黒鉄重工

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東海project 2 ~with Noritetsu☆Tabi Kippu. 最終回【2018/6/9~10】

2022-10-23 22:57:26 | 鉄道撮影記
彦根城を後にして、彦根駅へ戻ってきました。


駅前で馬に乗って駆ける井伊直政の銅像。天突目立ちますよね。


滋賀県の東海道本線沿いの主要駅全ての駅前に建っていると噂の平和堂。当然彦根駅前にもあるんですな。


毎度の説明になりますが今回はJR東海の「乗り鉄☆旅きっぷ」を使っているので、彦根駅からは近江鉄道に乗ります。ゆえに駅の自由通路を通って近江鉄道側の駅前へ出ます。駅前は広い空間ですが、ここは近江鉄道の貨物操車場を転用したものです。駅前再開発あるあるです。


こちらは近江鉄道側の彦根駅駅舎。


回送される彦根駅止まりの800系。鉄道むすめの豊郷あかねヘッドマークが付いていますな。


側面を見ると、豊郷あかねが大きく描かれていました。あら、これも鉄道むすめラッピング電車でしたか。


第19走者:近江鉄道本線米原行(700系)彦根→米原
隣町の米原まで乗ります。そろそろお家に帰ります。乗ったのはまたもや700系でした。


米原駅へ着きました。そして途中下車します。
駅を出て線路沿いを彦根方面へ向けて歩いて行きます。JRの線路の方を見てみると、JR貨物のEF510形510号機が停車していました。銀釜は珍しいなあ、と思って撮影しました。


やってきたのは、ここ。ここはJR鉄道総研の風洞技術センターという鉄道の風洞実験施設があります。鉄道で風洞実験というと、新幹線を始めとした高速鉄道と関わりが深いわけですが、当地にはJR東海、JR東日本、JR西日本各社の新幹線の実験車両が静態保存されています。いずれも民営化後平成期の新幹線車両の性能向上に寄与した実験車ばかりです。この3社の車両が一同に並ぶ光景も全国でここだけじゃないでしょうか(強いて挙げればあとは東京駅くらい?)。
車両は風洞技術センターの敷地内で保存されているので、通常は金網越しからしか見ることが出来ませんが、道路沿いの見やすい位置に置いてくれているので遠目にはよく見ることが出来ます。JRと近江鉄道の車窓からも見れますよ。
自分の幼い時に触れた電車の図鑑や電車のビデオには必ず登場してくる常連で、実物を見たことはなくとも馴染みのある新幹線です。それが1箇所に3種とも保存されているなんていうのは、結構感動的なものなのです。


これはJR東海955形の先頭車955-1号。形式名よりも「300X」という愛称の方が知られていますね。300Xは東海道新幹線の最高速度を270km/hまで引き上げた300系の次世代車両開発のために純粋な実験車として1994(平成6)年に製造されました。鉄軌道の鉄道で日本最高速度記録443.0km/hを記録しています。
6両編成1本が製造されて、6台全部の車体構造がそれぞれ異なる実験車らしい新幹線です。現存するのは両先頭車の2台となっています。もう1台の先頭車は名古屋市のリニア・鉄道館に収蔵されています。



300Xの先頭車はそれぞれ形状が異なっていて、つまり2種類の形状がありました。この955-1号の先頭車はカスプ形という尖点型の形状です。反対側の先頭車はラウンドエッジ形という300系に近い形状です。
後に登場することになる700系の先頭形状からしてこのカスプ形の面影を見ることが出来ますので、こちらの形状の方が優れている判断だったのでしょう。
余談ですが、このカスプ形は見る角度によっては顎がしゃくれているように見えるので、子供の頃はかっこ悪いとかアントニオ猪木とか、そんなことを思っていました。


次はJR東日本952/953形952-1号。これも形式名よりも愛称の「STAR21」の方が馴染み深いです。愛称はSuperior Train for Advanced Railway toward the 21st century の頭文字らしいっす。なお形式名が2つあるのは台車構造の違いで、952形はボギー台車、953形は連接台車なのです。連接構造の新幹線・・・量産型を見てみたいかも。
これは1992(平成4)年に952形は4台、953形は5台が製造されました。実験車3兄弟の中ではこれが長男かな。高速性能を追求しつつ騒音を始めとした環境性能も高めていくという要求に応えるための車両なのでした。
1993(平成5)年には上越新幹線で車両最高速度425.0km/hを記録しました。



STAR21も両端の先頭車の形状が異なっていました。STAR21の顔というとこっちの方が馴染み深いですかね。もう片方の先頭車は宮城県の新幹線総合車両センターで保存されているそうな。
先頭形状は結構素直な造形をしているように思います。トンネルドン対策は考えられていなかったのかな。リトラクタブルライトが仕込まれていそうな形状ですけど、新幹線だからそれはない。あとは、排雪器が付いているのがやはりJR東日本の新幹線らしいです。


最後はJR西日本500系900番台500-901号。これも「WIN350」の愛称が浸透しています。これもWest Japan Railway's Innovation for the operation at 350km/h の頭文字らしいっす。1992(平成4)年製造でSTAR21とタメですが運用開始はSTAR21よりも遅いです。だから次男坊?
前者2車は純然たる実験車両なのだという形式名でしたが、WIN350は500系という営業用車両の試作番台という体を採っています。なんででしょうね。そうはいっても量産型の500系とは似ても似つかない風貌をしています。
来るべき対航空機用決戦兵器500系新幹線導入に向けたデータ取りの目的があり、他の2社よりも開発目的が具体的になっています。
1992(平成4)年には、愛称にもある最高速度350.4km/hを早々に達成。技術的には350km/h運転が可能なことが実証されました。しかし、環境性能や非常制動距離が基準を満たせないことから500系量産車の最高速度は300km/hに抑えられることになりました。


扁平な車体断面に見えますがこれは車高が他の新幹線よりも低いためです。断面積を抑えて空気抵抗を抑えようという狙いでしたが、天井も低いので車内の圧迫感があったようです。そこで量産型500系は車体断面を円形にすることで天井高さ確保と空気抵抗減を両立しようとしたのです。
先頭形状はやはり2種類あって、こっちの先頭車は風防部分の形状を極力平滑にしたもの、もうひとつの先頭車はくさび形の角度を少なくする代わりに風防部分は張り出した形状となっています。量産型500系に採用されたのは後者なんでしょうかね。ちなみにもう1台の先頭車は博多総合車両所に保存されています。
敷地外からの見学でしたが夢のようなひとときでした。


米原駅へ戻ります。帰り途中に223系2000番台新快速が米原駅から発車していきました。


さらに700系あかね号も!何かとあかね号と出会う一日でもありました。


第20走者:JR東海道本線特急「しらさぎ」12号名古屋行(681系)米原16:50→名古屋17:49
米原から名古屋まで一気に移動しますが、新幹線でも鈍行でもなく、あえて特急「しらさぎ」に乗ります。一度乗ってみたかったんですよ、ええ。特急に乗っても丸1時間乗車するんですね~。



名古屋駅へ着きました。東海道線のホームの一部はリニア新幹線の名古屋駅を建設するために閉鎖されていて、一部は線路を剥がされながら建設工事をしていました。


名古屋駅でインターバルを取っていたので、ここで夕飯にしました。手羽先とビールで軽く飲みましたで。


最終走者:JR東海道新幹線「こだま」750号東京行(N700系)名古屋19:38→静岡20:51
最後は新幹線でお家へ帰りました。

冒頭で説明した通り今回は「JR東海&16私鉄 乗り鉄☆たびきっぷ」を使った旅行でした。使用範囲が広範なので使い勝手はとても良いです。滋賀県の近江鉄道まで乗れるんですから。それで静岡駅から切符を使い始める場合、名古屋駅との往復をする時点で切符の額面の半分以上は使ってしまうので、残りの額面の消化はそんなに難しくないです。またいずれ使いたいと思ったものです。
今回乗った私鉄も実りの多い収穫がありましたので満足度が高かったです。唯一、養老鉄道だけは色々見聞するつもりだったのに時間配分を失敗してただ通過するだけになってしまったのが心残りでした。

というところでこの話はおしまいです。


 
 
 

東海project 2 ~with Noritetsu☆Tabi Kippu. その13【2018/6/9~10】

2022-10-18 22:51:08 | 鉄道撮影記
彦根城の続きです。天秤櫓へ入ります。


天秤櫓は上から見るとコの字形になっていて荷物をぶら下げる天秤に見えることからそう呼ばれているそうな。


窓の柱は斜めになっています。銃の狭間の役割もありますね。


時報鐘と聴鐘庵です。さっき通ってきた鐘の丸にあった物がここに移築されています。時報鐘は6時、9時、12時、15時、18時の5回鳴らされました。聴鐘庵は時報鐘の管理棟みたいな物です。


これが時報鐘です。


そうしてやってきました、彦根城天守です。意外と小さいね。


足場が組まれていますね、おおん・・・。
滋賀県が行っている天守、附櫓、多聞櫓の保存修理工事事業なのでした。


YA ZA MA
天守の中に攻め入ると目に入るやつです。矢狭間です。


また入口が段差の上で狭いんですよね。ここでも1機死ぬのと思う。


天守の廊下。


最上階へ来ました。あー、現存天守だとバルコニーがないから外を一周できないか。


天守から北東方向を見る。少しすっきりしない空でした。


今度は南東方向を見る。正面には彦根駅があります。


天守からの景色を一通りみたところで、じゃあお城から脱出しましょう。


次に彦根城博物館へ。この真っ赤の甲冑は御存知、井伊の赤備えです。
彦根藩を治めていた井伊家は藩主から家臣に至るまでこの真っ赤な甲冑や旗指物などを赤で統一していました。もうひとつの特徴が兜の金の天突です。赤いし角だし、赤い彗星かよ・・・とは思ってしまうものです。


能面もありましたので。これは、増女です。細面で鼻筋が立った端正な顔立ちなので、女神役で使われるみたいっす。


翁の能面です。肉色尉とも言います。独特な柔和な表情が魅力的です。


庭園もありますで。


博物館は表御殿として復元されたもので、表御殿の部屋も復元されています。ここは藩主が日常生活を送るための奥向という区画です。ここはお次之間。


御座間です。
ここらへんはサラッと流しますね。


博物館を出たところで、彦根城からは退散します。またひとつ日本の名城を訪ねることが出来ました。
帰りに通った駐車場にはまた別の観光バスが止まっていました。これはラビット急行のいすゞ・ガーラHD。


名阪近鉄バスの日野・セレガHD。


大和観光バスの日野・セレガHD。

というところで今日はここまで。


最終回へ→


 
 
 

【ノンスケール】飛行船艦ゴリアテ(天空の城ラピュタ)【ギャラリー】

2022-10-01 23:32:44 | 模型ギャラリー
キット:FG09 天空の城ラピュタ 飛行戦艦 ゴリアテ (1/20スケール ムスカ大佐フィギュア付) (ファインモールド)
仕様:ゴリアテはオリジナル塗装です

ファインモールドの飛行船艦ゴリアテを作りました。架空物の軍艦の中でも上位に入るかっこよさを持ちます。劇中登場時の威容の大きさは印象深く、そのゴリアテがラピュタのロボット兵の攻撃で撃沈されてしまい、ラピュタの科学力が覆いかぶさってくるところもたまらないです。
ファインモールドはジブリ作品のプラモデルをいくつも出しているほぼ唯一のメーカーです(他にバンダイがナウシカのプラモデルを出していますがアレは今はなきツクダの金型を継承したものと言われています)。作りやすくて造形の印象も良いので、ロボット兵やタイガーモスはいずれ作りたいですよね。
ちなみに上記画像のタイトル文字は"Air Destroyer"としています。どうやら英語表記だとこれが正式っぽいですよ。戦艦と駆逐艦だとえらい開きがありますが・・・。


塗装は原作の茶色をやめて、青っぽい灰色にしました。第二次世界大戦のドイツ空軍の飛行機の塗装に着想を得たものです。空に紛れるならこっちの方が適しているかもしれないです。我ながら結構気に入っていますよ。
大きさの比較用にタイガーモス号があるのが分かりやすくて良いです。タイガーモスがあのくらいの大きさで、それに乗っているドーラやパズーはあれくらいの大きさだろうから、やっぱりゴリアテは大きいなあと想像できます。


全身を装甲で覆われていてさぞや重いでしょうが、どうやって浮いているんでしょうか、というのは大いなる謎です。





船体は意外とグラマラスで立体美に溢れています。





船首が黄色いのもドイツ機からネタを仕入れました。


迷彩柄は手書きです。
船体の下にぶら下がっているのは艦載機です。劇中では出番なし。


舵と安定板の多さが、この巨体をどうにか制御しているのだろうなと想像させます。


後方の舵は真っ平らで緻密さに欠けていたので、伸ばしランナーで線を追加しました。割りと見れるようになりました。





ゴリアテとタイガーモスの対比。


ここからは、おまけで付いてくるみんな大好きムスカ大佐です。ジブリでは珍しい外道悪役ぶりと数々の名言から古くよりネット民からカルト的人気を欲しいがままにしています。
塗っていて気づきましたが、ちょっと"青二才"にしては生え際が後退しているような気がします。特務の任務はストレスが溜まるんでしょうかね。


基本ベタ塗りですが造形はのっぺり気味なので、服の皺などは墨入れして多少メリハリを付けています。


自信あふれる後ろ姿。


以上、飛行船艦ゴリアテでした。