運動会練習が続いています。
まっだまだ暑いですね。
8時15分からの朝一の業間体育をするときから,もうたまらない暑さです。
みんな,よくがんばっています。
この運動会練習をする中でもよくいるのが,「見学」の子です。
体調不良のため,今日の体育は見学。
日陰の涼しいところから,一時間体育をしているお友だちを眺めることになります。
体育館でマット運動をするときも,プールで水泳をするときも,見学児童がいることはあります。
「見学」というだけで,その子も先生も,「残念だね」という印象になってしまいますが,仕方ないときだってあります。
そこで,見学だってしっかり体育の学習ができるように,先生なりに言葉をかけます。
「よし,じゃあ今日は見てお勉強ね。お友だちの動きをよく見ておくんだよ。」
「はい。」と返事をした見学の子。
でも,本当に一時間真剣に,体育をするお友だちを眺めて,いろいろ考えて勉強できる子なんて,少ないでしょうね…
先生は体育をする子たちにほぼ付きっきりになるわけで,ぽつんと取り残された見学の子は,そこから自分なりの長い時間を過ごすことになります。
放っておくと
ぼーっと見ているだけの子… 地面に落書きをする子…
出てくるでしょうね。
そこで,見学の一時間を無駄にしないために,その子にもきちんと体育に参加できるようにするために,よく掛ける言葉があります。
見学の子には「今日の一番を見つけてね。授業の最後に発表してもらうよ。」
これで,見学をする子の目の色が変わります。
今日の一番とするのは,
「一番がんばっていた子」
「一番元気があったグループ」
「一番お友だちを励ましていた子」
「一番準備や片付けをがんばっていた子」
「一番パスが上手だった子」
「Aグループの,一番よかった点」
など,いろいろと考えられます。
その状況に応じて,「どんな一番を見つけるか」を具体的に指示するといいですね。
授業の始めに,これを見学の子に伝えておくと,体育を参加できないはずだったその子に,大きな役割が回ってきます。
コツは「授業の最後に発表してもらうよ。」です。
まるで,授業の最後に講評をする先生のような役目で,緊張感もあるし,楽しみでもあります。
見学だからといって,ぼーっと過ごすわけにはいかなくなります。
同時に,体育をみる視点を先生がつくってくれたから,本当に体育の勉強になります。
「Bグループは,いつも励まし合っているよさがあるな…」
「さとしくんは,ボールから遠い所で待っているな…」
いろんなよさ「一番」を見つけようと必死になるわけです。
そして,授業の最後,発表の場面になったら,見学のその子だけでなく,発表してもらうクラスみんなも,どんな講評がくるのか,息をのみます。
先生からの一言よりも,リアルで,斬新で,興味があったりするものです。
ときに的を得ていて,クラス全体の学習が深まるきっかけにもなります。