黒鉄重工

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北米project 4 ~Is the order a warbird? その76【2016/03/04~10】

2019-02-13 23:31:20 | 海外旅行記
セスナ モデル120(1946年・346機目)
説明不要のセスナの軽飛行機、モデル172っぽいですが、実は車輪が尾輪式になっているのが識別点。
1945年初飛行のモデル140の廉価版で、フラップ、D形の客室窓、前照灯等が省略されています。


ロッキードL-049コンステレーション(1943年・347機目)
コニーのあだ名のほうが有名かもしれない、ロッキードのレシプロ4発旅客機。ロッキード製旅客機の代表作です。この時期としては大型機で、予圧キャビンに北米大陸無着陸横断能力を持ちます。
開発は飛行機大好き大富豪のハワード・ヒューズの指揮により、自分の持つ航空会社のトランスワールド航空向けに1939年から行われました。その年に世界は第二次世界大戦に突入していくんですが、その後も開発は続けられていたようで、1943年に初飛行します。ただしその時はアメリカも戦時中なので、量産型は戦後まで待つことになりました。
生産数は派生形や軍用機を合わせて約850機。大陸横断路線はもちろん、大西洋・太平洋横断路線にも使用されて、縦横無尽の活躍をしました。

細長い機首と3枚の垂直尾翼が特徴的で、これが美しく見えることから航続距離延長型のスーパーコニーともども、保存機がそこそこ残っているようです。
これの塗装は、ローンチカスタマー(?)のトランスワールド航空のもの。


エアフォースワン的な塗装の飛行機がいます。


ロッキードVC-140Bジェットスター(1957年・348機目)
LCC的な名前の飛行機ですが、当然ロッキードのほうが先。ロッキードのビジネスジェット機L-349の軍用版。エアフォースワン的な塗装なので、アメリカ大統領などのVIP輸送に使われる機体です。
乗客10名乗りの小型ジェット機なんですが、エンジンが4発ついてる変わった機体。


ロッキードC-141Bスターリフター(1日ぶり2機目・349機目)
ロッキードの軍用輸送機です。4発ジェット輸送機はこれが初めてだったかな。
細長い胴体が特徴なのですが容積不足で使い勝手が悪く、積載重量より先に積載容積がいっぱいになってしまい、十分な量を積めないのでした。
そこで、主翼の前後で胴体を合計7.11m(23ft)延長する大改造を実施して容積不足を解決しました。これによりただでさえ長い胴体がさらに長くなることに。さらに空中給油能力も付与されました。この改造を受けた機体はB型のサブタイプが与えられています。


ダグラスC-54Dスカイマスター(1日ぶり2機目・350機目)
ダグラスのレシプロ4発旅客機DC-4の軍用機版です。これも当時の大型旅客機で、大西洋横断と太平洋横断を行った最初の機体です。D型は量産型のA型からエンジン換装をしたやつです。

機首に書かれているMATS(1948~1966年)というのは、Military Air Transport Service; 軍事航空輸送部隊のことで、WWII中に航空輸送司令部(Air Transport Command; ATC)が構築した世界中に広がる米軍の航空輸送網を使って色んな所に物資を運んでいた部隊。
有名な話としては、WWII後に東西分割割譲されていたドイツ ベルリン市の西ベルリンがソ連によって陸路と海路が封鎖された時に空輸のみで西ベルリンの物資を賄った「ベルリン大空輸作戦(糧食作戦)」での実行部隊だったこと。その時の主力機がC-54でした。
ちなみにその作戦の立案と指揮をしたのがあのカーチス・ルメイ大将というのはなんともはや。ルメイも有能っちゃ有能なのよね、と思わせる話です。


グラマンF7F-3タイガーキャット(2日ぶり2機目・351機目)
グラマンの地味な猫シリーズのひとつ。虎猫。アメリカ海軍/海兵隊の機体です。
エンジンを2発付けて戦闘機、爆撃機、雷撃機のどれにも使える多用途機を作れば最強じゃね?みたいな感じで開発されました。戦間期に流行ったBf110や月光に屠龍みたいな双発戦闘機ですね。ですが、エンジンを倍にした割には戦闘機としてはたいした性能ではなく、夜間戦闘機とか高速偵察機とか別の任務を与えてお茶を濁すことになったのがほとんどです。
F7Fもそういう結末を辿ったんですが、これの初飛行は双発戦闘機はオワコンということは十分分かっていたはずの1943年で、なんでまた・・・という印象は拭えないです。実際、こんなの生産してるならF6FやTBFを造ってろと、F7Fの生産は後回しにされてしまい、250機というハナクソみたいな数しか造られませんでした。

そういう地味で球数も少ない戦闘機ですので、現存機も少数になります。しかもこれ、貴重な純粋な戦闘機型の3型です。現存機の大半は偵察型の3P型か、レーダーを追加した夜間戦闘型の3N型なのです。


ダグラスB-26K/A-26Kカウンターインベーダー(1日ぶり2機目・352機目)
機首に12.7mm機銃を8門も備えているので「おいおい人でも殺す気か?」と思わせるおっかない機体。WWII世代の機体ながらその後の朝鮮戦争とベトナム戦争も戦ったクソ長寿なヤツです。
元々はA-26インベーダーという攻撃機を示すAナンバーの機体でした。が、WWII後に空軍が独立すると「攻撃機なんて機体はウチにはいない、いいね?」と言わんばかりに攻撃機から爆撃機にジョブチェンジ。型番も爆撃機のBナンバーになります。
朝鮮戦争後に一度退役したんですが、ベトナム戦争が始まると手頃な地上攻撃機が無いことに気づいた空軍が、砂漠でモスボール化されて寝ていたB-26を叩き起こして再就役させます。
その際にエンジン交換、主翼構造強化、翼下ハードポイント追加、電子装備搭載と、まるでサイボーグみたいな大改造を受けて前線に向かいました。それのサブタイプがK型で、型番も再度攻撃機のAナンバーに戻されました。
ついでに名前もインベーダー(侵略者)からカウンターインベーダー(侵略を阻む者)に180度意味を変えました。サイボーグ化された時に改心でもしたんでしょうか。


フェアチャイルドC-82Aパケット(1944年・353機目)
地上から直接大型車両を搬出入できるような輸送機を造って、とアメリカ陸軍から言われて開発した輸送機です。WWII中に初飛行していますが、量産に入ったのは戦後です。
後に開発されるC-119やC-123のご先祖です。

時間がなかったので後ろからの写真は無いんですが、胴体後部はツインブーム式で、その先に尾翼が生えているというもの。胴体後部には観音開き式の貨物扉がガバチョと開くようになっています。胴体の床面が低くて地面から近いので、特別な器具を使わずとも車両を出し入れできる点が画期的。
これは前回のRBコネストガが元祖だと私は思ってますが、あれは影が薄いので巷ではC-82が元祖といわれてます。


正面から見ると潔い四角四面の断面型。四角いのは円形よりも抵抗が多いので、それよりも輸送効率重視ということでしょうね。
胴体とエンジンの間の主翼が下反角なのにも注目。下反角付けてやらないと、脚が長くなりすぎて強度面で不安があったんですかねぇ。


ロッキード・ベガPV-2ハープーン(1943年・354機目)
知らん機体。アメリカ海軍の哨戒機だそうな。見つけた潜水艦や船は、機体内爆弾倉に装備した爆弾や魚雷で撃沈することも出来るのだ。


上からジェットエンジンの音が聞こえたかと思ったら、デイビスモンサン基地の方角から何か離陸上昇していくのが見えました。ロッテを組んだF-16でした。その後も時折飛んでいるのが確認できました。


ロッキードC-130Aハーキュリーズ(1954年・355機目)
バッドやフェアチャイルドが色々こねくり回した末の軍用輸送機の完成形と言える機体です。搬出入の容易な合理的な構造の他に、未舗装の滑走路でも運用できる頑丈な造りと汎用性が好評で、2,000機を超える大量の機体が世界各国で購入されました。現代ではさすがに積載能力や速度で新機種と比較して見劣りするようですが、今も生産されている長生きなやつです。

A型は最初の量産型です。プロペラが3枚なのが特徴なんですが、これは後に改良されたのか4枚翅になってます。


グラマンHU-16Aアルバトロス(1日ぶり3機目・356機目)
不時着水したパイロットなんかを救助するための救難飛行艇。
もう何度か見てるんで、これ以上書くことないでしょ(手抜き)


ライアンAQM-34Lファイヤビー
遠隔操作式の無人標的機ファイヤビーの偵察機版だそうな。
ミサイルっぽい見た目ですがジェットエンジンを積んでます。なのでドローンに近いんですかね。


ロッキードC-130Dハーキュリーズ(1分ぶり2機目・357機目)
今見たばかりのA型の寒冷地仕様です。C-130は北極や南極でも運用できるタフさが売りとよく説明されるんですが、その実例がこのD型です。
新しくサブタイプを降られていますが、雪氷原でも離着陸できるように脚にスキー板を装着しているくらいしか違いはないです。飛行機にスキー板というのは冗談みたいですが、割と昔から採用されている実績ある方式です。ただしこんなデカイ飛行機に付けた例は今まで無かったようです。
新規製造は無くて、12機すべてがA型からの改造です。このD型はA型の特徴の3枚翅のプロペラを持っているので、A型の名残を強く感じます。


主脚のスキー板。雪のない普通の滑走路でも離着陸できるように、ホイールの部分は板が貫通しています。
スキー板を履いているので飛行中脚を胴体に仕舞うことはできず、常に出しっぱなしです。なので脚カバーにも独特の覆いが追加されています。


ビーチUC-45Jエクスペディター(3時間ぶり4機目・358機目)
ビーチクラフトの代表作モデル18の軍用機版です。館内でも見たけど、案外どこにでも保存されてるのね。
J型は海軍版のSNB-5の、命名規則統一後の型番です。


コンベアT-29Bフライングクラスルーム(1日ぶり2機目・359機目)
空飛ぶ教室というのは日本語で書くとちょっとアレだなぁという名前。コンベアCV240旅客機の海軍版。同じ派生形の空軍C-131を昨日見ています。
これは航法士とレーダー士の練習機でした。胴体下部にでかいレドームが付いています。1機の飛行で航法士は10人、レーダー士は4人の教育を行えたとかで。


ノースアメリカンT-39Aセイバーライナー(1日ぶり2機目・360機目)
ノースアメリカン製の練習機で、同社製のF-86セイバーの主翼や尾翼に形が似てるのでセイバーライナー。後に民間のビジネスジェットとしても販売されます。
客室窓がおむすび型をしているんですねぇ。コメット空中分解事故の教訓を活かした角の丸い形状の窓、ということでしょう。

今日はここまで。