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前回紹介したように,子どもが何かを説明する,伝えるときは,できるだけ一文を短く区切らせるようにしました。
するとずいぶんとすっきりとした文章にはなりましたが,まだもう一歩,伝わりにくい感じがします。
【問題】水のはたらきによる地層のでき方を調べよう
先生「ゆみこさん,実験したことを教えてください。」
ゆみこ「はい。よく見ると,小石,砂,粘土の順番で積もってました。きれいな地層みたいになりました。」
ともや「え?どんな実験したんですか?」
ゆみこ「水で,水槽にどんどん流しました。」
さゆり「何を?」
ゆみこ「あ,砂と小石と粘土を混ぜたんです。最初に。」
さゆり「あぁ,なるほど。」
先生「えー,それで,そしたら… どうなったって?」
ゆみこ「水槽の中に積もりました。小石とかが順番に…」
(今回の攻略法のために,ちょっとわざとらしいシチュエーションにしてしまいましたが…)
ゆみこさんは,一文は短くくてシンプルな文章です。だから,それ自体を,聞いている方が理解できないということはなさそうです。
でも,ゆみこさんの話の全体が理解しにくいようになっています。
一文,一文のしゃべり方を工夫したら,今度はその話全体のつくりについて工夫が必要ですね。
今回のゆみこさんの話も,こうすればいいでしょう。
説明には順序をつけさせる!
ということです。
聞く側の子どものことを考えれば,順序性がはっきりしていることは,とても理解しやすくしてくれます。
子どものうちは,時系列という概念が大きいのです。
説明に順序をつける。具体的には,
★「まず」「次に」「そして」「さらに」「すると」「最後に」などの言葉で,自分のしたことを並べる
★「最初に」「2番目に」「3番目に」「最後に」などの番号で,自分のしたことを並べる
という方法が考えられます。
(ちなみに,こういった順序性については,2年生段階で学習することメインとなっているようです。しかし,これはどの学年でも充分活用できると思います。)
授業で,子どもが説明をしようとするとき,最初の一言目,何から話していいか困っている子に,「『まず』から話してごらん」とアドバイスすると,「まずぅ,この式を…」と,自然と話しだせることがよくあります。
はじめのうちは,子どもの説明の区切りごとに,先生が「次に」「そして」などと,言葉をはさんであげるとよいでしょう。
試しに,ゆみこさんの上の説明に,順序をつけてみましょう。(一文も短くして)
「まず,小石と砂と粘土を混ぜました。
次に,それらを水で水槽にどんどん流しました。
すると,どんどん積りました。
さらに,よく見ると,小石,砂,粘土の順番で積もってました。
最後に,きれいな地層みたいになりました。」
うん,いい感じです。
こういった順序性をつけるための「まず」「次に」「2番目に」「3番目に」などというカードを用意して,黒板に貼るなどして,意識づける授業も拝見したことがあります。
非常に,子どもたちも分かりやすそうです。
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