小学校では、鉛筆の使用を基本としているところが多いのではないでしょうか。
でも,研究公開などにいくと,意外とシャープペンを使っている高学年を見ることもあります。
私なんかは「鉛筆派」ですので,慣れない光景に一瞬ドキッとします。
学校全体で容認して使っているのか
学級のみで容認して使っているのか
容認していないけど使ってしまっている子がいるのか
そこまでは分かりません。
さておき,今回の話は「鉛筆を使う」ということをきまりとして指導を進める上での話です。
低学年の頃から,ずーっと鉛筆を使い続けている子どもたち。
そんな中で、年が進むにつれて,シャープペンを使いたがる子が出てくるのも自然なことかもしれません。
子どもは、「どうしてシャープペンを使っちゃいけないんですか?」と、シャープペンの便利さや、中学生の使用などを加えて先生に迫ってきます。
時には、保護者の方でもそのような意見を言ってくる方もいるかもしれませんね。
ここで,先生としてどう対応しましょうか。
無論,折れてはいけません。
「そうね…」なんてスキを見せると,子どもは一気につけこんできます。
シャープペンの話題のみならず,「あれは?」「これは?」と,いろいろと迫ってくるようになってしまいます。
「シャープペンを使わない」というのは,大事なきまりごと。
鉛筆を使用することの意義を力説する!
その話のネタをいつも準備しておきましょう。
鉛筆のよさがあるんです!
鉛筆を使う必要性があるんです!
子どもたちにも、こう教えてあげましょう。
「ここに、鉛筆で書いた「心」という字と、シャープペンで書いた「心」という字があります。見比べてみて、どうですか?」
○鉛筆の方が濃くて、シャープペンはうすい。
○鉛筆の方は太い線と細い線があるけど、シャープペンは全部同じ線。
「そうなんです。鉛筆で書く字には、濃さや太さに変化があるんです。
そして、この濃さや太さこそ、字を上手に書く上で、とても大事なことなんです。」
そして、こうつなげる。
「きみたちは、小学生のうちに、上手な字を書く力を絶対に身につけたい。
どんな力で書けばいいのか、どんな動きで書けばいいのか、どんな持ち方で書けばいいのか、それを鉛筆から学ぶんです。
これは、シャープペンにはできないことなんです。
ですから、きみたちが今、いつも鉛筆を使ってることは、とても意味のあることなんです。」
この話を、実際の鉛筆で書いた字と、シャープペンの字を提示しながら、真剣に伝えます。
そして最後に私はこう付け加えます。
「それと、ほら、なんとなくだけど、シャープペンで書いた字より、鉛筆で書いた字のほうが、温かみがあると思わないかい?
先生は、鉛筆の字の方が、好きなんだけどなぁ。」
赤鉛筆の使用を勧める際にも、この話は説得力と感じています。
※シャープペンの使用を否定するものではありません。
もし「鉛筆使用を徹底する場合は」のときの,お話です!