お楽しみ会は「目標達成型」にしましょう という話はしましたが,
どんなお楽しみの中身にするか,それを企画するときはワクワクしますね。
子どものアイディアを集めたり,先生が提案したり,ときには保護者の方々まで巻き込んだり。
みんなが楽しめるように,学期末のいい思い出になるように,できるだけ盛大なパーティーにしたいという願いが自然とわき上がります。
しかし,ここでちょっとした問題が起きることも。
お楽しみ会の中身が,「ドッジボール大会」や「フルーツバスケット大会」などとなれば,その心配はないのかもしれませんが,
もし「映画(DVD)鑑賞会」「おやつパーティー」「夜のきもだめし大会」などとなると,配慮が必要です。
お楽しみ会は,お隣のクラスとの差があまり大きくならないように気をつける!
ということです。
これ,経験したことある先生って,結構多くないですか?
自分のクラスのお楽しみ会が大きくなりすぎた場合もあるし,お隣のクラスのお楽しみ会が大きくなりすぎた場合も。
「クラスのお楽しみ会」という設定なので,自然と話題はクラス内だけにとどまりがちです。
「お楽しみ会」という性質から,子どもたちにとっては「内緒の」なんて印象もあるかもしれません。
ましてや,教科などとちがって,年間の計画なんて全くなくて,その中身はそのときのクラスの雰囲気に任されているわけですから,どうにでもできるのです。
だから,思いがけず,それが盛大になりすぎ,学校で普段実施することとは,ちょっとかけ離れたような内容になってしまうこともあります。
ある日,6年1組が持ちこんだおやつを食べながら映画鑑賞をしている光景を,お隣の6年2組が目にしてしまって,
「なんで1組だけ~!」
「ずる~い!」
「先生!学校でお菓子食べていいの!!」
なんて騒ぎだしてもおかしくありません。
6年2組の先生からしても「そんなこと,先生も聞いてなかったし…」なんてなると,クラス間に嫌な隔たりができてしまいますよね。
配慮の行き届いた先生,経験のある先生は,自分のクラスでお楽しみ会をするとなれば,学年会等で「~という中身のお楽しみ会をしようと考えていますが」と,他の先生に図ることをするでしょう。
もっと配慮のある先生なら,校長先生にまで伺いを立てるでしょう。
「お楽しみ会」というネーミングで,会の企画・運営を子どもに任せたからといって,そういった必要な調整を先生が忘れてしまわないようにしましょう。