウと結婚するマリーの3人ですからね。後は皆、主役の2人をのければおっさんだけという見事なキャスティングです。
今回はヤンの若い時をショーン・ユー、ラウの若い時をエディソン・チャンが演じています。話は見事それますが、特典映像でこの2人のインタビューも見られます。ショーン・ユーはうれしそうにしゃべってるんですが、エディソン・チャンは機嫌が悪かったらしく最後まで仏頂面だったのが印象的です。
 前回も親父で語ると書きながらストーリーを書いちゃいましたが、今回はキャストごとの見せ場で書いてみようかと思います。誰から書くかは・・考えます。
今回は香港返還前から返還された瞬間までを描いていますが、返還のシーンは感慨の深いものがあり、改めて大きな事件であったことを思い出させました。ではこの項長くなりますが気長にお付き合いを・・・。
 
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