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山梨県にある河口湖自動車博物館、正確には併設されている河口湖飛行機館へと行って来ました。
一年のうち8月の一ヶ月のみしか公開されない変わった博物館ですが、展示されているものは零戦二一型・五二型、一式陸攻などマニア垂涎のものばかり。
特にオリジナルの二一型は国内ではここだけの展示なので、ぜひとも訪れたかった施設だったんですね(国立科学博物館の保存機は複座型の改造機、後はレプリカ)。
そんなわけで見ていきます。
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零式艦上戦闘機二一型。先行量産型である一一型を基に、空母へ搭載出来るように仕様変更した型。本格的に量産され、長大な航続距離と高い運動性、大火力により緒戦の快進撃を支えました。
爆装も出来て、30kgないし60kg爆弾2発を主翼に装備できます。他の方が撮影した写真だと爆装状態で展示してあったのですが、今年は無しのようですね。
この91518号機(中島製)はヤップ島で回収されたもので、90%がオリジナルの部材を使って復元され世界で唯一栄12型発動機を搭載した機体とのこと。搭乗員は坂谷茂少佐で、尾翼の機番は「A1-101」つまり赤城の艦載機になっています。
なおA1-101機は 木村惟夫一飛曹が搭乗していたとのことなので機体の出自とは一致していないようです(赤城艦載機仕様になる前はオヒ-101だったよう)。とはいえ、赤城艦載機のマーキングがされた零戦には興奮してしまうものです。
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二一型の特徴が翼端の折りたたみ機構。空母のエレベーターに収まるように50cmずつ折りたためるようになっています。
他にも着艦フックや無線帰投方位測定器が一一型から追加されています。
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一式陸上攻撃機二二型。海軍の主力陸上攻撃機で、マレー沖海戦で英海軍の戦艦プリンス・オブ・ウェールズと巡洋戦艦レパルスを撃沈するなどの活躍をしました。
ただ、防弾装備を一切省いてしまったため一撃で火を吹いて撃墜されることも多かったらしく、「葉巻」や「ワンショットライター」という残念なアダ名で呼ばれることも・・・。これしかり零戦しかり防弾性能低すぎぃ。
この12017号機(三菱製)は機体の後ろ半分がヤップ島で回収されたもので、前半分は新造とのこと。2013年に胴体の復元が完了し、機銃も装備されました。一式陸攻の現存機は世界でもここだけということで大変貴重です。
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機首に装備された機銃。ザクマシンガンを連想させます。
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尾翼には「龍41」のマーキング。
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日の丸の中心にあるハッチ。ここから出入りするのはなんかかっこいいな。
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零式艦上戦闘機五二型。零戦の後期型で主翼の長さを縮めたり推力式単排気管で速度向上を狙ったりしているのが特徴。
この1493号機(中島製)は栄31型発動機、四式射爆照準器を装備した後期型です。
尾翼のマーキングは「豹187」で、「豹」は第61航空戦隊第263航空隊の別称です。自他ともに豹部隊と呼んでいました。1944(昭和19)年2月からマリアナ諸島、西カロリン諸島に進出し米機動部隊と交戦しますが、米軍のF6F相手に不利な戦いを続け7月に定数72機を全機失い解隊となりました。
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栄発動機。
他にも4~5台くらいが置かれています。
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九三式中間練習機。搭乗員育成のための練習機で、橙色で塗られていたことから「赤とんぼ」と呼ばれていました。この機体はシルバーですが。前に訓練生、後ろに教官が乗っています。
これはレプリカだそうですが、こういう機体も興味深いです。
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艦上爆撃機「彗星」で特徴的な水冷式発動機「アツタ」。零戦とは形からして違います。メカニックはさっぱりなんでアレですが。
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零式艦上戦闘機二一型。
92717号機(中島製)は、内部構造がわかるようにあえて外板を取り付けていない状態で展示してあります。骨組みや発動機の取り付けなんかがよく分かります。1機くらいはこういうのがいても面白いですね。
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大戦期の機体の他にもロッキードT33Aや、
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ブルーインパルスのF86Fもあります。
こんな感じでした。他にもまだ数機ありますがこのくらいで。
入館料は1000円ですこしお高い印象でしたが、保存活動のためのカンパと思えば安いものかなと。一式陸攻のさらなる復元に期待しています。また来よう。
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ちなみに敷地内にも色々なものがありました。
フォルクスワーゲンのタイプ2・・・でいいのかな?
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1190号蒸気機関車。コッペルのCタンクで鶴見臨港鉄道や国鉄などを経て晩年は三井埠頭で走っていました。状態は良くない上に木々が邪魔で綺麗に撮影できないと、割とぞんざいな扱い。
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ボンネットバス。やけにホイールベースが短いけど大丈夫なのか?
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Ç46カーチス。でかい。
浜松エアーパークにあるのと同型機。
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C46の脇にいたトヨタの消防車が気に入りました。かわいらしい。
かなり楽しめました。こういう系が好きな人は行ってみるといいと思います。
少し寄り道して富士急行の河口湖駅へ。ヤマノススメのポップが立てられていました。まあ見てないんですけど。
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これを見に来ました。富士急行8000系。元小田急20000形「RSE」です。2000形に代わる新しいフジサン特急です。
2000形の車体にやたら描かれた富士山のキャラクターは引き継いでいます。車両が変わってもインパクトは変わらないなあ。
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駅構内でも撮影。もともと白かっただけにあまり抵抗感はないですね。いいじゃないか。
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ハイデッカーの20000形の弱点だったバリアフリー対策は、それ用のスペースを2号車に作ることで解決。そこだけ窓の天地が拡大されたのでちょっとしたゲテモノ感が味わえます。
これでうどんを食べて帰りました。おしまいです。