小学生攻略法

このブログも10年目。久しぶりに担任復帰です。

個人情報保護。まずは身近なところから

2010-09-13 18:44:19 | 教師の仕事術の攻略法

子どもの成績管理をする際,もうほとんどの先生がパソコンを利用していることと思います。

先生方がそれぞれに,エクセルを活用して成績表を作っている場合もありますし,各教材会社から出されているソフトを活用している場合もあるでしょう。

素点を入力すると,自動的に

「◎」「○」「△」や

「3」「2」「1」が算出されるなど,便利ですね。

学期末の通知表や,年度末の要録作りが助かります。

ここで気をつけなくてはいけないことは,こういった情報化には「光」「影」の部分が必ずあることを認識することです。

学校における個人情報保護の重要性。

今,声高く叫ばれていますね。

そのために先生がしなくてはいけないことはいくつかありますが,まずは必ずできる簡単なことから。

子どもの個人情報に関するファイルには,それらしいファイル名を絶対つけない!

こんなことから見直してみましょう。

例えば,5年3組の子どもたちの国語の成績をつけたデータファイルに,

「5年3組成績(国語)」

「5-3 国語科成績一覧」

「H22 国語 評価」

とつけたり,

2年1組の名簿(住所・電話番号等記載)のデータファイルに

「2年1組 児童保護者名簿」

「2-1名簿(重要)」

「H22 2-1 adress & tel」

などといった,「それらしい」ファイル名をつけてしまうと,まずいということです。

それはもちろん

・データを漏洩・紛失・削除してしまったとき

・データをいれた媒体(パソコンハード・USB)を紛失・盗難・故障してしまったとき

のためです。

他人の目に触れて,すぐに「成績に関わるもの」「個人情報に関わるもの」と分かってしまっては,危ない場合もあります。

悪意をもった相手であれば,一気にそれらは悪用されるからです。

また,そういったキーワードをもとに,情報を検索してくる悪い奴らもいます。

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だから,そういったもののファイル名には気をつけましょう。

自分だけに分かる暗号化しものや,頭文字を並べたものなど,パッと見て,それらしく見えないファイル名を工夫しましょう。


昨日あんなにしたのに,もう忘れたの!?

2010-09-11 09:50:58 | 授業中の攻略法

「今日勉強することは,絶対に覚えましょう。中学生になっても,高校生になっても必ず必要なことですからね。」

先生は精一杯の熱意をこめて,あの手この手工夫して,子どもたちの指導にあたります。

(これは必ず覚えさせたい)というときこそ,力を込めます。

特に,子どものがその分野が苦手だったり,あまり意欲的でないときこそ,こちらも必死になります。

この努力は必要ですよね。

その工夫次第で,子どもの定着も変わってくるし,何よりそこに先生は責任をもつべきでしょう。

そこで忘れてはいけないことは,この努力,責任は,継続していくものだということ。

授業の工夫のおかげで,その一時間は子どもたちがよい反応を示したとしましょう。

そこで先生は「やった。覚えてくれただろう。」と思うけど,そこで終わっていけないということです。

私もよくしてしまいがちです。

あとになって,「あれ?前はできたのに?なんで?」となっちゃいます。

基本,人間は忘れていくものです。

「覚える」という活動には,それなりの規則性があります。

覚えさせたいことは,「一時間に集中して」ではなく「時間を分散して何回も」!

これは効果的な学習法の王道とも言えます。

人間の脳のメカニズムです。

一時間にどれだけ印象的なことを取り入れたからといって,脳は忘れていく。(自然と情報を整理していく)

その印象の度合いで忘れていく程度も変わってはくるが,たった一回で100%を保証することはできません。

それよりも,何回もたたきこむことです。

何回もたたきこまれることで,脳(海馬)は「あぁ,これは大事なんだな。よし,情報として留めておこう」と記憶を確かにします。

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受験勉強などがまさしくこの重要性を表していると思いますが,これは何も学習に限ったことではないようです。

私たちだって,たった一日を一緒に過ごした人より,時間は短くても近所で何度も顔を合わせ,あいさつを交わす人の方が親しみを感じるものですよね。

うん,確かに。

だから,授業においてもこの原則を踏まえておくことです。

「今日勉強することは,絶対に覚えましょう。中学生になっても,高校生になっても必ず必要なことですからね。だから,今日だけでなく,明日もあさっても,一週間後も復習をしますよ。」

こう言ってあげましょう。

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月曜日の子どもと,金曜日の子ども

2010-09-10 18:46:10 | 学級生活の攻略法

金曜日が終わり,ホッとする時間帯ですね。

今日一日,1年生の子どもたちの様子を振り返ってみると,「がんばってたな~」って感じます。

体育では,運動会の表現ダンスを精一杯踊っていました。

国語では,「大きなかぶ」で,「なぜ大きな大きなかぶになってほしかったのかな?」でおもしろい意見が出てました。

算数では,「1から59までの数」黒板リレーで,目標タイムを突破して大盛り上がり。

おかげで先生もクタクタの一日ですが(笑)

昨日,木曜日はどうだったかな… うん,なかなかおもしろい授業があったぞ。

そういえば,水曜日は,そうでもなかったような。

週初めの月曜日は,…全然だったような。

なるほど。

一週間というサイクルで,学級の様子を見てみると,気付くことがありますね。

一週間の中で,子どもたちにはリズムがある!

感じませんか?

月曜日は,休み明けでやたら元気だけはありますが,授業中には頭が回っていない感じがします。休みボケ。

火曜日には,学校のリズムに乗り出し,活動が安定します。

水曜日には,勢いも出てきますが,行き過ぎる場面も見られます。子どもをよく叱る曜日かな?

木曜日は,少し中だるみが見られる子も。でも,それまでの3日間の積み重ねがあり,落ち着いた,充実した活動ができる日でもあります。

金曜日は,明日に休みを控えて,また元気を取り戻します。うまく乗せれば,創造的なことをするのにも適した日かも。

おおまかにですが,一週間にはこんなリズムがあるように,経験から感じます。

でもよく考えれば,この子どものリズムは,先生のリズムでもあるんでしょうね。

その両方が絡み合って,学級のリズムになる。

ひょっとしたら,クラスによってこのリズムは,少しずつ違ったりもするのかもしれませんね。

このリズムの特徴をつかんで,授業づくりをしたり,学級での活動を工夫したりするのもいいのかもしれませんね。

それを思うと,月曜日,午前中の研究授業なんかは,ハードル高いですね。(笑)

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自分の仕事を振り返って,いつか誇れる日がくるように

2010-09-08 18:10:38 | 教師力UPの攻略法

こないだおもしろい話を聞かせてもらいました。

昨年度まで山間部にある極小規模校に勤めていた先生です。

若い男性の先生で,そこでの運動会の話をしてくれました。

完全複式校で,教諭はわずかに3人。

体育主任だったその先生は,進行をしながら,スターターをして,さらに審判までしていたそうです。

「スターターしてて,審判ができるの?」

「よーいドンでピストル打ったら,走ってゴールテープを持ちに行くんです。」

おもしろい話,といっては失礼ですが,思わず笑ってしまいました。

毎日忙しい業務に追われる学校の先生たち。

学級担任としての仕事が中心の先生がほとんどでしょうが,その学級担任という仕事を見ても,実に業務は幅広いです。

学習指導や生活指導など子どもへの直接的な指導も当然あるし,学級会計など事務的なこと,保護者会の打合せなど対外的なことだってあります。

それらに加えて,経験を重ねるごとにさらに仕事の幅は広がります。

まず校務分掌で任される仕事が増えます。教務,研修,保健… 先生によっては,学級担任よりもこちらに重点を置かなくてはいけない先生だって出てきます。

また校外の研修サークルなどに協力する先生もいるし,スポーツ少年団をみる先生,地区の体育連盟で行事運営に関わる先生もいます。

本当に,多くの仕事をしているんですよね。

きっと,このような大変さは,他の色々な職種にだってあります。

その大変さにグチをこぼすことは当然ありますが,自分のライフワークとするのに十分な価値があると,私は思っています。

  ・・・と,変な哲学っぽい話で横道にそれる前に今回の話。

このような大変な量の仕事に取り組んでいる先生たちに,ぜひ紹介したい攻略法があります。

自分の仕事の実績を記録する!

ということです。

先生たちには,子どもたちとの深い関わり合いや,同僚先生たちとの研鑽の中で,みんなそれぞれに,コツコツと実績を積んできています。

その中には,先生としてうれしい出来事も,悲しい出来事も,成功も,失敗もあるでしょう。

それら全部が,先生の実績です。

せっかくなら,その貴重な実績,自分の仕事の足跡ともいうべきものをしっかりと記録していきたいものです。

記録しなければ「思い出」としてのみ記憶に残りますが,残念ながらそれらは忘れられていくことも多いのです。だから,記録が必要です。

それが,将来の自分がさらにこの仕事を続けていく上での指針となるでしょう。

学校の研究史などとは違います。自分だけの「仕事史」です。これは貴重です。

しかし,何度も述べているように,学校の先生は忙しい。

小まめに自分の仕事の記録を残していくことは難しいですよね。

だから,記録が残っていくように,自ら意図的に作業をしなければなりません。

私が実践しているのは,次の4つのことです。

・年度末に「学級経営」「校務運営」「校内研修」「校外研修」「その他」の項目ごとに実績を記録する。(例:クラス全員が水泳25m達成  道徳研究授業「生命尊重」  町職域バレー大会優勝 など 何でも記録する)

・毎日の学級通信を発行し,クラスの成長を記録する。

・教育実践記録(論文)をつくる。

・自分の実績を日記やブログなどに記録する。

これらの記録を時々は振り返り,仕事の思いを新たにしています。

まだまだ未熟で,その実績といっても微々たるものですが,いつかこの自分だけの「仕事史」が誇れる日が来るといいなと思っています。

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子どもからモノを集めるとき

2010-09-07 18:53:57 | 学級生活の攻略法

「実験の記録を書き終えた子から,使った虫眼鏡を前に出しなさい。」

「漢字ドリルを集めたいと思います。休み時間のうちに先生の机に出しておきなさい。」

振り返ってみると,一日のうちに何度かある場面ですね

子どもからモノを集める。

集めたものを保管したり,評価したりする仕事が先生にはあるわけですが,この仕事がうまく進められるかは,その「集め方」が重要になってきます。

失敗例としては,

▲提出していない子がいて,全員分そろわない!

▲集まったものが,向きや表裏がバラバラ!

ということがありますね。

「あ~もう~」って感じになります。(笑)

学校の先生の仕事って,こんな細かなところにまで技術を要するんですよね。

知ってるのと知らないのと,経験があるのとないのでは,やはり違います。

ここでも,うまくモノをもってこなかった子のせいにするんじゃなくて,先生の指示がよくなかったと,自分を反省しましょう。

結論

モノを集めるときは,代表の子にまとめて持ってこさせる!

が基本だと思います。

◎「一番後ろの人,列のみんなのを集めてきてください。」

◎「グループの班長さん,みんなのを集めてきてください。」

やっぱりこれが便利です。

まず,「モレ」がなくなります。

先生の指示を聞いてなくてぼけーっとしていた子にも,代表の子が回ってきてくれるからです。

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さらに,向きや表裏がそろいます。

個々に集めるより,まとめて集めた方がきれいにそろうものです。

もう一つ。

先生のところに来る子がぐんと少なくなりますので,混雑が減りますね。

授業を進めていると,状況にもよるとは思いますが,やはりまとめて集める方法が基本だと思います。

ちなみに,一年生の担任をしていると,ほんっとにこれを痛感します!