テストを返される瞬間は,多くの子たちにとってドキドキの瞬間です。
※本当は全員の子にとってドキドキの緊張感をもっていてほしいのですが,やっぱり一部の子は,テストといっても,ぽかんとしています(笑)
先生の「では,テストを返します。」
の一言で,教室が少しザワザワとしだすものです。
そして,一人ずつ返していくと,
「おー!!」
「やったー!!」
「うっそぉ」
「あ~あ~」
いろんな声が上がりますね。
素直なリアクションだから,そのときだけは「大きな声を出さない!」とは,言いたくないものです。
さて,テストですので,先生はその結果を受けて必要な説明をしなくてはなりません。
間違いが多かった問題について,再度全体で確認をします。
また,記述問題などで特によくできていた子の例などを紹介したりもします。
問題は,そのタイミング。
①テストを返した後に説明する。
②説明をしたあとにテストを返す。
どちらがいいでしょうか?
結論
テストに関する説明は,テストを返す前にする!
のがいいと思います。
どちらかというと,テストを返してから説明する先生が多いのではないでしょうか。
そうすると,早く結果をしりたがっている子たちにすぐ渡せるよさがあるし,各自が自分のテストを見ながらその説明を聞けるよさがありそうなのですが,これが意外とそうでもありません。
子どもたちは,自分のテストの結果を受け取ってしまうと,その結果だけで頭がいっぱいになって,その後の先生の説明に,真剣に耳を傾けられない子もいます。
100点を取った子は,「そんな説明必要ないよ。私分かってるもん」って感じで,聞く耳を持ちません。
80点を取った子は,確かにその問題を間違っているのですが「あ~…」というショックが大きかったり,「ねぇ,きみはできた?何点?」なんて落ち着きがなかったりします。
とにかく,テストを配り終わったあとのクラスというのは,しばらくザワザワしているものですよね。
そこで,テストを返す前に説明です。
すると,間違いなく全員の子たちが先生の説明に真剣に耳を傾けます。
なぜなら,自分がその問題をできていたかどうか,聞いていれば分かるからです。
興味津々です。
結果,できていた子も,できなかった子も,もれなく必要な確認ができることになり,定着につながります。
間違えていた子は,「あ~私そこ間違えた~」って気付いたあとに,テストを受け取ってから自分で訂正ができるようになります。
要するに,テストを返す前に説明することで,クラス全員に関係のある,しかも興味のある説明にすることができる。
ということですね。