キット:ジービー R1 レース機(ドラウィングス)
仕 様:ゼッケン11
今回は危険なレース機、ジービーR1を作りました。チョッパヤを極限まで追求して1932年初飛行したレース用飛行機で、そのためには人命すら軽視されていました。
大出力を生み出すR-1340ワスプエンジンを収めた胴体は太くそして短く、操縦席は胴体後方へ押しやられ、風防は垂直尾翼と半ば一体化した状態です。その上主翼も高速性のため翼面荷重を大きく取っています。その代わり運動性や低速時の飛行性能が犠牲になっているので操縦が難しい傾向にあります。
この極端な形状をした機体は、レースでも実績を残していることもあってエアレース史でも知られた存在です。今回のドラウィングスのキットを始め、過去にも何度かプラモデル化されているのもその証左でしょう。一般的に民間機やレース機はプラモデル化されにくいにも拘わらずです。
私もこの太く寸詰まりな機体には惹かれるものがあります。間違ってもこれで飛びたくはないですけどね。
異常に切り詰められた胴体を狭苦しそうな操縦席が特徴的です。操縦席が最後方に配されているのは、レース中のパイロン旋回時の視界確保のためだそうで、あれはあれで合理性を考えた設計なのです。
エンジンはプラット・アンド・ホイットニーR-1340ワスプです。1920年代のアメリカ製航空機にはよく搭載されていたエンジンです。
風防は小さくてそこから人間が乗り込むことは出来ないので、胴体右側面に搭乗用ハッチが開いています。
ジービーR1は、1932年のトンプソン杯にてジミー・ドゥーリットルによる操縦で優勝を果たしています。ジミー・ドゥーリットルは、後に太平洋戦争でドゥーリットル空襲を実行したあの人と同一人物です。あのひと昔はレーサーをやっていたのよ。
垂直尾翼は、エンジンの生み出すトルクを相殺するために向かって右側に少し折れています。
プラモデルとしては今回完成度は低いです。すまぬ・・・。
リブ部分の塗り分けと主翼の角度決めが難しかったです。ぐぬぬ。
以上、ジービーR1でした。