<リアル書店は消えるのか、模索する現場の本音> 11月16日(水)12時4分発信より一部引用
インターネット通販と電子書籍の普及から、経営に行き詰まった多くの書店が街から姿を消している。1999年に2万2,296店あった書店数は、2014年には1万3,943店に急減。「リアル書店」はこのまま消えていく運命にあるのか? 現場はどう生き残り策を模索しているのか?
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この記事は本好きを自認する私にとって衝撃だったが、この一年で自分の為に何冊本を買ったかと考えた時、その少なさに再び衝撃を受けた。
趣味は読書というよりは癖は読書と言った方がよいほど、いつも何かを読んでいるが、考えてみれば本仲間に勧められ貸してもらう本や、図書館で借りた本を読むことが多く、近年自分のために本を買うことは、めっきり少なくなっている。
それは懐具合といった事情もあるが、もう書棚に収まりきらないという事情の方が理由としては大きい。
そんな私だが、本を買う機会が減ったわけでは決してない。
クリスマスや誕生日のプレゼントの一つに本を加えることにしているし、お祝いやお見舞いは現金に限る!と思う私だが、そこに一冊その時々の相手の状況に合うと思う本を添えることにしている。そしてプレゼントにする本は、本屋で買うことにしているので、リアル書店が消えることは、私としては困るのだ。
そこで、リアル書店が存続する方法を、私なりに考えてみた。
記事では、親愛なる(※)丸善ジュンク堂代取が 『雑誌の読み放題サービスの普及は、店頭での雑誌販売に大きなダメージを与えていますし、書店で立ち読みしているお客さんがその場でスマートフォンを取り出してネット書店で注文し、手ぶらで帰宅される姿を目にすると、私どものビジネスが、非常に厳しい状況に置かれていることを痛感します』と嘆いておられ、その対応策(対抗)策として、文房具屋やカフェの併設や「本屋に泊まろう」企画をあげておられる。
だが、私はこの策には懐疑的だ。
私が出色(笑)の本を求めて彷徨う本屋は、いつも大盛況だ。
絵本コーナーでは、子供が、ページを開くと音楽が流れる絵本を開けっ放しにしていようが、製本(本の綴じ)がダメになるのではないかという扱いをしていようが、注意する親は少ない。が、大いに賑わってはいる。
情報誌のコーナーでは、それこそスマホで撮るつもりなのか、気になるページに付箋でもつけているのではないかと思われる人も見かけるし、又それが目立たぬほどに、賑わってもいる。
リアル書店そのものの集客力が落ちているわけではないはずだ。
では、これだけ書店を堪能している彼らが、そこで本を買うかというと、おそらくそうではないだろう。
自分達が痛めた本の現状を知っているからこそ、ネット書店に注文するのだ。
そのような人々が本を傷めつけているのを知っているから、本好きな人は、誰も触れていない自分だけの本を求めて、ネット書店に注文するのだ。
本屋カフェで、見知らぬ他人がコーヒー片手に読んだ本を、買いたいと思う人は少ないだろう。
「開かれた本屋」などという路線でいけば、広く浅く関心は呼ぶかもしれないが、真の本好きに敬遠され、購買に結びつく客を逃すことに繋がりかねない。
そこで、リアル書店をこれ以上減少させないためには、リアル書店の店員さんに書店としての能力を向上してもらうのも一計ではないかと考えている。
例えば、洋服の専門店に入れば店員さんが声をかけてくる。それを鬱陶しいと感じることもあるが、アドバイスが有難いことも多く、何より商品管理に役立っているのではないか。
例えば、私がプレゼントの本を本屋で買うのは、サービスでプレゼント包装してもらえるという貧乏くさい理由だが、季節や用途に応じた包装紙が選べるのは有難い。ここで、その本がプレゼントとして相応しいかのアドバイスをもらえたら、嬉しい客もいるのではないか。話題になっている本が、贈り物として相手の状況にふさわしいか不安に感じる人もいるだろう。ベストセラーだから良かれと思って選んだ本の内容やその一節が、相手の状況によっては、好ましくない場合も、時としてある。そのような懸念があるとき、本屋の店員さんから客観的な書評やアドバイスを頂戴できれば、’’買うため’’に本屋に行く人は増えるのではないだろうか。
ものを’’売る’’という場合、お楽しみ的付加価値も重要かもしれないが、売り物そのものの質の維持とアドバイスの専門性こそ重要ではないだろうか。
リアル書店は、リアル店員の能力で勝負するのが一番王道のように感じるのだが、どうだろうか。
追記
※親愛なる丸善ジュンク堂代取と書いたが、別に知り合いでも何でもない。
ただ、学生時代に基本書を探すために丸善を訪れたときの’’感じ’’が忘れがたく、クドウ・ジュン系の代取さんにも、かってに敬意を払っている。
親愛なる丸善ジュンク堂代取は、「雑誌の読み放題サービスの普及は、店頭での雑誌販売に大きなダメージを与えてい」ると指摘されているが、これは店頭販売にダメージを与えているのみならず、世論形成にも大きな悪影響を与えていると思われる。そのあたりについては、いずれ書くことがあるかもしれない。
インターネット通販と電子書籍の普及から、経営に行き詰まった多くの書店が街から姿を消している。1999年に2万2,296店あった書店数は、2014年には1万3,943店に急減。「リアル書店」はこのまま消えていく運命にあるのか? 現場はどう生き残り策を模索しているのか?
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この記事は本好きを自認する私にとって衝撃だったが、この一年で自分の為に何冊本を買ったかと考えた時、その少なさに再び衝撃を受けた。
趣味は読書というよりは癖は読書と言った方がよいほど、いつも何かを読んでいるが、考えてみれば本仲間に勧められ貸してもらう本や、図書館で借りた本を読むことが多く、近年自分のために本を買うことは、めっきり少なくなっている。
それは懐具合といった事情もあるが、もう書棚に収まりきらないという事情の方が理由としては大きい。
そんな私だが、本を買う機会が減ったわけでは決してない。
クリスマスや誕生日のプレゼントの一つに本を加えることにしているし、お祝いやお見舞いは現金に限る!と思う私だが、そこに一冊その時々の相手の状況に合うと思う本を添えることにしている。そしてプレゼントにする本は、本屋で買うことにしているので、リアル書店が消えることは、私としては困るのだ。
そこで、リアル書店が存続する方法を、私なりに考えてみた。
記事では、親愛なる(※)丸善ジュンク堂代取が 『雑誌の読み放題サービスの普及は、店頭での雑誌販売に大きなダメージを与えていますし、書店で立ち読みしているお客さんがその場でスマートフォンを取り出してネット書店で注文し、手ぶらで帰宅される姿を目にすると、私どものビジネスが、非常に厳しい状況に置かれていることを痛感します』と嘆いておられ、その対応策(対抗)策として、文房具屋やカフェの併設や「本屋に泊まろう」企画をあげておられる。
だが、私はこの策には懐疑的だ。
私が出色(笑)の本を求めて彷徨う本屋は、いつも大盛況だ。
絵本コーナーでは、子供が、ページを開くと音楽が流れる絵本を開けっ放しにしていようが、製本(本の綴じ)がダメになるのではないかという扱いをしていようが、注意する親は少ない。が、大いに賑わってはいる。
情報誌のコーナーでは、それこそスマホで撮るつもりなのか、気になるページに付箋でもつけているのではないかと思われる人も見かけるし、又それが目立たぬほどに、賑わってもいる。
リアル書店そのものの集客力が落ちているわけではないはずだ。
では、これだけ書店を堪能している彼らが、そこで本を買うかというと、おそらくそうではないだろう。
自分達が痛めた本の現状を知っているからこそ、ネット書店に注文するのだ。
そのような人々が本を傷めつけているのを知っているから、本好きな人は、誰も触れていない自分だけの本を求めて、ネット書店に注文するのだ。
本屋カフェで、見知らぬ他人がコーヒー片手に読んだ本を、買いたいと思う人は少ないだろう。
「開かれた本屋」などという路線でいけば、広く浅く関心は呼ぶかもしれないが、真の本好きに敬遠され、購買に結びつく客を逃すことに繋がりかねない。
そこで、リアル書店をこれ以上減少させないためには、リアル書店の店員さんに書店としての能力を向上してもらうのも一計ではないかと考えている。
例えば、洋服の専門店に入れば店員さんが声をかけてくる。それを鬱陶しいと感じることもあるが、アドバイスが有難いことも多く、何より商品管理に役立っているのではないか。
例えば、私がプレゼントの本を本屋で買うのは、サービスでプレゼント包装してもらえるという貧乏くさい理由だが、季節や用途に応じた包装紙が選べるのは有難い。ここで、その本がプレゼントとして相応しいかのアドバイスをもらえたら、嬉しい客もいるのではないか。話題になっている本が、贈り物として相手の状況にふさわしいか不安に感じる人もいるだろう。ベストセラーだから良かれと思って選んだ本の内容やその一節が、相手の状況によっては、好ましくない場合も、時としてある。そのような懸念があるとき、本屋の店員さんから客観的な書評やアドバイスを頂戴できれば、’’買うため’’に本屋に行く人は増えるのではないだろうか。
ものを’’売る’’という場合、お楽しみ的付加価値も重要かもしれないが、売り物そのものの質の維持とアドバイスの専門性こそ重要ではないだろうか。
リアル書店は、リアル店員の能力で勝負するのが一番王道のように感じるのだが、どうだろうか。
追記
※親愛なる丸善ジュンク堂代取と書いたが、別に知り合いでも何でもない。
ただ、学生時代に基本書を探すために丸善を訪れたときの’’感じ’’が忘れがたく、クドウ・ジュン系の代取さんにも、かってに敬意を払っている。
親愛なる丸善ジュンク堂代取は、「雑誌の読み放題サービスの普及は、店頭での雑誌販売に大きなダメージを与えてい」ると指摘されているが、これは店頭販売にダメージを与えているのみならず、世論形成にも大きな悪影響を与えていると思われる。そのあたりについては、いずれ書くことがあるかもしれない。