黒鉄重工

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北米project 4 ~Is the order a warbird? その77【2016/03/04~10】

2019-02-15 23:42:48 | 海外旅行記
コンベアC-131Fサマリタン(1分ぶり3機目・361機目)
今見たばっか。前回も書きましたがコンベアのCV240旅客機の軍用版です。これも海軍機。
F型はCV340を原型にした44人乗り人員輸送機です。貨物ドアもぶち抜いたので貨物輸送もできます。元は旧名R4Y-1で、命名規則統一時にC-131Fに改名しました。
なんだか鼻が太くでかくなってるんですけど、なんか特別なレーダーを積んでたんでしょうかね?


ダグラスC-133Bカーゴマスター(1956年・362機目)
ターボプロップエンジン4発による大型輸送機です。同様のエンジン方式だと構造も似ているC-130がありますが、あれよりも大きいし、C-130みたいに前線にカチコミに行く輸送機ではないです。胴体が前後に長いんで、弾道ミサイルの運搬に使われてました。B型は胴体延長型なので余計に長く感じるのね。
外版に線がいくつも入っているのでしわかと思ったら、細長い鉄板がいくつも巻かれているのでした。補強ですかね?


ダグラスC-117D/R4D-8(1日ぶり4機目・363機目)
ダグラスの旅客機DC-3の軍用機版・・・というとC-47ですが、C-117というのがいるのね、知らんかった。C-117Dは、打ち捨てられたDC-3を大改造してDC-3S(スーパーDC-3)相当に改造したものだそうな。同じC-117でもA~C型は普通のDC-3が原型になってるのでややこしいぞ。
DC-3Sは1949年に登場したDC-3の近代改修型で、胴体延長、エンジン強化、主翼と尾翼の形状変更(翼端が切断されて角っぽくなった)などがされたんですが、いかんせんこの頃だと軍から放出された中古で買うにはともかく新品で買うにはDC-3は陳腐化していたので、試作機が造られただけで終わりました。普通のDC-3と比べてみてね。
で、これも旧名R4D-8というのがあって、後にC-117Dに改名されてます。


フェアチャイルドC-123Bプロバイダー(1日ぶり2機目・364機目)
フェアチャイルドの輸送機、パケットとかプロバイダーとか、ケータイ屋みたいな名前が多いね。
前線にカチコミに行けるようなタフな輸送機。同様のコンセプトにC-130がありますが、あれよりも小型です。
元々他社で全金製強襲用グライダーとして開発されていたものをフェアチャイルドが買い取って、それにエンジンを付けて輸送機にしたもの。これは前期型のB型なので、追加のジェットエンジンは付いてませぬ。
これは沿岸警備隊の塗装で、現役時は8機が使われていました。主に物流に使われていたそうな。


ダグラスC-124CグローブマスターII(1949年・365機目)
でーかっ・・・。でかい。
朝鮮戦争とベトナム戦争で使われていた大型輸送機ですね。この大きさは、戦車やヘリコプターを直接搬入して空輸できることを求められて設計されたもの。朝鮮戦争で既にこんな巨人機が飛んでいたとは驚き。約450機も生産されてますし、まあデカイは正義のアメリカらしいかな。
C型は、エンジン強化、気象レーダー搭載、除氷装置改良などが施されたマイナーチェンジ版。

なお、グローブマスター2世を名乗るからには初代グローブマスターもいたんですが、これはダグラスC-74というやつです。WWII中に開発が進んでいたんですが初飛行は終戦後で、部隊配備の頃には軍縮により14機しか生産されませんでした。ゆえに知名度はかなり低いです。
ちなみに現代では3代目のC-17グローブマスターIIIが現役をやっています。横田基地にも居るんで日本でもある程度馴染みがあるでしょう。


これの特徴は、機首に観音開き式の貨物扉が付いていること。ここがガバチョと開くとリフトが降りてきて、貨物や戦車や人員を迅速に搬出入できるのです。画期的な方法ではありますが、ドイツの大型輸送機Me323ギガントが元ネタと思われ。

窓が3列並んでるのも面白いもので、なんだか風の谷のナウシカに出てきそうなSFっぽい雰囲気がします。
なお、機内には折りたたみ式の中床兼天井が付いていて、これを展開すると2階建て構造の輸送機になります。そうすると、完全武装の兵員200名を一度に輸送することができたのだそうな。
マンモス機ですなぁ。


ロッキードAP-2Hネプチューン(1945年・366機目)
アメリカ海軍用の対潜哨戒機です。アメリカの他にも輸出されていて、海上自衛隊でも使われていたので馴染みのある人もいるでしょう。



AP-2Hは対地攻撃仕様のガンシップ型で、対潜哨戒機から完全にジョブチェンジしてしまったやつです。
対地レーダー付けたりジェットエンジン載せたり、いろいろ変わっている模様。


B-29の派生型軍団が待ち構えてます。バカみたいな数の4発機が収蔵されているんですが、どれも余裕のある置き方で、撮影時も画角が悪くなければ他の機体の一部が写り込むことはありません。こんなにゆったりと置いているところもそうないですよ。


ボーイングC-97Gストラトフレイター(1日ぶり2機目・367機目)
B-29爆撃機の胴体を上下に2つつなげてた輸送機。断面がだるまみたいになってかなり愉快なことになっています。
C-97は、これを空中給油機に改修したKC-97のほうが有名で、輸送機型のC-97は80機も造られていないマイナー機です。
ただしG型は、このあと見るKC-97G空中給油機から空中給油装置を取り外して純粋な輸送機としたもので、これは135機が改造されました。

この機体はアメリカ空軍で使われていたんですが、国際赤十字に長期リースされていたそうな。尾翼に赤十字のマークが描かれてますし。


ボーイングKC-97Gストラトフレイター(1分ぶり3機目・368機目)
今見たC-97を空中給油機にしたもの。こっちは800機以上が生産される大ヒットになりました。


グラマンS2F-1(S-2)トラッカー(1952年・369機目)
アメリカ海軍の対潜哨戒機です。AP-2Hの母体となったP-2(P2V)は陸上基地からの運用が前提でしたが、S2Fは空母で離着陸できる艦上機なのです。海上自衛隊でも使っていたはず。
空母に載せられるようめちゃくちゃ小さいしコンパクトで窮屈。


グラマンE-1(WF-2)トレーサー(1956年・370機目)
S2Fの派生型で、背中にでかいお椀を載せた早期警戒機です。レドームは楕円形で、これ自体は回転しませんが中にあるレーダー本体はくるくる回るんだそうで。
こんな抵抗の塊みたいなものを背負っているんで、尾翼周りは双垂直尾翼化されたり、主翼は長さが延長されたり、本体にも結構形状変更が加えられています。
機体の大きさがめちゃくちゃ小さかったので運用に無理があったようで、しばらくすると大型化した新型のE-2ホークアイが登場して、E-1は姿を消していきました。

なお、S2Fの派生型としてもうひとつ、艦上輸送機のC-1トレーダーがいて、トラッカー、トレーダー、トレーサーの3姉妹になってます。


ボーイングKB-50Jスーパーフォートレス(1947年・371機目)
B-29の泣き所だったエンジンを換装して、信頼性と出力を向上させた機体。登場は割と遅く、型番で言えばB-36やジェット爆撃機のB-47よりも遅いのです。今更なんでと思うんですが、B-36を補完するための機体として採用されたんじゃないかなと。
なお、WWIIの時は大型機としてブイブイいわせてたB-29(=B-50)は、より大型の爆撃機B-36の登場により中型爆撃機へとランクが下がっています。

が、爆撃機として実戦投入されることは一度もされること無く終わりました。朝鮮戦争時には部隊配備されていていたのでその気になればB-29と共に戦列を張れたはずですが、なぜか温存されていたようです。B-50はB-36とセットで使うつもりだったから?


しかし、爆撃機以外の用途に使うにはまだ余地があったので、その後色々な職種へ転職しました。そのうちのひとつがこの空中給油機KB-50でした。
武装は全て取っ払い、胴体の爆弾倉は燃料タンクにしました。さらにJ型は、高速のジェット戦闘機との速度差を埋めるためにジェットエンジンを主翼に追加しています。

KB-50は空軍の空中給油機としては珍しくフライングブーム式ではなくプローブ&ドローグ式を採用しています。なんでだかはよく知りませんが、KC-97みたいにフライングブーム式にする構造的余裕がなかったのか、KC-97との棲み分けなのか・・・?
胴体尾部と左右の主翼端の計3箇所にあります。ジェットエンジンの外側にある燃料タンクみたいなものが燃料ホースみたいなドローグが展開されるやつです。

ガバメントエアクラフトN22Sノマド(1971年・371機目)
全く知りもしなかった飛行機。政府航空機とかすごい名前の会社っすね。オーストラリアの国策企業でしょうね。
ターボプロップ双発の軽輸送機として開発されたそうな。基本的に軍用ですが、民間用にも販売されていました。輸出も視野に入れていて、オセアニアや東南アジアでも採用実績があります。

N22Sは海上監視用の機体で、機首の下に黒いレドームが追加されています。で、これのレジはアメリカ国籍のNナンバーでして、どうもアメリカの税関が購入したもののようです。この程度の大きさなら自国の機体がいくらでもありそうなものですが、入札の関係ですかね?


フェアリーAEW.3ガネット(1949年・372機目)
「世界で最も醜い飛行機」として太陽系にその名を轟かせる英国面を代表するの飛行機のひとつ。いやはや、ここでこれを見れるとは、恐れ入った。
英国海軍の艦上哨戒/攻撃機ですが、このAEW.3は早期警戒型。
製造元のフェアリーといえば「買い物かご」の称号で太陽系にその名を轟かせたソードフィッシュを拵えたところです。

縦長のデブな胴体から逆ガル翼を生やし、二重反転プロペラは双発のターボプロップエンジンでぶんまわし、機体には3名が搭乗する、とにかくアクとクセの強い飛行機。部品単位では理にかなった設計をしているのに、そのまとめ方が下手くそで、お世辞にも美しいとはいえんでしょ、という形で見たものに強烈な印象を残します。


正面から。うーんなんだこの。
早期警戒型は、胴体下面にレーダーを追加しています。なのでお腹が出てしまいまして、醜さに拍車をかけてますね、はい。


ターボプロップエンジン双発なんですが、一見そうには見えないものです。
小型のターボプロップエンジンの恩恵なのか、機首からコックピットまでの距離がかなり短いのは利点ですね。ただあのキャノピーはクソ狭いだろと。
ちなみにこれは3人乗りなのですが、残り2名は胴体内にぶち込まれます。

今日はここまで。